中村一也「仕事のできる人がやっている減らす習慣」
・本書は、データドリブンによる生産性の向上、データを活用し、組織の生産性向上および課題解決の支援を行う著者が、やりたいことを好きなだけやる時間を作れるようになるための「減らす習慣」について解説した1冊。
・日本人の労働時間は、年々「減っている」。厚生労働省の調査では、2012年の月当たり労働時間は147.0時間であり、それ以降毎年労働時間は減り続け、2020年では135.2時間となっている。
・ちなみにだが、OECD(経済協力開発機構)の調査では、イタリア人の平均労働時間は1694時間である一方、日本人は1607時間にとどまっている。
・このように、日本人は、海外と比較しても、労働時間が長いわけではないが、多くの人が「忙しくて自分の時間がない」と感じているはず。
・そう思わせている原因として、著者は「やることの多さ」に注目した。私たちの「やることの多さ」を示すわかりやすい例として、「コミュニケーション量の増加が挙げられる。特にスマートフォンとチャットツールが世代を超えて広く普及したことで、私たちのコミュニケーション量は以前よりも激増している。
※日本人のやることの多さについてさまざまな視点で語られているが、詳細は本書をお読みください。
・やることが多ければ、「仕事のスピードを上げて効率を高めればよいのか?」というわけではない。
・私たちの仕事の効率は、パソコンという最強の効率化ツールを持っているなとで、劇的に改善している。なので、「効率アップ」と「労働時間が短くなるか」は、別問題なのだ。
・大きな仕事を成し遂げるためには、「時間的余裕」が必要。ある大学の研究によると、一日の自由時間が2時間までは幸福度が上がり、2時間から5時間で幸福度は横ばいとなり、5時間を超えると幸福度は低下していくとのこと。
・したがって、自由時間は短すぎても問題で、2〜5時間の自由時間のときに、私たちの幸福度が高まるようである。
・また、生産性の高い一日を送るためには、決断の回数も少ないほうが良い。疲れない生活を送るためには、「今日の朝はコーヒーと紅茶と緑茶と麦茶と牛乳のどれを飲もうかな?」と考えてはいけない。最初から「朝はコーヒーを飲む」と決めていたほうが、疲労しにくくなる。
・私たちにとっては、「やるべきことを減らす」だけななく、モノや選択肢を減らすこも同時に重要なのだ。
※自由時間を増やし、コミュニケーション量を減らすための具体的な方法について述べられているが、詳細は本書をお読みください。
・本書は、「『仕事を減らす』という思考法」「思考のムダを減らす」「作業のムダを減らす」「自分のターンを減らす」「メールを減らす」「ミスを減らす」という章で構成されており、
◇思考を整理する「〇〇」という技術
◇〇〇〇〇で仕事を引き受けない
◇今日やることは「〇〇」に絞る
◇信頼度を高まるメールやりとりの方法
◇科学的に正しいチェック・見直しの方法
といった科学的に「時間」と「成果」を生み出す仕事のコツについて紹介した内容となっている。
人生を豊かにする「減らす習慣」について知りたい方はご一読ください。
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