日本から「流出」か「導入」か誰も知らない日本ブランド 上海では、まさに11月下旬ごろからイチゴが少しずつ店頭に並び始める。 上海で売られるイチゴで一番多いのは「奶油草莓」という名前のイチゴである。ただ、このイチゴが静岡生まれの品種「章姫(あきひめ)」であることは、あまり知られていない。 ネットで検索してみると「『奶油草莓』は『章姫』の別名である」「『奶油草莓』は『章姫』を指す」などと書かれている。店頭で売られているものには、商品パッケージに「章姫奶油草莓」と「章姫」
日本の農林水産省は2020年9月、日本で開発された果物の品種36種が中国や韓国のインターネット上で販売されていることが確認されたと明らかにした。いずれも日本の開発者の許諾を得ておらず、種苗が無断で持ち出された可能性が高いという。 確認されたのは「イチゴ 10 品種(紅ほっぺ、さがほのか等)」とある。10品種の詳細は不明であるものの、上海の市場や果物店で広く売られている「章姫」も例外ではないだろう。 上海で売られている日本ブランドのイチゴが、日本の登録品種そのものなの
中国では、日本生まれの果物が数多く販売されている。 上海のスーパーや果物店を訪れると、リンゴの「富士」、ブドウの「巨峰」や「シャインマスカット」、イチゴの「章姫」や「紅ほっぺ」、ミカンの「デコポン」、「夕張メロン」など、季節によってさまざまな日本の果物が並ぶ。 ただ、これらはいずれも日本ブランドの“ニセモノ”と言っていい。日本から中国に輸入できる果物は、もうかなり長い間、リンゴと梨だけだからだ。 高級果物店に置かれている日本ブランドの果物には、リンゴと梨を除いては中国の