見出し画像

佐々木常夫「人生に悩む君に贈る1行の問いかけ 自分だけの答えが見つかる36のヒント」

・本書は、自閉症の子どもが生まれる、肝臓病に罹った後、うつ病を併発し、3度に及ぶ自殺未遂をした妻など、家族の困難を乗り越え、仕事では東レの取締役→東レ経営研究所社長→同研究所特別顧問に着任した著者が、自問自答の習慣を薦め、心が軽くなる人生を拓く言葉を収録した1冊。

ミスを振り返ることができていますか?
・ミスやトラブルを少なくするには、事の一部始終をていねいに振り返り、どこがマズかったのか原因を探り、今後どうあらた」ればいいか具体的に考える。これを愚直に実践すること。
・「ミスやトラブルばかり」を改善するには、「そんなことか」と思うような、「社会人としての基本」に立ち返ることが重要。

「なんでもすぐに」が本当にいいのでしょうか?
・仕事は手っ取り早く早く終わらせるに限るが、「すぐやる、すぐに走り出す」のは控えるべき。なぜなら、「すぐやる」はかえって回り道になり、仕事を早く済ませるどころから時間がかかってしまうことが多いから。「すぐやる」より「考えてからやる」ほうがムダを省き、スピーディーに、効率よく片づけられる。まず考えることでムダを省く。ムダを省いて最短コースでやる。この習慣を身につけること。

異質な人から学べることはありませんか?
・ダイバーシティ=性別、人種、国籍、宗教ら価値観などの違いを認め、多様な人々が持つ可能性を、社会や企業経営の中に活かしていこうという考え。日本語にすると「多様性」になる。「あなたの隣にいる、あなたと合わない人、あなたの苦手な人。そういう人たちを認めて、ともに働き、成果を出す」というのもダイバーシティのひとつ。
・相手は自分とは全然違う環境で生まれ育った人であり、まったく別の世界で生きてきた。そういう人と相容れないのは当たり前のこと。その事実を許容し、そこを前提に人を見る。
・自分と似たような人しか理解できないとしたら、それは損。「苦手を克服する、自分自身の心の面積を広げることは、ほかてもない、あなた自身のためになる。周囲のすべての人をリスペクトする習慣を身につけること。

自分の「逃げ道」をちゃんと用意していますか?
・「もう疲れた」と感じたら、仕事は休んで、家事や育児も誰かの手を借りること(家事代行サービス・役所の福祉課や子育て支援課など)を薦めている。仕事は大事だが、たかが仕事。人の命に勝る仕事はこの世にはない。仕事にしろ家族にしろ、「逃げ道」は常に頭の片隅に置いておくべき。また、1日最低7時間などのたっぷり睡眠をとり、心と体を休めること。

「お金の使い方=あなたの本性」ということを知っていますか?
・稼いだお金をうまく人生に活かすには、欲と理性のバランスを上手に保つこと、うまく保てる人間性が必要になってくる。

自分の中で基準をしっかり持っていますか?
・人づき合いというのは、思う以上に疲れるもの。義理の付き合いは煩わしいものがあるが、義理でつき合っていた関係者が、思わぬ仕事のチャンスを持ってきてくれることもある。また、災害や犯罪など不測の事態が起きたとき、ご近所との義理の付き合いによって、我が身が助けられるということも考えられる。なので、簡単に「義理のつき合いはよくない」とは言い切れない。どのつき合いを優先、選ぶべきかを考える際は、感情ではなく、理性を働かせるようにしてみること。義理は欠いても信頼は欠かせないこと。

・本書では、「仕事・人間関係・家族・お金・自分自身の疑問」などの6章で構成されており、自らの頭で考え判断し、自分なりの答えをつかみ取る「自問自答」の答えについて考えるための問いが36項目収録されている。

#瞬読アウトプット  #1分書評 #日本実業出版社 #東レ #問い

いいなと思ったら応援しよう!