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木曜日にはココアを 青山美智子

あらすじ

僕が務めているマーブル・カフェに毎週木曜日に訪れるお客様がいる。いつも窓際の同じ席に座って、ホットココアを注文する。僕はその人を密かにココアさんと呼んで気になっている。
マーブル・カフェから始まる連作短編集。


ここからネタバレ含む感想

マーブル・カフェから始まる短編集。最初は、マーブル・カフェの店員の恋バナから、カフェのお客さんのワーキングマザー、ワーキングマザーの子どもが通っている幼稚園の先生、また別の先生へ、そのお友達、そのお友達が旅先で出会った老婦人、老婦人にサービスした女性、その女性の行きつけのサンドイッチ屋さん、サンドイッチ屋さんの近所に住んでいた女性、女性の憧れの女性のペンフレンド、その女性とカフェで出会った手紙を書く女性、その手紙の相手と続く物語。途中で関連途切れた…、と思ってよく読み返してみたらちゃんとつながっているところが凄い(無理矢理ともいうかも)続きの関連を探しながら読み進めるのも面白いです。
さらに、この物語の中には謎のマスターなる人物が登場して、マーブル・カフェのオーナーで、京都で画廊をやっていて、なぜかオーストラリアにもよく出没しているようです。物語の中の何人かはこの人物と出会ったことで人生の大きな転機を迎えているのでその辺りも気にあります。全員はかかわっていないと思いますが、見落としはあったかも…。
短編集で読みやすいですし、いろいろ関りを追いながら読み進めると楽しい作品です。

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