7.16新著発売&20年6月寄稿まとめ 『科学探偵』、つばさ文庫、子ども向け自己啓、『神之塔』『梨泰院クラス』など
■新刊が出ます!
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784480017109
約2年ぶりに単著が出ます。昨年から書いてきた子どもの本市場についての本です。詳しくは追って内容紹介をします。とりあえず予約をお願いします!
■子どもの本
https://news.yahoo.co.jp/byline/iidaichishi/20200601-00181336/
20年上半期ベストセラーを見ると子ども向け、または親子で読める本が目立ちます。当たり前に思うかもしれませんが7月16日に出る拙著『いま、子どもの本が売れる理由』でも書いたように、出版市場が最盛期だった90年代には児童書は冬の時代だったことを考えると隔世の感です。
https://www.shinbunka.co.jp/rensai/kodomonohon/kodomonohon15.htm
朝日新聞出版から刊行されている小学生向けミステリー『科学探偵』について担当編集者に取材しました。子どもがトリック当てに熱中していると聞いて「まじか」と思いました。ドラマ化とかしてほしいですね。
https://www.amazon.co.jp/dp/B08BFKBDCV/
「ジャーロ」No.72の限界研ミステリー評論連載で『科学探偵』や『まなびwithの ナゾトキ学習 漢字ドリル』などのエデュテインメントミステリー(教育×謎解き)について論じました。
monokakiでの児童文庫に関する連載の最終回で角川つばさ文庫編集部に取材しました。作家志望者に向けて非常に力強い、かつ実用的な言葉を語ってくださいました。はからずも『読者ハ読ムナ』と通ずることをおっしゃっていて、創作者にとっての真理なんだなあと感じました。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/73024
子ども向け自己啓ブームについて親の懐事情から考察しました。
■アニメ
https://news.yahoo.co.jp/byline/iidaichishi/20200625-00184870/
NAVERwebtoon発、日本ではLINEマンガで読める『神之塔』がTVアニメ化されて国際的な人気に。製作したクランチロールにそのマーケティング手法についてメールインタビューしました。リアルイベント、SNS、オウンドのニュースメディア活用とやってることはオーソドックスですが連動のさせ方の巧さと作品のみならずマーケも最初から多言語展開というのが強いなと。
https://realsound.jp/book/2020/06/post-573712.html
ディズニーがピクサー、マーヴェル、ルーカスフィルムの買収やディズニープラス始動といった驚きの展開を進めていった時代にCEOを務めたロバート・アイガーの本を紹介しました。買われた側のピクサー本などと答え合わせ的に読むとより楽しい&コンテンツビジネスの勉強になります。
■マンガ
https://news.yahoo.co.jp/byline/iidaichishi/20200618-00183940/
知人の満月照子氏が本を出したので紹介記事を書きました。マンガに対する抗議事件って「お気持ち案件」が多くてろくなもんじゃないというイメージが正直強かったのですが(マンガ=俗悪というイメージが今よりかなり強かった60年代まではそれも多いものの)、この本でまとめてマンガの事件を並べて見ると、時代が下るにつれて差別表現に対する抗議のほうが目立つようになり、それは決して悪いことではないなと思いました。また、「俗悪」批判に応えるようにさすがに子どもが読むものに対しては自主規制やゾーニングするようになったことも今の価値基準からすれば比較的まっとうなことで、もちろん書く側からすれば自由に出したいに決まっていますし、貢献力による表現の自由への介入には断固反対しますが(民間同士の抗議と応戦は「表現の自由」への介入ではない。むろんいきすぎたキャンセルカルチャーも望ましいものではないものの)、今日のように「商業出版」以外に作品発表手段が増えた今では、全国流通の商業出版ではある程度の規制もやむなしなのではと改めて思いました。
https://realsound.jp/book/2020/06/post-573550.html
『梨泰院クラス』原作について書きました。
https://tokyo.whatsin.jp/600073
映像化で話題のウェブトゥーン『梨泰院クラス』『メモリスト』『SweetHome』について書きました。どれも異なる魅力があり、それぞれ単発で論じたい作品です。
