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B.LEAGUEの「B.改革」について

はい、イチ芸ラジオ、ryo:です。

先日、B.LEAGUEから「2026年シーズン以降の内容」が発表されました。
その名も「B.改革」です。
詳しい内容については、公式ホームページをご参照ください。
ここでは、この発表やこの発表に対する様々な反応などに対してのryo:の個人的な「B.LEAGUEに対する」感想を書きたいと思います。
画像もグラフもイラストもなく、ひたすら文字です。
途中で嫌になるかもしれませんが、最後まで読んで頂けたら嬉しいです。

後半は有料にします

まず初めに、この記事の後半部分(約1万字)は有料記事にさせて頂きます。有料記事にしたところで読む人はほんのわずかかと思います。
ですが、私の見てきた事をふまえた”本音”を書きたいので、本音の部分は有料にさせて頂きます。
(もちろん、無料部分が嘘を書いている、有料部分で意見がひっくり返る、といった事はありません。ただ、本音が一人歩きする事を避けたいです)


B.改革の概要

まず大きな変更として、現在「B1」「B2」「B3」と別れているカテゴリーを、「Bプレミア」「B ONE」「B NEXT」に変更。「B NEXT」はゆくゆくは「B ONE」と統合する事で、将来的には「Bプレミア」と「B ONE」の2カテゴリーになるそうです。
売上規模、集客規模、外国籍選手の登録(ロスター、オンザコートの変更など)、サラリーキャップ、ドラフトの導入、ポストシーズンの変更、試合日程についてなど、「Bプレミア」と「B ONE」で違う部分も多くあり、とにかく「Bプレミア」が日本バスケットボールの最高峰になるように設計している、との事です。
今までのBリーグや、サッカーJリーグと大きく違い、「勝てば上部リーグに行ける」わけではありません。勝ちまくっても、クラブの売上が低ければ下部リーグに留まる事になります。しっかりと売上が立っているクラブ、しっかりと集客ができているクラブだけが「Bプレミア」への参加をする事ができるので、「レベルの高いバスケを見るならBプレミア」という図式になっていくと思います。

B.改革への期待

これはもう、夢しかありません。
現在、すでに多くのクラブが「Bプレミア」参入に向けて「夢のアリーナ」と呼ばれる「バスケットボールをメインとして考えた」アリーナを建設しています。大きな会場だと、沖縄や千葉が1万人収容規模のアリーナになります。(どこかで情報出ていたら申し訳ないのですが、おそらくお台場や川崎に建設予定のアリーナも1万人規模ではないかと思います)
正直、どんなに凄いクラブ同士の戦いで、どんなに盛り上がっても、地域の体育館での試合だと、物足りないです。
導線は悪い。飲食店やグッズショップの並びもイマイチ。座って食べられるのはアリーナ内の狭い座席しかない。なんか良くわからないけど変な所に広大なスペースがある。多くの人が通る道にコードが大量に通されている。なんなら客席の頭上に太いコードがむき出しで垂れている。
と、ネガティブな事を言い出せばキリがありません。でも、それは当たり前です。それを想定して作られた場所ではないので。ですので、言おうと思えばいくらでもネガティブな事は言えますが、本当にネガティブな事を思っているわけではありません。
「もっと〇〇だったらいいなぁ」と思う事は多いですが、それと同時に「ま、仕方ない。むしろこの構造でこれだけの設営してるクラブは凄い!」と思ってます。
これは、代々木第一体育館でも同じです。好立地であり、会場名にブランドもあり、1万人収容できる会場でありながら、やっぱり「体育館」なので、私はプロスポーツの会場としての満足度はさほど高くないです。(雰囲気は素晴らしかったです!あくまでも、会場の話です。)
・・・という事が、無くなるんです。プロ野球やJリーグの観戦に行くと、「最寄り駅を降りた瞬間」からワクワクが始まります。球場やスタジアムはかなり大きいので、遠くからでも見える為、見えた瞬間から期待感が高まり、余計なものが一切無い、そのスポーツを楽しむ為だけに作られた空間に入っていく。入場し、階段を上がり、中に入った瞬間の興奮は、何度味わってもたまりません。あれが、Bリーグでも味わう事ができるのだと、今から楽しみです。
アリーナ建設に関しては、プロが沢山集まって考えていると思うので、どこのアリーナも最高のものが出来上がると信じていますが、私個人的には「アリーナ内で過ごしたいと思える」空間にしてほしいと願っています。
試合開始の何時間も前からアリーナに行って、グッズを見たり、アリーナグルメを食べたり、試合前の練習を見たりしながら仲間と今日の試合について語り合えるなど、試合開始に向けたワクワクを高めていく事ができる空間になっていると、試合内容以外に対しての満足度が高まり、仮に負け試合だったとしても、精神的なダメージは少なくて済みます(笑)
以前、秋田のCNAアリーナに行った時に、試合内容以外の要素がとても楽しくて、すごく記憶に残っています。
地元の人、自分の贔屓クラブの試合は、それだけで楽しいです。でも、わざわざ遠くから来た人がどれだけ楽しい思い出を持って帰ってくれるか、地元であっても初めて来た人がどれだけ満足して帰る事ができるか、という要素は、クラブの集客向上にはなくてはならない要素だと思います。
それを、Bプレミアはデフォルトでクリアしてきてくれるのだと、信じています。

