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音楽活劇を始めた夜

神戸在住ミュージシャン、サーカスフォーカスのichi(イチ)です。

グループのキャリアも10年目にさしかかり、いよいよ若手とは言いにくい年齢になった我々。笑

今夜は初めて音楽に触れた時のような興奮と高揚感に包まれているので、言葉に残しておきたくて書いてみます。



いつからやろ?

音楽ライブが当たり前のように毎週ある事に疑問を感じなくなったのは。

いつからやろ?

胸が躍るような新しい音楽との出会いが少なくなったのは。

いつからやろ?

最初に思い描いていた夢を押し殺さないと前に進めない気がしてしまったのは。

いつからやろ、、、いつからやったっけ。。。


僕らサーカスフォーカスは

サーカス(円形劇場)のようなステージの

フォーカス(真ん中)で幸せそうに僕たちを観ている観衆を見て誰よりも幸せを感じたい、そう願って名付けたグループ。

有難い事に結成当初から互いの以前の活動のアドバンテージもあり、当初から色々と恵まれたお誘いを受ける事があった。

当然夢のサーカス・フォーカス、を実現させるためには2人の力ではどうにもならないので

一緒に実現へと道を切り拓いていける

『誰か』。を探した。


その『誰か』には今思えば当時出会えてた気もするけれど、まだ自信を持ちきれなかった(特に)僕は勇気ある決断が出来なかったシーンを今でも覚えている。

偉そうに聞こえるかもしれないが、どうしても譲れない自分の「感覚」があって、違和感を感じる事が僕は昔からどうしても出来ない。

自分の代わりがきくモノに熱くなれない。

本当に心底イイと思えないと続けられない。

そんな甘ちゃん(本音は思ってないけど)な自分に用意されていたステージは、毎回過酷な試練の連続でようやく『誰か』に出会ったような気がしては、それは幻だったりした。

幸福、嫉妬、挫折、迷い、別れ、出会い。
何を目指してるのか分からない。

ループする内にいよいよ自分の中で終わりが見えてきたか…

トゥルーマンショーみたいに、カメラが世の中全ての人に仕込まれてて、誰かが人生劇を編集してくれて、それを観た誰かに自分の弱さを抱きしめてもらえたら。


ある日、最後の勇気を振り絞って『誰か』を求める自分を捨ててみた。その日は久しぶりに空が青くて、深呼吸が出来て、自分の体に戻れた気がした。

何年もワザと聴かなかったJames TaylorのOne Man Dogが色んなモノを洗い流してくれた。僕は音楽がたまらなく好きなんやって再確認出来て枯れてたはずの涙が止まらなかった。

その時、今まで探し続けてきた『誰か』が何なのか少し分かった気がした。あ、って。



去年の1月の事。昔ビーさんと袋麺だけで凌いだ極貧時代があるのだが(色々あるよね)、その時に散歩したHAT神戸にある円形劇場に誘われるように歩いていった。

そこは。8年前見た場所とまるで違う。

色んな景色が想像出来て、胸が踊った。まずココでサーカスフォーカスがしたい。あの終わりの先にあったのは…?

後で考えて気付いたんだけれど、実はこの場所でライブが開催出来ると背景に橋が架かっていく。10年かけて湾岸線が伸びていくプロジェクトだ。僕たちもPR曲を書かせていただいて、初めて神戸市とタッグを組んでモノづくりが出来たタイミングだった。

夢中で絵空事を並べたラフな地図を書いて、以降、毎日毎晩、誰かに語り続けている。その内に同じような志で前に進んでいく人たちにたくさん出会えるようになった。

少し前まで闘ってたフィールドとは全く違う、もっと自分の色を出していいんやって思えるフィールドを見つけられた。また熱くなれる歓びで本当に胸いっぱいだった。そう、探してたのはこの感覚。

有難い事に『誰か』を必要としていた時と比較にならないほどサーカスフォーカスを応援してくれる人が増えている。

ずっと支えてきてくれたサークルー(ファンって呼び方では収まりきらない大きな存在)には本当に感謝してもしきれない。

僕はいつまでもあなた達に喜んでもらいたいし、あなた達の前で自分が信じるカッコいい事を届け続けたい。


今日YouTubeライブで配信した『音楽活劇』はいつか夢の舞台で必ず在るべきサーカスフォーカスの片鱗。

今日を迎えるにあたって、アイディアと場所、そして音響も担当してくださった、 神戸のスポーツカフェ&バー『スポルテリア』の安永さん、カメラマンの今ちゃん。密を避けながらの配信テスト、トライ&エラーを繰り返し、牛歩スピードでしか進めないのに、根気強く問題を共にクリアしてくださった事を心から感謝申し上げます。

そして『音楽活劇』には欠かせない演技の部分。そもそもサーカスフォーカスのライブでこれから欠かせない大切な要素。

劇団Compassから代表の横田裕久くん、彩乃さとさんに力をお借りしてサーカスフォーカスも心底楽しみながら共にパフォーマンスさせていただきました。初芝居の僕たちが楽しいって思えたのは完璧にお2人のおかげです。ありがとう。

もう早く次の活劇したい。そう思える1日になって本当に良かった。

コロナが無ければ4/29に初めて円形劇場ライブが出来たのに。無ければあれもこれも…。

 でも、この期間だからこそ音楽活劇をスタートアップさせられたのかもしれない。しゃがんだ分、僕らが飛ぶ時は広い世界が見れるかもしれない。

必ず、サーカスフォーカスだからこそ実現出来る大舞台へ。さあ、サーカスしようぜ!

最後まで読んでいただいたあなたへ。

いつもありがとう。

ichi





神戸在住 音楽家 ichiです。普段はサーカスフォーカスと言う音楽グループの1人です。ライブ空間ごと持ち回る音楽サーカスショーを繰り広げていくために目指して日々奮闘中!