わたし百景⑧ おまつり
いろいろな地方で個性的に行われるお祭り。
浴衣を身にまとい、髪をまとめあげ、
軽やかな足取りであるきまわる。
どこか浮き足だったような街並み。
どこかソワソワする。
そんな日常の空間が非日常になる瞬間は
どこかワクワクする。
携帯にピコンと通知が来る。
大学時代の友達からだ。
大学にいた土地で今週3年ぶりにお祭りがあったらしい。
写真とともにメッセージがやってくる。
「また一緒に行けたらいいね」
携帯をおもわず遡る。
フォルダには数年前にお祭りに行った時の写真が残っていた。
まだどこか幼さが残るような、笑顔が溢れた写真。
一緒に浴衣を着てどこかのお祭りに行くことは、
離れた土地にいる今は難しいかもしれない。
だけど画面を通しておまつりに参加しているような気分になる。
新しいお祭りの参加のしかた。
また来年も参加できますように。
そう願いながら。