千葉雅也 山内朋樹 読書猿 瀬下翔太「ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論」
・本書は、「書く」こと。仕事の一つとしながら「書けない」悩みを抱えた4名(千葉雅也・山内朋樹・読書猿・瀬下翔太)が、新たな執筆術を模索した軌跡を記録した1冊。
本書の最初で、「挫折と苦しみの雑筆論」(書くことはなぜ難しいのか?など)をテーマにした座談会から2年以上の歳月が経過したある日、編集部から「座談会を経てからの書き方の変化をテーマに執筆(8000字程度)」という依頼を4名は受け、4者4様の新しい執筆術の形が公開されている。
読書猿 断念の文章術
断念1 ノンストップ・ライティング:構成やプランをあきらめる
・立ち止まることなく、欠落も重複も厭わず書き続けること、読み手に伝わるようにとか、分かりやすくとか、印象深くおか、そんなことをすべてあきらめ、ただ自分が書こうとしているものが一体何なのか、それを知るためにだけ書き続けること。
その他にも、「文を書くことをあきらめる」「資料を見ることをあきらめる」「有能な自分をあきらめる」「意志の力をあきらめる」「全体を見渡すことをあきらめる」など書くことがラクになる内容が書かれている。
また、千葉雅也氏は「散文を書く」というタイトルで、とにかく思ったことを書き連ねたり、山内朋樹氏は「書くことはその中間にある」、瀬下翔太氏は「できない執筆、まとめる原稿」というテーマで執筆している。
その後、「快方と解放への執筆論」というテーマの座談会が開催され、執筆中のエピソードや締切との向き合い方などをテーマに話された内容が収録されている。
ちなみに今回のレビューもこの本を参考にした書き方で執筆している。
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