ポストシーズンの変更について

これについては、「賛成」の意見が多く見られます。
私も、賛成です。ただ「100%大賛成!」という感じではありません。
(ネットの悪い風習で、こう書くと「反対なんかい!」って思われてしまいますが、ちゃんと読んでくださいね。ポストシーズンの変更について<賛成>ですので。)
100%ではない理由は「ファイナルの特別感」は捨てがたいなぁ、と思ったからです。横浜アリーナやさいたまスーパーアリーナなど、普段は行く事の無い会場での試合、しかもお互いのファンが半分ずつ会場を埋めるあの空気感。大好きなんですよね。ファン同士もバチバチやって、終わったらお互いハイタッチする。これもまた、スポーツ観戦の醍醐味だと思います。
現状のポストシーズンでも行われている「上位クラブでのホーム開催」は、大賛成です。そして、その開催地はホームクラブのファンで埋め尽くすべき。アウェイの為に座席を確保する必要はない!と考えている人間です。(アウェイのファンが来るな、という意味ではありません。)
ですので、ファイナルもそれぞれのホームアリーナで開催して、アリーナを1色に染めるというのは、大いにアリです。SNSで毎回話題になる「中立地と言いながら結局関東有利やん」みたいな問題も解決できますし。これについては、大賛成です。
ただ、ホーム&アウェイになる事によって、相手のホームで優勝が決まるという事も十分にありえます。そうなった時の「現場の盛り上がりがイマイチ」だけ発生しないように、何とか運営さんには頑張ってほしいです。

