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和田秀樹「65歳の壁」を乗り越える最高の時間の使い方

・本書は、高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたって高齢者医療の現場に携わる著者が、65歳を過ぎた方々のために、自由な時間を快適に過ごすための秘訣が紹介された1冊。

・65歳は多くの人にとって、第二の人生を踏み出す年。これは、自分で決めるというよりも、ある種、社会的に決められた人生の岐路だと言える。その要因が「定年」である。
・日本では就業者のうち約9割が会社などの組織に勧める雇用者。そして多くは65歳までに定年を迎えることになる。
・定年後、自由になる時間が増える。そうなると、なぜだか、イライラするようになったり、うつうつとしてしまったりして、日々の生活習慣が激変し、心や体に不調をきたす方は少なくない。意外と自由な時間を持て余してしまう人が多いのだ。

・65歳を過ぎたら、アウトプットを大事にすること。なぜなら、アウトプットによって老化を遅らせることができるからだ。
・老いていくのは体の機能だけでなく、感情も老化する。感情の老化とは、
「意欲がなくなってきた」
「何かをするのが億劫になった」
「最近、感動することが減った」
のようなことである。
・感情の老化を遅らせるためにすべきことは、前頭葉の萎縮を遅らせること。前頭葉の萎縮を遅らせるためには、前頭葉を使い続けることが重要になる。
※そのコツについて触れられているが、詳細は本書をお読みください。

・前頭葉を使い続けるために重要なのは、常に学び続けるということ。その際に、2つの罠に気をつけること。その罠とは、
①思うほど学びが進まない
②学んでも効果が出ない
である。
・日本の場合、勉強法=本を読んだり、情報を収集して知識を吸収するイメージが一般的だが、この勉強はあまり意味がないと著者は考えている。インプット中心では、前頭葉をそれほど使わないからだ。
・著者が勧める勉強法は、知識吸収型よりも経験型である。つまり、いろいろなことを試して、経験しながら学んでほしいのが著者の思い、経験型の学びは、新しい体験なので、脳への刺激となり、前頭葉をしっかりと使っていくことができる。また、経験型で得る知識のほうが、概して知識吸収型のものよりも、情報として価値は高いと考えている。
※アウトプットとして著者が勧めているのは「日記(手帳)を書くこと」であるが、詳細は本書をお読みください。

・本書では、「定年になったら、時間が一杯ある、が…」「手帳を使おう、本当の自分を書き出そう」「時間をコントロールしえ、新しいことに取り組もう」「無理をしすぎず、心と身体を整えよう」という章で構成されており、「日本の高齢者雇用の現状」「セロトニンの分泌を活性化させる3つのポイント」「書き出すことで可能性が広がる」「ちょっと働いてみる(スモールビジネス・業務委託契約・副業)」「予定を書くコツ(楽しい時間を優先・健康時間の確保・スケジュールはおおざっぱなど)」「手帳に未来を描く」など、定年や65歳以上の時間を豊かにするテクニックを紹介した内容となっている。

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