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#月刊撚り糸 12月のテーマ『ずっと前から知っていました』公開しました。


毎月7日にテーマに沿った小説を公開します。また同テーマにて創作を募集し、一緒に楽しめたらと思っています。
12月のテーマは『ずっと前から知っていました』です。


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全投稿作品を載せています。
Twitterにて書かせていただいた帯とともにどうぞ。


1、ずっと前から知っていました。

私にとって秋がそうであるように、彼女にとってはそれが冬なのだなぁ。無条件で孤独を運んでくる冷たさと北風。立ち上がれない日もあるけれど、立ち上がれないとわかって窓を開ける強さが好きだ。


2、知っていた、信じてた。

これは目を背けたくなるような痛さであり、しかし誰にでも起こり得る悲しみだと思う。恥ずかしさも見栄も信頼も友情も恋愛も、感じる心はひとつなのだから。裏切られたと思うのは違う、だから悲しい。


3、三日月夜に溶けゆく想い

何もかもが罪深く、何もかもが傷ついている夜。私たちはそういう夜を幾度も超えて生きていくのだろうと思った。真帆のこれからも、陽太のこれからも、確かに続いていくのが辛くて美しい。

※百瀬七海さんの作品は連作になっています。下記マガジンからぜひご覧ください。


4、青色のおままごと

丁寧で優しいのに、暴力的なスピードで加速していく。高揚の片鱗を嗅ぎ取り、互いが互いを押し上げていく。それを当たり前のように飲み込めるのがまさにいてらさんの手腕であり企みだと思うと、益々楽しい。


5、ずっと前から知っていました 第684話・12.7

どうしてこんなにクリスマスが特別に感じるのかと言えば、やはり大事な誰かを想ってプレゼントを買うせいなのかもしれない。喜ぶ顔がイルミネーションの真ん中に浮かぶのを、私たちはきっと愛おしく思わずにはいられないのだ。

6、そして透明は鼓動をはじめる。 

ほんの少しずつ降り積もったものが、やがて形になる瞬間がある。淡い無関心が、やがて鮮やかな鼓動になる瞬間がある。わたしたちはそれを知らず、知らずのうちに大事に温めているんだろう。


2022年1月のテーマ告知



それでは来月のテーマ告知。

1月のテーマは『お元気ですか』です。

一緒に楽しめたら嬉しいです。

ご興味のある方はコメント欄、Twitterにてリプ・DMなどで教えて下さい*


主催者のためのBACK NUMBER


主催者が今までのテーマを忘れてしまうのでまとめました。

*2021年

1月『どうして言ってくれなかったの』
2月
『身も蓋もない話だね』
3月
『気にしないのが一番だから』
4月
『それがあなたの本音なら』
5月
『夜分遅くにすみません』
6月
『花を買って帰ろう』
7月
『知り合いが言ってたんだけどさ』
8月
『ちょっとコンビニ行ってくる』
9月
『見たことも聞いたこともないよ』
10月
『明後日は雨だって』
11月
『もしも夢が叶わないなら?』

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七屋 糸
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