わざわざお金を払い、ここを読んでいただき、ありがとうございます。
ここからは、私が見てきた事をふまえ、本音で書かせていただきたいと思います。

夢や期待だけでは語れないプロスポーツという名のエンタメ

今現在、Bリーグが好きな人にとって、B.改革は夢も希望も不安もある内容かと思います。ですが、Bリーグがこれから先大きくなっていく為には、今現在Bリーグに興味が無い人、興味はあるけど観戦経験が無い人を、アリーナに連れてこないとなりません。当然の話です。今現在の動員数、売上では、「Bプレミア」なんて維持できません。確実に右肩下がりになります。
極端な例を言いますと、今あなたが、全く興味の無いスポーツについて、友人からオススメされて、会場に行こうと思いますか?
私はプロ野球もサッカーも好きなのですが、私がこの下に1万字くらい使ってその楽しさを語ったら、あなたも好きになってくれますか?
もちろんそれは私の文才次第かもしれませんが、興味を持ってくれる人は多くても10人中1人とかだと思います。さらに、一緒に会場に観戦しに行って、そのままそのスポーツのファンになってくれるのは、10人中1人とかだと思います。そうなると、私が頑張って100人の新規さんに声をかけても、1人くらいしか新規のファンを作る事ができない、という事になります。
100人に声かけて1人ですよ?そんな事続けられますか?「今年も100人に声かけて1人獲得できた!来年も100人に声かけよう!」なんて思う人いますか?今ドキ流行らない、ブラック企業のテレアポレベルですよね(笑)
でも、仮にBリーグがどれだけ発信しても、Bリーグに興味無い人は、Bリーグの情報を見ないんですよ。なので、バスケには関係の無いタレントを起用してみたり、LINEスタンプを配ってみたりするわけです。
でも、先日「W杯のおかげでフォロワーが数万人増えました!」って言ってましたけど、仮に10万人の新規フォロワーが増えたとしても、そこから1/100されるわけですから、会場に来るのは1000人くらい(30チームで割ったら1チーム30人くらい)の増加、という計算です。これだけ大きなイベントがあって、話題になって、やっと1000人増加です。これはあまりにも効率が悪い。
となると、この1/100を10/100とか30/100とか、ハマる率を高めていかないと、みんな疲れちゃう。逆に、これが50/100とか80/100とか高まってくれば、誘う方も楽しくなるし、誘ってハマった人がまた誘って、高確率で一緒に沼れたら…もうウハウハですよね。Jリーグを抜く事も容易になります。
なので、「B.改革への期待」でも書いたアリーナの改善とか、後ほど書く「B.LEAGUEのファン層について」などはとんでもなく大切になってくると思います。

「Bプレミア」の存在について

「Bプレミア」「B ONE」という2カテゴリーに分かれるという話を聞いて、私はめちゃくちゃテンションが上がりました。
ですが、内容を見て、テンションが下がりました。
上記したアリーナの事もそうですが、私のような「素人&エンタメ好き」からすると、コアなBリーグファン以外は、とにかく「細かい事は分からないけど楽しい」と思える空間である事が重要です。
今回の「Bプレミア」のレギュレーションについて、SNSなどで「日本人選手の出場機会が減る」といった意見が多く見られました。もちろん、その気持ちは分かります。外国籍選手は、日本人選手よりも入れ替わりが激しいので、推し選手を作りにくい、といった側面もあります。
ですが、私の意見は「むしろもっと緩くしてほしい」です。
Bプレミアが「日本人選手の最高峰リーグ=日本代表強化」を最優先とする為に、on3とかon4にすると発表がありました。SNSでは「それは多すぎる」みたいな意見も多く掛けました。ですが、それは本当に日本人選手の強化になるのでしょうか?基本的なコミュニケーションが日本語で、日本人の方が沢山確保されている中で、世界で通用する選手が出てくるのでしょうか?それよりも、「Bプレミア」を外国でプレーしているような経験ができるリーグにした方が良いのではないかな、と思いました。
野球やサッカーなどと違い、バスケットボールは身体能力が大きく影響するスポーツだと思っています。それもあり、世界との差がまだ大きく、埋めるのも大変だと思います。それを埋めたいのなら「日本人の出場機会が~」とか言ってる場合ではない気がします。
また、実力面とは別に「プロバスケとしてのエンターテインメント」の観点でいくと、「Bプレミア」はとにかくスゲーモンが見られるリーグにした方が良いのではないかな、と思いました。極端に言えば「アメリカに行かずにNBAレベルのバスケが見られる」というイメージです。
NBA選手についての知識が無く大変申し訳ないのですが、例えば、そんな僕でも知っている「ステフィン・カリー」や「ジェームズ・ハーデン」といった選手が、NBA引退後にBプレミアに移籍してきたら、いかがでしょうか?僕は間違いなく見に行きます。きっと、お金をしっかり出せば、平和でインフラもしっかりしている日本に来てくれる超一流選手は世界に沢山いると思います。なので、サラリーキャップ(年俸の上限設定)については、かなり反対です。B ONEでやるなら良いですが、プレミアは湯水のように金を使って、とんでもないドリームチームがあっても良いと思います。反対に、プレミアにいるのに外国籍選手が1人もいないクラブや勝率が3割に満たないクラブがあっても良いと思います。「ジャイアントキリング」「大金星」「番狂わせ」は、スポーツを熱狂的にさせます。
選手だけでなく、クラブ単位でも”個性”は人を惹きつけます。めちゃくちゃ強い、めちゃくちゃ弱い、なんか応援が凄い、試合よりご飯の方が気になる、何でも良いんです。

