FOMOとJOMO(SNSに取り残される恐怖と喜び)
1 FOMOとJOMO
FOMOという言葉がある。
FOMO(Fear Of Missing Out)=「取り残されることへの恐怖」
インターネットやSNSの普及により、他人が経験している有益なことを見逃しているかもしれないという不安に襲われること。
簡単に言えば「見逃し不安」だ。
他人が楽しそうに見える活動を見て、自分がそれを経験していないことに対する羨望もあるだろう。
周りが発信する最新情報に触れ続けていないとすぐに置いていかれる、継続的な関係が保てなくなる、成功へのチャンスを逃してしまうという精神状況に追い込まれてしまうのがFOMOのパターン。
取り越し苦労であることが多いが、ハマってしまうとそう思ってても不安を抑えることができない。
この心理現象は、マーケティング戦略を専門とするダン・ハーマン博士によって1996年に初めて確認され、2000年にビジネス誌「The Journal of Brand Management」にて、その研究成果をまとめた学術論文が掲載されたことによって広まったという。他人の行動や最新情報が過度に気になり、不安になってしまう症状は、「SNS依存症」や「ソーシャルメディア疲れ」などとも関連があるだろう。
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