#月刊撚り糸 1月のテーマ『お元気ですか』公開しました。

月刊 撚り糸｜七屋 糸｜note

毎月7日にテーマに沿った小説を公開します。また同テーマにて創作を募集し、一緒に楽しめたらと思っています。
1月のテーマは『お元気ですか』です。

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全投稿作品を載せています。
Twitterにて書かせていただいた帯とともにどうぞ。

1、［小説］ 借りパク 

誰の、どんな気持ちで、どんな言葉で救われたって良いんだけど、自分を思ってくれた誰かの想いに救われたいと思えたなら、もうそれ自体が希望なんだと思う。その感情に未来だとか現実だとかは、きっと関係がないのだ。

2、first kiss

秘められた恋心は時に自分さえも欺いてしまうほど巧妙にできている。それに気づくも気づかないも良き思い出ではあるけれど、やはりとびきりロマンチックなのがわたしは好きだ。数年越しの再会に幸あれ。

3、明けまして

目まぐるしい日々の中では人間関係だって容易く変化していくから、LINEではなくメールで、電話で、最後のやりとりをした人たちが増えていく。寂しさもあるけど、そういう距離感があったことを忘れたくないと思った。

4、サヨナラまでの距離

ふたりだけの、ふたりにしかわからない言葉で、恋の終わりが語られる。なんて甘く美しく、そして悲しいのだろう。
どうか最後の瞬間に幸せがあってほしいと願わずにはいられない。

5、缶蹴り

ほとんど透明と言えるフィルムが重なり合って、やがて黒になる瞬間は案外容易く私達を挫く。若いな、と思いつつも、いくつになったってとぐろを巻く未知は怖いままだ。

6、お元気ですか

自分が27歳になり、もはや大学生ですら自分たちとは世代を画す「若者」になった今だけど、毅然と語れることなんてまるでなくて戸惑う。と同時にホッとたりもする。ゆっくり行きましょう。

7、思い出せたらほんとにいいのに。

夢占いなんて途方もないぞ、と思いつつ、浅い眠りの朝はついググってしまっていたりする。自分の頭の中のどこにあったのだろうと思うような出会いがわたしたちを待ってる。

8、アクアマリン

幸福、安らぎ、聡明。彼は海色の宝石になにを託し、彼女はなにを受け取ったのだろう。そしてなにを隠し、なにを言い淀んだのだろう。決して解けることのなかったふたりの関係が結晶していく。

2月のテーマ告知

それでは来月のテーマ告知。

2月のテーマは『窓は開けたままにしておいて』です。

一緒に楽しめたら嬉しいです。

ご興味のある方はコメント欄、Twitterにてリプ・DMなどで教えて下さい＊

主催者のためのBACK NUMBER

主催者が今までのテーマを忘れてしまうのでまとめました。

＊2021年

1月『どうして言ってくれなかったの』
2月『身も蓋もない話だね』
3月『気にしないのが一番だから』
4月『それがあなたの本音なら』
5月『夜分遅くにすみません』
6月『花を買って帰ろう』
7月『知り合いが言ってたんだけどさ』
8月『ちょっとコンビニ行ってくる』
9月『見たことも聞いたこともないよ』
10月『明後日は雨だって』
11月『もしも夢が叶わないなら？』
12月『ずっと前から知っていました』

おまけ

七屋は今回お休みです。代わりに（ではないけれど）、コンテスト用に改稿した作品を公開しました。見て頂けたら嬉しいです。