「Bプレミア」が特別であるべき理由

私はBリーグ開幕きっかけで、バスケットボールをちゃんと見始めたタイプです。漫画「スラムダンク」は大好きですが、あくまでも漫画として大好きで、学生バスケやbjリーグやNBAなど、本格的なバスケを観戦に行こうと思った事もありませんでした。それが、Bリーグを見て、一気にファンになりました。
ですが、数年Bリーグを見続けてきて、不思議に思った事があります。
「バスケ経験者やNBAファン。いわゆる一般素人よりもバスケが身近にあった人達が、Bリーグを見ない」
これは本当に不思議でした。なんなら今でも、この気持ちはスッキリしていません。ですが、事実として存在しています。もちろん、全員が全員そうとは言ってません。ただ、私の肌感として、かなり多くの人がこうである、という感覚です。
なぜか。私なりの見解としては「憧れの対象になっていない」という事が大きいのではないかと思っています。
見下しているとか、凄いと思っていない、という事ではありません。雲の上の存在でなければならないプロ選手が、そうなっていない。
それはなぜか。
「一般人がBリーガーを知らない」
「Bリーガーになったところで大金持ちになれない」
「Bリーグで活躍したところでNBAには行けない」
といった理由かなと思っています。1つずついきます。

■「一般人がBリーガーを知らない」
クラスメイトに「俺はダルビッシュを超えるんだ!」「俺は本田圭佑になるんだ!」と言えば、ある程度の人は「ああ、世界に行けるレベルのプロスポーツ選手になりたいんだな」と分かると思います。野球やサッカーだと、世界に羽ばたいている選手、日本で誰しも認める一流選手が大勢います。
もちろん、バスケでも沢山います。ですが、バスケを知らない人に聞いても分かる選手がどれくらいいるでしょうか?(選手批判ではありませんので誤解しないでください。あくまでもBリーグの認知度の例え話です)
Bリーグファンであれば、富樫勇樹選手がどれだけ凄いか。比江島慎選手や馬場雄大選手がどれだけ頼りになるか。河村勇輝選手がどれだけ期待できるか、分かります。ですが、Bリーグファン以外への認知度、となると非常に弱いです。上記4選手を1人も知らない、という人の方が多いのではないでしょうか?
「お前が何を知ってるんだ」と思われるかもしれませんが、私は仕事でBリーグと関わっていた事がありますし、「FUN'RISE」というスポーツ応援活動をしてクラブの取材などもしていたくらいですので、「ただ応援している人」よりもリーグの事は知ってますし、わずかながらにリーグの為に動いていたのではないかと思っています。(貢献までは出来ていなかったかと思いますが…)
世の中のスポーツニュースを見て頂ければ現状は一目瞭然かと思います。Bリーグでどれだけ大きな記録が生まれ、現地で多くの涙が流れるほど盛り上がる試合が行われても、大谷翔平選手がいくつ三振を取った、久保建英選手が何分出場した、というニュースが優先されています。
「まだできたばかりのリーグだから」という声が聞こえてきそうですが…「できたばかり」という言葉はいつまで有効なんでしょうか?2016年に始まったので、2026年で10年になります。競技人口の多さと、(主にSoftbankによる)お金の投資額から考えて、もう結果が出てこないとシンドイのではないかな、と思っています。20年くらい違う時代なので比べて良いか分かりませんが、Jリーグは開幕してすぐに結果が出ていた(集客、知名度、世界からトップ選手が来た、など)ように感じます。

