正しい情報よりも誤・偽情報の方が多様性があり、エンゲーメントを得やすい。そこに陰謀論が加わるとさらにエンゲーメントは増える。という論文
From News Sharers to Post Viewers: How Topic Diversity and Conspiracy Theories Shape Engagement With Misinformation During a Health Crisis?
https://arxiv.org/html/2401.08832v2
この論文では、コロナ禍に焦点を当て、SNSでソースニュースを共有するNews Sharersと、それを見てエンゲーメントするPost Viewersの2つの利用者の誤・偽情報への関わり方のギャップを検証している。
そのために、トピックの多様性と陰謀論の視点を通して、コロナに関連するファクトチェック済みのソー スニュースの主張7,273件とXの関連投稿を包括的に分析した。特に陰謀論を伴う場合、誤・偽情報は正しいニュースよりもトピックの多様性が高いことがわかった。
News Sharersレベルでは、誤・偽情報は正しいニュースよりも寿命が長く、Xでより多くの投稿があった。陰謀論の統合は、コロナの誤・偽情報の寿命の長さと有意に関連していた。しかし、トピックの多様性は、ニュースの存続期間や投稿数という点で、News Sharersのエンゲージメントと有意な関連はなかった。
Post Viewersレベルでは、ニュース共有者レベルとは逆に、トピックの多様性が高いニュース投稿は、より多くのリポスト、いいね、リプライといったエンゲーメントを生む。特に、Post Viewersは陰謀論を含む誤・偽情報によりエンゲージする傾向があった。陰謀論を含む誤・偽情報は、平均して陰謀論を含まない誤・偽情報よりも40.8%多くのリポスト、45.2%多くのいいね、44.1%多くのリプライを受けていた。
News SharersとPost Viewersが、トピックの多様性と陰謀論に関してソーシャルメディア上で異なるエンゲージメントパターンを示しており、それぞれのユーザーレベルで対象を絞った誤・偽情報対策を設計するために役立つかもしれない。
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