役者マンガってとてもマンガらしい魅力を追求したジャンルなんですよね。アニメや舞台化されは損なわれてしまう価値が詰まっている。
https://realsound.jp/book/2020/06/post-571119.html
スマホ&SNS時代の空気(道徳)を汲んだコメディだなと思ったのでそのことを書きました。
■ウェブ小説
https://realsound.jp/book/2020/06/post-575938.html
書籍版1巻が出たらものすごく熱いレビューが投稿されまくっている『亡びの国の征服者』について紹介記事を書きました。
■ライト文芸
https://realsound.jp/book/2020/06/post-571969.html
『君は月夜に光り輝く』が映画化もされてヒットした佐野徹夜氏の新刊『さよなら世界の終わり』について訊きました。講談社の「ファウスト」系作家に影響受けたと聞いてめっちゃ腑に落ちました&青春の記憶が抉られました。「ライト文芸」とはなんぞやということのひとつの回答になっている作家だなと思いました。
■一般文芸
https://realsound.jp/book/2020/06/post-566032.html
この本、どうなんだろうと疑問に感じたので問題提起的なことを書きました。
■インフルエンサー本
https://realsound.jp/book/2020/06/post-571910.html
TwitterやYouTubeで活躍されているカマたく氏の著書について書きました。「夢とか希望という言葉が嫌い」と言い、身も蓋もない実用的なアドバイスをしまくるのですがこの根源には「執着を捨てろ」という仏教的な思考があるなと思いました(氏が仏教の影響を受けているかどうかは知りません)。
■読書
https://realsound.jp/book/2020/06/post-569814.html
電子書籍では空間記憶が刺激されないのでどこに何が書いてあったか記憶されづらく、順番・手順を覚えることには紙の本より向いてない、しかし仕事や勉強、子育てでデジタル読字が避けられない時代に(特にこれから育つ子どもに対して)何をしたらいいか?について書いたメアリアン・ウルフの本を紹介しました。
■音楽
https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=22020
「AERA」2020.6.29号でSEKAI NO OWARIさんのインタビュー記事を担当しました。狙ったわけではないそうですが今にぴったりの曲になっていてさすがだなと思いました。
■ビジネス
https://realsound.jp/book/2020/06/post-562191.html
冨山和彦氏のコロナ禍に対する緊急出版について紹介記事を書きました。
■社会派
https://www.cyzo.com/2020/06/post_244328_entry.html
桶川ストーカー事件、北関東連続幼女誘拐殺人事件、南京事件などに関する調査報道で知られる清水潔さんがシベリア抑留をテーマにした新著『鉄路の果て』についてお話をうかがいました。うちの祖父も大連からシベリア抑留されたのですが、多くは語らず亡くなってしまったこともあって、知らないことだらけでした。終戦記念日も近くなってきたタイミングの今こそぜひ。
https://www.cyzo.com/2020/06/post_243169_entry.html
『ルポ 技能実習生』(ちくま新書)の著者であるジャーナリストの澤田晃宏氏にベトナムの技能実習生の本当のところについてインタビューしました。脱走などひどい事例ばかりがニュースになりますが、実際はほとんどは満足して帰国しているという、足を使って澤田さんが実習生や関係者に話を訊いたからこそわかる事実の数々。ぜひ本といっしょに読んでください。
■6月振り返り
21本寄稿しました。6月に入ると緊急事態宣言が敷かれていた5月までとは打って変わって仕事の上でいろいろ進展がありました(ただ積極的に営業に出向くにはまだ気が引けますが……)。それこそ緊急事態的にやっていた仕事からも解放され、日常が戻ってきた感があります。単行本仕事を中心に引き続き新規案件は募集中です。
ただ固定費を下げるという意味でも当分続くであろうコロナを避けるという意味でも、東京は離れようと思い、引っ越し先をいよいよほぼ決めました。夏が終わるまでには引っ越すのでは。
さて、来月、久々の単著が出ます。日本の戦後の子どもの本市場についての通史と、近年の小学生向けのヒット作に関する編集者取材や評論で構成された本で、類書がないと思います。よろしくお願いします。
サポートいただいたお金は次の調査・取材・執筆のために使わせていただきます。