■「Bリーガーになったところで大金持ちになれない」
これは、選手の年俸が開示されていないので正確には分かりません。富樫勇樹選手が1億円を突破したというニュースが出たのが2019年6月ですので、(この記事を書くまでの)4年間の間に、1億円プレーヤーが誕生していないのでしょうか?そんなハズはないと思いますが、分かりません。
分からないところに対して、夢を見ようがありません。お金だけではありませんが、現役期間が短いスポーツ選手という職業を選ぶにあたって、お金は大事です。全選手開示する必要はないでしょうが、1000万円以上の年俸を受け取っている選手は開示しても良いのではないでしょうか。そうしないと「ある程度以上の選手は1000万円もらえる」とか「基本的には最低限の年俸だけど、クラブ内TOP5の選手に入れば一気に3000万円くらいもらえる」とか、見えてきません。
「勤務時間は1日8時間。週4勤務。時給は入社が決まってから教えます」なんて書いてある求人票を見たら、どんなに行きたい会社でもちょっと考えてしまうのではないでしょうか?年俸TOP10人くらいは常に発表して、夢を見せても良いのではないでしょうか?
「おまえ5000万貰ってるんだからもっと働け!」「〇〇選手はこれだけ活躍したんだからもっと年俸払え!」といったヤジがあっても良いと思うんです。ファンは、少なからずそのチームにお金を落としてます。一口株主みたいなもんです。自分が払ったお金が正当に使われているのか気になるタイプの人もいると思います。そういう人に情報を開示するのは、ファンを囲い込む上でも有効なのではないかなぁ、と思います。

■「Bリーグで活躍したところでNBAには行けない」
経験者から言えば「そんな簡単に行けるわけない」と思うかもしれませんが、私が言いたいのは「NBAに行けなくて情けないな」という事ではなく、あくまでも「夢を見る事ができない」という話ですので、渡邊雄太選手や馬場雄大選手のように、Bリーグから世界へ羽ばたく選手が毎年のように出てこないと、夢として現実味がありません。
とはいえ、素人の私でも「そんな簡単にいかんでしょう」と分かります。
そこで「Bプレミア」です。
Bプレミアの試合を見る事で、NBA感が味わえる。そして、NBA感のある場で日本人選手が対等に戦えているという事が世界に伝わる。これはもう、プラスしかないと思います。

「B ONE」が絶対必要

「Bプレミア」について、好き勝手書かせて頂きましたが、あくまでも「Bプレミア」について書いただけです。色々書いたのは、この「B ONE」が存在してこそ成り立ちます。もし今までように「B1」「B2」といった、「同一レギュレーションによる上下層リーグ」の構造だとしたら、上記のような意見は持っていません。
私の思っている理想は、「Bリーグの基本はB ONEである。Bリーグという言葉を使う時は、基本的にB ONEの事を指す。その上で、Bプレミアという別次元のリーグが存在する」という考え方です。
推しのチーム、推しの選手も、基本的にはB ONEで探せば良いんです。B ONEであれば、基本的に日本人選手がメインで、自分の生活圏にクラブがあって、自分の地元の応援ができる。仲間とワイワイ集まるのも、B ONEの会場で良いんです。今あるBリーグと同じです。今、Bリーグを応援してる人は、多分B ONEじゃないとファン継続しないのではないかな、と思ってます。
だからこそ、B ONEは47チーム、都道府県に1チームずつ存在するようにして、その上にBプレミアを置くのはどうかな、と思っています。なので、プレミアのチームは地名ではなく企業名のパターンにする。
そうしないと、「プレミアが無い地域」とか「プレミアしか無い地域」が生まれちゃいます。特に関東、愛知、大阪、沖縄は、プレミアonlyになる可能性が高いでしょうし、秋田や佐賀などの地方都市でプレミア参加しても、エンタメとして成立しないのではないかな、と思います。
僕の思うプレミアは、それくらいハイクラスなエンタメをイメージしてます。シルク・ドゥ・ソレイユみたいな感じです。
だって、プレミアというカテゴリーの中で「地域密着」なんてやってたら、逆に集客難しくならない?と思います。ホームアリーナは各都市にバラける方が良いけど、商業圏としてはかなり広くしておかないと、単独の都道府県レベルで毎試合5000人以上なんて、達成出来るのは数チームだけだと思う。「プレミア」なんていう名前のカテゴリーなのに、凄く綺麗なアリーナなのに、3000人しか入ってません。なんて、ダサいよ。かなりダサい。常にチケット争奪戦くらいの状態にしていかないと、将来性は無い。
またプレミアの話をしてしまったけど、そんなトップリーグである「プレミア」を作る為には、地域密着を突き詰める「B ONE」が必要、という話。
特に関東圏はみんなプレミアを目指してるから、プレミアだらけになる可能性がある。
そうなったら、多分今「地元が好き」でBリーグ見てる人は離れてしまいそうな気がする。
それはもったいない。野球にもサッカーにもハマってなかった人(もしくは兼任)が、せっかく地元チームを応援してくれているんだし、地域密着のスポーツが好きな人は多いハズ。あとは、バスケに興味を持って、いきなりプレミアではなくワンクッション置ける場所があっても良いと思う。
あとは、フロント育成の為にも、B ONEは必要。
正直、Bリーグのフロントは頼りないチームが多い。ちゃんと会社として運営出来てないチームが多い。俺はほぼ全チームとやり取りした事があるけど、「ちゃんとしてるな」と思えたのは、A東京、川崎、横浜、三河、くらいかな。あとのチームは「人による差」が大き過ぎるし、目に見えてバタバタで人不足だったり、地元企業という愛がないと、信頼でスポンサード集めるのは難しそうな印象。でも、それも仕方ないですよ。バタバタしながら毎日運営してて、薄給の中で拘束が多い。バスケが好きだという気持ちがないと続けられない仕事。部長になれば1000万円もらえる、みたいな夢は追えない。
でもね、そこも変えていかないと。
プレミアのチームの部長クラスになれば、年収1000万円も可能、くらいになっていかないと、優秀な人は集まらないし、留まらない。そうならないと、チームとしての成長はない。箱だけ大きくしても、結局ファンからの愛情で食っていくしかなくなってしまう。
B ONEのフロントで経験を積んで、プレミアチームのフロントに転職する事を、1つの目標とできるような仕組みにしないと、Bリーグは上がっていかないと思う。「プレミアのチームで広報5年やってた」キャリアがあれば、一般企業でも優遇されるレベルに上げていく、くらいの気持ちでいないと、属人的で頑張り屋さん頼みの、人事自転車操業から抜け出せないです。
そういう意味でも、B ONEは必要。

