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「断ち活」疲れ

以前、小麦断ちの話をした。
原因の分からない不調が続いている人に試してもらいたいという「グルテンフリー」に関する本を読んで、試してみた結果「消化器系」の不調が改善された。(と感じているだけかも)

これに味をしめ、昨年1年間「断ち活」にハマっていた。今回はその話。

ここ数年の悩みである「これは更年期なんだろうか?」的症状。カラダが勝手にドキドキしたり、のぼせたり、過度にイライラしたりと忙しい。調べてみると、女性ホルモンが減少する影響で自律神経が上手く働けないため、このような症状が起こりやすいという。

このことを、お世話になっている美容師さんにお話しした。この方は、漢方に詳しく、不調の時には病院ではなく漢方に頼られている。
「甘い物は控えたほうがいいかもしれませんね」
その時まで、糖を過剰に摂取しているという自覚がなかった。ただ、毎朝コーヒーのお供にとシュークリームやタルトをいただく程度。「1日1度の楽しみ」であり、これくらいは許容範囲だと思っていた。

ところがだ。「甘いものは1週間に1度」コーヒーのお供には糖の代わりに塩が良いという。衝撃だった。コーヒーと糖の力で生きているのに、どうしよう。助言はありがたいが、そのままスルーすることもできる。

韓国には「耳が薄い」という表現がある。他人の言う事をすぐ鵜呑みにしてしまう人のことを指す。それで言うと、私の耳はかなり薄い。
やはり、スルーすることができなかった。「砂糖断ち」を決行することに。徐々に断てばいいのに、せっかちなもんだから、一切食べないことにした。

砂糖は「マイルド・ドラッグ」という別名があるくらい、断つのが難しいらしい。私の場合、断つには断ったが、禁断症状らしき頭痛に1週間ほど悩まされた。じきに頭痛もなくなり、甘い物なしの生活を送ることができるようになった。

結果、効果を感じた。カラダは軽くなり、「のぼせ」がなくなった。一番びっくりしたことは、イライラしなくなったこと。そして、躁鬱のような感情の振れ幅がなくなった。この変化には嬉しさと同時に、こんなことで治るんだと、これまでの食生活を悔いてしまった。

しかし、「副作用かも」という症状が出始めた。頭がボーっとしたり、「人の名前」がなかなか思い出せなかったり。「糖は脳に必要な栄養」と聞いたことがある。そのせいか??
結局、そうなりながらも「糖断ち」生活を約4か月続けた。おかずを作るにも砂糖をほとんど使わなかったのは、ちょっとやりすぎだったかも知れない。

何か月か振りに、韓国へ行った時のこと。
久々に会った家族や友人に「すごく痩せたね?大丈夫??」と言われた。自分自身は「やせた」という自覚はなかったが、小麦と砂糖を断った結果5キロほどの肉を失っていた。「いいんじゃない」と言われそうだが、もともとやせ気味で、もう少しふっくらしたいというのが望みだった私。人を心配させてしまう姿になるのは本望ではない。

しかし、それよりも深刻な問題が起きた。
以前、食へのこだわりが強すぎて果物以外のものを口にしなかった女性が亡くなってしまったという話を聞いたことがあった。当時はそんな人がいるんだってビックリしていたのだが、他人事ではなくなった。

母親に言わせると私は神経質らしい。一度やると決めたからには絶対やり遂げるという気質で無理をしてしまい、カラダを壊してしまいがち。それは分かっていた。でも止められない。
「糖と小麦」断ち。(実は、それに加え肉まで断ってしまった)これも然り。誰と何を食べていても、食べる内容が気になって仕方がない。


こんな問題を抱えている人私だけではないらしい。「これはいけない」とストップをかけた。思い切り解禁してみる。
昨年の夏、あのうだるような暑さの中、口にした久々の甘いチョコレートアイスは身に染みた。一度甘いものを口にすると止まらなくなるのではと思っていたが、体質が変わったらしい。

それから数日間は甘い物を見たくないほど、体が糖を拒んだ。しかし、時間が経つと甘いものが食べたくなってくる。観察してみると、その周期は3、4日ほど。欲しくなったら食べることにする。結果、、
ぼーっとしたり物事が思い出せなかったりは、無事に改善された。

毎朝、円覚寺の管長さんのYouTube日記を聞くことが日課となっている。

数日前の日記の内容は、何でもかんでも極端に走りがちな私の心にヒットする内容だった。修行に関するお話で、私の些細な悩みとは大きく次元が違うが((笑))

おそらく他の人より振れ幅が大きく、何につけても「極端」に走ってしまいがちな私。それはそれで、ふらふらしながらも軌道修正していけばいいのかと思えるようになった。でも考えてみれば、人生の中で「極端」で上手くいったためしは、なかった。

ものの考え方もそう。一度「これがいい」と決めつけてしまうと他のものを否定したくなる。この思考パターンも直したい。齢をとると、そんな傾向が強まるのを感じる。何だか、とりとめのない話になったが、要するに「断ち」に疲れてしまったってこと。

今はどうしてるのかって?
はい。食べたいと体が欲したら、食べるようにしてます。これが一番、調子良いみたいです。




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