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【レビュー】『赤と青とエスキース』

ほとんど本を読んでこなかった人間がポツポツ読書を始めました。
そんな人間によるレビューです。カナリ個人的で的外れな内容もあるかと思いますので、その点ははじめにお断りしておきたいと思います…。
(読書記録も兼ねている為、ネタバレを含みます。お気をつけ下さい)


『赤と青とエスキース』
 青山 美智子 著 PHP研究所 2021/11/9


●この本について

2022年本屋大賞2位!
絵画でつながる短編連作。
私が好きな青山美智子先生の作品!

●あらすじ

一人の青年が描いた絵が繋いだ複数の人生と運命の物語。

●レビュー

★★★★★(星5つ)
オーディオブックにて3日間ほどで読了。
つながってる…つながってるよ!
ここにも…あそこでにも!エスキースが!!
と、半ば興奮気味に読み進めていました。
もう、表題がシンプルなのに見事に表現されているから好き!!

複数の話が全く別の話のようで実は繋がっているという短編の連作で、時系列で進んでいる。
一つ一つの話を独立したものとして楽しめることはもちろん、エスキースがどのように関わってくるのかという仕掛けをしっかりと楽しめる一冊。

どの話もエンドはHAPPYな方向に流れているのが、私的に高ポイント。

●真似したい点

・エスキースの仕掛け
・登場人物の出し方
・複数のお話が切れ切れでなくつながっていることが実感できる構成
。HAPPYに向かうエンド
・2度目も楽しめる
・カッコ良いタイトルと装丁の見事なマッチング

●う〜んな点

・エスキースを描いた青年についてもう少し話が聞きたかった気もする

●感想・気付き

いやぁ〜やられました。オモローです。
本屋大賞2位の高評価を獲得されたことにも深く納得。1位ではないの!?と思うくらいに納得。
なので星5つ。

この小説のタイトルにもなっていて、最大の仕掛けともなっている『エスキース』。
それを大きく扱って、それがないと話が進まないような一話もあれば、どこで出てきた?というくらい一見サラッとしか触れていない一話もあります。
しかし、それもまた仕掛け!
のちにしっかりと関わっていたことが明かされ、驚かされます。
作者の思うように転がされたのに気持ちが良いなんて…!衝撃でした。
一度読み終わって理解した後でもう一度読みたくなる作品!
そして、もう一度読むと、絶対に一度目とは違う見方で、別の感覚を味わえること必至の高品質な作品!

青山先生、好きだわ〜。

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