B.LEAGUEのファン層について

Bリーグは2016年9月に始まりました。
その前には、bjリーグやNBLといったバスケリーグが存在しました。
僕がしきりに「バスケファン」ではなく「Bリーグファン」という言い方をしているのは、「NBAファン」と「バスケは好きだけどBリーグは興味ない」が存在するからです。
先日、ドンチッチと原修太選手のマッチアップで「Bリーグファン」と「NBAファン」がSNSで言い合ってたけど、僕は、それは健全だと思った。だって、誰しもが「NBAの方が上」だと思ってるから。サッカーだって、ヨーロッパのBIGクラブが親善試合で日本に来て、Jリーグの選手から激しいタックルされたら、各所で揉めると思う。野球でも同じ。
一応言っておくけど、僕は原選手のアプローチが悪かったとは1ミリも思ってないので、誤解しないで下さいね。ただ、どちらの味方でも敵でも無くどちらが良いとか悪いとかではなく、客観的に見たら、あの騒ぎが起こったのは当然だろうな、と思っただけです。(イチイチこうやって説明しないと誤解されてしまうのがネットの恐いところw)

で、そういうのは良いんだけど、その内容で気になった事があった。
Bリーグのファンが「NBAよりBリーグの方が上だ」みたいな空気感を作ってしまってる感じ。僕も、NBAは知らないので、Bリーグの方が見てて楽しいです。どれだけ超人的なプレーが見れたとしても、やっぱり選手を知ってる方が楽しめるから。でも、Bリーグの方が上だとは1ミリも思わない。
理由は明確です。動いてるお金、人の規模が圧倒的に違うからです。

