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向井邦雄「どんな時代にもお客様の心をつかむ「揺るがない経営」」

・本書は、夫婦でエステサロンを開き、未経験ながらも、4年で売上7.5倍、10年で20.1倍、リピート率98%と、コロナ禍においても売上記録を更新し続けるなど、揺らぐことのない右肩上がりの経営を続ける著者が、どんな時代の中でも揺れ動かない心のあり方と、お客様との関係性の深め方、あなたが幸せになりながら、あなたのお客様も幸せにしていく、「新しくも普遍的な経営メソッド」を紹介した1冊。

・本書でいう「サロン」とは、お客様に施術などのサービスを提供する施設(店)のことを指す。
・サロンにも全国展開の大きなサロンから自宅の一室で行なう個人サロンまでさまざまであるが、ここ10年ほど(2011-2021頃)は個人規模の小さなサロンが増えてきている。
・飲食店などに比べて初期費用や設備投資はそれほどかからず、食材や資材ロスなどの心配もないため、個人でも参入しやすい業種と言える。
(その分、気軽にはじめられる分、なかなか経営が思うようにいかず、苦戦されている方が多いのもまた事実)
・サロンの業種形態は何であれ、経営を成り立たせるには、「お客様」がいなければはじまらない。
・売上=「お客様にサービスを提供し対価をいただく」ことであり、売上が経費よりも多ければ黒字となり、店を存続させることができる。
(諸説あるが、開業したサロンが1年間存続できる確率は、40%ほどしかないと言われている)

・小さなサロンの場合、目の前の数十名から数百名のお客様と、手が届く、心が触れ合える人数のお客様と向き合う。
・大切なことは、「ひとりのお客様との関係性の深さ」。その数の少ないお客様との関係性さえしっかり保っていればサロンは成り立っていくのだ。

・著者は現在、サロン経営の他にセミナー事業や化粧品の卸など複数の収入源があり、有事の際にも対応が取りやすく、安定した経営が図れている。もともと技術にこだわり役務一本だったものを、こだわる場所を「お客様の喜び」に変え、物販にも力を入れた時点で経営は大きく安定した。今では物販の売上全体の7割以上にいるため、営業自粛の際も大きく売上が確保できた。
・何が起こるかわからないこれからの時代、サロン経営においてもいくつかの収入源、すなわち「売上の入り口」をつくっておくことはとても重要なことである。
※「売上の入り口」をつくる際、どのようなものが望ましいかについて触れているが、詳細は本書をお読みください。

・本書では、「サロン経営の"今とむかし"」というプロローグから始まり、「多様化 危機に倒れない経営の形とは」「スモール化 減らすことで増えるものもある」「スピード化 小さな店舗だけが持っている武器」エピローグ(今日がはじまり)を含む合計11章で構成されており、「リスクを減らすために必要なこと」「ヒントはすぐそばにある」「売上を保つ三角形」「心を動かすものとは何か」「簡単に「無敵」になる方法」など、サロンに限らず、飲食店やアパレルなど、お客様と向き合う多くの業種に役立つ、「困難を乗り越えるためのこれからの経営のあり方」について紹介した内容となっている。

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