いちご農家になるための補助金⑥⑦
いちご農家になるための補助金をざっくりとまとめたものがコチラ。
①農業次世代人材投資資金(旧青年就農給付金)
A:準備型
B:経営開始型
②強い農業・担い手づくり総合支援交付金
地域担い手育成支援タイプ
③荒廃農地の再生等に活用可能な事業〜都道府県、市町村単独事業〜
④ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金
⑤IT導入補助金
⑥小規模事業者持続化補助金
⑦地域雇用開発助成金
前回までで⑤IT導入補助金までを調査した。今回は⑥小規模事業者持続化補助金と⑦地域雇用開発補助金について調べてみる。
⑥小規模自営業者持続化補助金について
持続化補助金に関してはよくまとめてくれているサイトを発見した。
コチラのサイトを参考にすると良いだろう。
現状、一般型と低感染リスク型ビジネス型の2種類が存在するが、どちらも小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図るため、販路開拓等の取組の一部を補助するものである。
IT導入補助金と同様に前年までの実績がなくても条件を満たせば利用できる補助金であるため、ぜひ新規就農者もIT導入補助金と合わせて利用を検討したい。
ただし、こちらの補助金の注意点は後払いであること。はじめにかかる経費は自己負担となるので注意したい。
⑦地域雇用開発助成金について
地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)公式ホームページ
地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)概要
地域雇用開発助成金とはざっくり言うと、職場が少ない地域の事業者がその地域に居住する求職者を新たに雇い入れる場合、事業所の設置や整備にかかる費用を雇う人数や経費額に応じて助成する。というもの。
つまり、地方と事業者にWin winの助成金である。
この助成金の内容は公式ホームページがよくまとまっているので、この記事ではあえてまとめることはしないが、僕が感じたポイントをいくつか記述していく。
ポイント
◎1年毎に最大3回支給される。
この助成金では最大3回の支給があり、【1回目の支給】と【2回目・3回目の支給】で受給要件が異なる。
◎常時雇用する雇用保険の被保険者として労働者を3人(創業の場合は2人)以上増加しなければならない。
※事業者の3親等以内は対象外。
被保険者とは
パート・アルバイト・派遣等、名称や雇用形態にかかわらず、 ①1 週間の所定労働時間が 20 時間以上であり、②31 日以上の雇用見込みがある場合に は、原則として被保険者となります。”
引用:雇用保険の被保険者について 閲覧日:2020年5月11日
つまり、新規就農者の場合パート・アルバイトでも良いので2人以上雇わないと条件クリアとならない。さらに2回目・3回目を受給するためには、1回目で雇った人数を維持しなければならない。そして、2年目以降に離職者が出た場合、対象労働者の1/2以下、または3人以下でなければならない。
個人的には農業は繁閑の差が激しいので、年間雇用というのがネックになる気がする。
◎支給額が増額される場合がある。
従業員の能力開発に取り組むことに加え、設備の導入によって業務の効率性を高める効果があった場合、支給額が増額される。(「優遇」の額)
また、創業と認められる場合は1回目のみ支給額が増額される。
この補助金は職場の少ない地方、かつ年間を通じてパートや社員を抱える事業体であれば、活用を検討できるだろう。山梨県の場合、令和3年現在は甲州市と山梨市が対象地域であったが、状況によって対象地域は変更するとのこと。甲府市は対象外だったので、現状我々は利用することができない。
また、家族(3親等以内)を労働者としてカウントできないことも新規就農者には重要なポイントとなるだろう。
これまでの補助金を振り返って
新規就農者が利用できる補助金は想像以上に存在した。
しかし、どれも受給基準が複雑なので実際に自分の経営スタイルとマッチする補助金がいくつあるのかを吟味する必要があるだろう。また、補助金を利用することで逆に今後の経営に縛りが多くなってしまうケースも想定できる。自分の事業のビジョンを阻害しない補助金であるかどうかも判断したい。