「お金が動いてる方が偉いのか?」そうです。当たり前です。
もちろん、ちょっとした差なら何も言いません。
あと、「選手としてのやりがい」とかはまた別の話。年俸5億貰っても、知らない土地でやりたくない。年俸1000万でも良いから日本でやりたいって言う選手はいるだろうし。
でも、BリーグとNBAでは圧倒的に差があるんです。
富樫選手が1億円もらってニュースになりましたね。あれから数年経って、倍の2億円になっているかもしれません。バスケのプロリーグが統一されて10年経たずに、コロナもあったのに、2億円プレーヤーが生まれていたら、素晴らしい事です。
でも、NBAのトッププレーヤーは60億円です。年俸ですよ。1年で60億円もらえるんですよ。Bリーグは、年間で70億円の”売上”です。(クラブ全体ではなく、リーグの売上)
桁が違い過ぎますね。

これを聞いて、「だから何?Bリーグの事を否定したいだけでしょ?」と思ってしまう人が多すぎるのが、Bリーグのファン層だと、僕は思ってます。
僕は”差”と”事実”の話しかしていません。Bリーグの否定もしてませんし、馬鹿にしてるつもりもありません。ただ、この差と事実をしっかり受け止めて、消化してから、言葉を発してほしいんです。
野球やサッカーでは、「年棒=選手の価値」という感覚が根付いていると思います。だからこそ「あの選手に1億は高すぎる」とか「あれだけ活躍したんだから1億以上あげないとおかしい」といった会話が、ファンの間で成り立ちます。選手は、個人事業主です。年俸はその選手への対価です。その対価を決めるのは、選手の実力や人気などを踏まえた、クラブへの貢献度から算出されます。なのに、ファンが勝手に「選手の価値はお金じゃない!」と言うのはあまりに横暴です。
それをふまえてこの金額差を考えてみると、「NBAの方が、選手にお金を払いたいと思っているファン、スポンサーが沢山いる」という事になります。これはもう、仕方ないです。事実ですから。
NBAは、仕方ないんです。歴史も違うし、日本とアメリカではエンタメに対する流通金額が違いますし。
そこで、日本国内でどうなのか、を見ないとなりません。

Jリーグは、約1300億円です。クラブ数が多いのですが、それでも1クラブあたりの売上はBリーグの倍以上はあると思います。
プロ野球は、各球団の売上高が発表されないので分かりにくいのですが、大体上位球団が200億円、下位球団が120億円といったところのようです。
ざっくり150億円と考え、12球団だと1800億円くらいでしょうか。
Bリーグが30クラブで300億
Jリーグが50クラブで1300億
プロ野球が12球団で1800億
と、並べると、非常に分かりやすいと思います。
全然なんです。
Bリーグは、まだまだ全然弱いんです。
Bリーグファンは、なぜこの金額差が生まれているのかを考えて、Bリーグに何が足りないのか考えなければなりません。
「野球は遠くて面白くない」「サッカーは点が入らなくてつまらない」
などと否定してる場合じゃないんです。
もちろん、個々人の感想は大事ですし、バスケがどれだけ面白いかを考えて発信する事は大事です。
でも、Softbankがとんでもない金額をかけてBリーグを維持してきたのに、数年経ってまだこのレベルなんです。
もっと危機感持った方が良いと思います。
Softbankが手を引いたら、Bリーグは一気にショボいリーグになると思います。(賞金が出ないとか、日本代表の遠征費がまかなえないとか)
そうなる前に、ちゃんと自前で運転できるようになるように、島田チェアマンは舵取りをしていると思います。

