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【要約】スタンフォード式 最高の睡眠

この記事を読むと・・・
・眠りの借金
・量より質
・睡眠と覚醒のスイッチ

身近な時間を学びに変える、通勤大学

1. 知らないうちに眠りの借金をしている


自分の睡眠に満足していますか?実は睡眠に満足をしている人は意外にも少ないのです。寝つきが悪い、睡眠不足だ、寝ているのに疲れがとれない、という人の割合は70%もいるのです。

睡眠不足というと簡単に解決できそうな気がしますが、実は睡眠の不足は簡単に取り戻せるものではありません。睡眠の研究者の間では睡眠不足のことを睡眠負債と呼ぶそうです。負債は平たく言えば借金のこと。

借金には必ず利子がつきますが、借金と同じように睡眠も足りない状態が積み重なって利子が膨らんでいくと返済ができなくなります。

その結果、自己破産になります。
睡眠の場合は健康への大きなダメージになり、身体にも脳にも大きなダメージが行き渡り、思うようにいかなくなります


2. 睡眠は量より質


睡眠負債が溜まっている場合、おそらく利子もたくさんついています。
そんな状態で休日にダラダラと長い時間寝だめするくらいでは、負債は返せません。

そこで注目して欲しいのは睡眠の量ではなく質の方。仕事でも何でも量より質というのはよく言われていることです。これは睡眠にも当てはまります。

良い睡眠がとれれば悪い睡眠をだらだらと長く取るよりも高い効果を上げることができます。そしてこの本では、眠り始めの90分の質を高めるとよい、いうことが提唱されています。

人間は普段、眠るときレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しています。
眠った直後にまず訪れるのは深い眠りであるノンレム睡眠、その後レム睡眠に切り替わりノンレム睡眠とレム睡眠が交互に訪れ、明け方になるにつれてレム睡眠の時間が長くなります。
そして明け方の浅いレム睡眠の時に目が覚めるというのが最も健康的な睡眠のリズムです。

このリズムの中で大事なのが、眠った直後に訪れるノンレム睡眠とノンレム睡眠は70から90分続くと言われており、ここが睡眠全体で最も深く眠っている部分なのです。つまり一番深い眠りであるこの90分の質を上げることができれば睡眠全体の質を上げられるというわけです。


3. グロースホルモン


グロースホルモンとは簡単にいうと成長ホルモンのことです。成長ホルモンというと子どもが成長するために必要なホルモンというイメージがありますが、それだけではありません。このホルモンは細胞の成長や新陳代謝を促進させたり、肌は柔軟性アップやアンチエイジングなどさまざまな効果があります。つまりこのグロースホルモンは大人にとっても非常に大事なものなのです。

このホルモンの分泌量はノンレム睡眠の質に依存し、最初の90分で一番深いノンレム睡眠が出現しなければこのグロースホルモンの分泌はへってしまいます。逆に最初の90分を深く眠ればグロースホルモンの80%近くは確保できるそうです。

また、睡眠圧の解放も重要です。長く起きていると眠りたいという睡眠欲求が高まってきます。これを睡眠圧と呼びます。普段の睡眠の中でこれがうまく解放されなければ、日中もなんとなく眠いというような状況が起きてしまうわけです。

この睡眠圧は最初のノンレム睡眠でその多くが解放されることが分かっています。つまりこの黄金の90分の質を高めて睡眠圧を解放できれば朝もスッキリと起きられるし昼間の眠気も消えるというわけです。

4. 体温と脳


体温と脳という2つのスイッチを入れれば体と頭はスリープモードになって眠りにつきやすくなり、さらに睡眠の質もアップします。

まず体温のスイッチの入れ方についてです。
それは深部体温を下げるということです。

人間には2つの温度が存在します。手足の表面温度である「皮膚温度」、体の内部の温度である「深部体温」の2つです。深部体温が下がると人間は
寝付きやすくなります。

よく映画の遭難しているシーンなんかで寝る寝たら死ぬぞみたいなシーンがあると思います。あんなに寒いのにそんな中で何で眠くなるのかというとう、極度の寒さの中で肺に冷たい空気が入って深部体温が下がっている状態だから。

深部体温を下げる具体的な方法としては、就寝する90分前に入浴すればOK。40度の風呂に15分くらい浸かると大体0.5度くらい上昇します。
その後、急激に状態が変化すると元に戻ろうとする性質が働き、深部体温を下げようとします。0.5度上がった深部体温が元に戻るまでの所要時間は約90分。つまり寝る90分前に入浴を済ませておけばその後さらに深部体温が下がっていきスムーズに入眠できるというわけです。

体温のスイッチを入れるためにもう一つ大事なことが、それは室温を心地の良い状態に保っておくということ。

次に脳のスイッチについて説明します。
前提として人間は脳が働いていない状態のときに眠くなります。
そこでスムーズに入眠するためには、なるべくモノトナスな状況をつくるということが有効です。
モノトナスというのは単調な状態ということ。単調な状態に対して人は退屈を感じます。単調な状態だと頭を使わないから何も考えなくなってスムーズに眠れるようになるため、眠りたければわざと退屈になるようなものを選べばよい、ということになります。

5. 覚醒スイッチ


単純に眠るだけではだめで、起きたら起きたで覚醒のスイッチを入れてあげる必要があります。覚醒のスイッチも2つあります。

それは光と体温
光は簡単に言うと、朝起きたらカーテンを開けて必ず太陽の光を浴びるようにしようということ。

地球のリズムは24時間ですが、実は人間の体内リズムは24時間ではありません。違うのが光を浴びずに人間は体内のリズムで生活するようになると、地球のリズムとはどんどんズレてしまいます。

そうならないために毎朝しっかり光を浴びることで体内のリズムを地球と合わせることができます。人間にとって光は非常に大事な要素で自立神経脳やホルモンの働きなども光を浴びないと調子が悪くなってしまいます。

光の刺激は脳の活性化に影響を与えるということも分かっており、つまり光を浴びれば脳が活性化しすっきりと覚醒できるということです。


次に体温のスイッチについて。
人間の体温というのは生活リズムに大きな影響を与えています。
起きたときはしっかりと体温を上げてスイッチを入れることが大切になります。
朝に体温を上げる方法として朝食をとることがおすすめ

毎朝朝食を摂ることで体温をしっかりと上げて1日のリズムを整えることができるようになります。体温を上げるという観点で言えば朝食に温かい汁物を飲むなどが良いとされています。


6. まとめ

今日はより良い睡眠をとるための具体的なテクニックを書いてみました。すぐに実践できそうなことも多いかと思いますので、良かったら試してみてください。

■ 本日のご紹介本


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