あとは、ファンの立ち振る舞いです。
NBAファンと揉めてる場合じゃないんです。他クラブを叩いてる場合じゃないんです。カメラがどうとか、立ち上がる人がどうとか言ってる場合じゃないんです。
全部受け入れて、全員で楽しんで盛り上げて、とにかく1人でも多くのお客さんが集まるようにして、毎試合満席が基本にならなきゃ、自分の好きなクラブが消えてしまう!というくらいの気持ちでいた方が良いと思います。
クラブ側も同じで、チケット販売が遅かったり、変な空席があったらダメです。リーグも、いい加減チケットシステム直してほしいです。どうして野球やサッカー、各種エンタメのチケットサービスがこれだけ存在しているのに、こんな使い辛いUIのまま放置しているのか、僕には分かりません。(すいません、僕は以前プレイガイドで働いていたので、チケットに関してはうるさいですw)
リーグファイナルとか、天皇杯決勝とか、会場に対する文句が沢山飛んでましたが、僕は「いや、まずはリーグ戦のお客さん増やしてから言いいなさいよ」と思いました。
たまたま人気クラブ同士の対決になったから全席完売になってクレームも飛び交ってましたが、例えばリーグ戦の平均動員数が2000人くらいのクラブ同士、しかも地方のクラブ同士が決勝に残って、会場が東京だったらどうなりますか?1万席が埋まる事はまずないと思います。埋まらなかったら、それはそのまま「損害」になります。その損害を、「もっと広い会場でやれよ!」と言ってた人達が補填してくれますか?
エンタメをナメない方が良いです。
Bリーグのほとんどクラブは、毎シーズン、毎試合、冷や冷やしながら運営・経営していると思います。年間30試合しかない中で、ガラガラの日が数試合続いたら、もうそれだけでその年の決済は赤字になってしまう。そんなピリピリの中で運営しているクラブもあると思います。
そんなレベルのリーグで、ファン同士が揉めるとか、意味が分からないんです。
僕の肌感の話になってしまいますが、コロナ前あたりは、まだ「スポーツの熱量」があった気がします。とにかく自分の応援するクラブを押し上げたい!という熱量があり、まぁ、他クラブの否定はありましたけど、それはスポーツ特有のアレなので、僕は気にならなかったです。
ただ、コロナが明けてから、なんとかいうか、陰湿になってきてる気がします。今は、SNSを見ればそういった陰湿さは見えてしまいます。
せっかく入ってきた新規のファンが、SNSで情報を集めようと思った時に、ポジティブな情報と同じくらい、陰湿な発信が目に留まったら、どうでしょうか。普通に、離れますよね。
「明るく楽しくポジティブに(キラッ)」って言ってるわけではないですよ。
その言動が、この弱小リーグの為になっているか、考えてから発信して方が良いと、僕は思います。

今までの「Bリーグ」のままであれば、僕もこんな熱く書く事はなかったと思います。
でも、これから「Bプレミア」を作っていくのであれば、ある程度年季の入ったファン、ある程度熱量のあるファンは、もうちょっと客観的な視点も持っていた方が良いかな、と思いました。
そうしないと、まだまだ「消滅」が現実的に存在しているリーグだと思いますので、ぜひ、ご一考ください。

最後に

Bリーグに出会って、どっぷりハマり、なんとか本業でもBリーグに関わりたいと思い、企画を作って実施しました。
その結果、Bリーグの表も裏も見る事が出来ましたが、嫌いになる事はありませんでした。
プライベートでも「FUN’RISE」という団体を作り、ボランティアで応援しました。
最初は千葉ジェッツだけを応援していましたが、色々な関わり方をしていく中で、リーグの箱推しになりました。
嫌な部分を沢山見てきていますが、リーグの中で頑張っている人も沢山見てきて、せっかく生まれたリーグを少しでも(ほんのわずかかもしれませんが)支え、活性化し、昇華していけたらと思ってます。
その為には、「わーいわーい」だけじゃダメなんですよね。
上手く成長していたら「わーいわーい」で良いと思うんですが、各所で歯車が嚙み合っていない感じがするので…
「この選手が引退したら見るの辞めそう」
「初めてのスポーツ観戦がバスケだったけど、今では野球の方が好き」
みたいなファンが、潜在的に多そうに感じています。
今ならまだ、バスケを見た事が無い人の方が圧倒的に多いと思うので、間に合います。これから入ってくる新規さんを沼に落とす為には、リーグやクラブがどんなに頑張っても、すぐ近くにいるファンがイマイチだったら落ちてくれません。

室内で天気に左右されず、服装も決めやすい。
だいたい2時間で終わるから、遠征の旅程が組みやすい。
2m選手が目の前を走りぬけ、信じられないほど飛ぶ。

バスケは、スポーツ初心者がハマりやすい要素が沢山あります。
ここで盛り上がってくれれば、日本のスポーツ、エンタメ全体の活性化になると思っています。

以上。
長い長い文章にお付き合い頂き、ありがとうございました。


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