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川上徹也「キャッチコピーのつくり方 一瞬で心をつかむ、一生役立つスキル」

・本書は、「物語」の持つ力をマーケティングに取り入れた「ストーリーブランディング」という独自の手法を開発した第一人者で、現在は広告制作にとどまらず、さまざまな企業・団体・自治体などのブランディングや研修のサポート、広告・広報アドバイザーなども務めるコピーライターの著者が、「キャッチコピー力を身につけるための考え方のプロセス」を、贅肉を極限まで削ぎ落として表現した1冊。

・キャッチコピーをつくる際の原則中の原則は「強い言葉を使う」ということ。弱い言葉には、誰も反応しない。
・ただし、「このフレーズを使えば必ず『強い言葉』になる」という魔法の言葉は存在しない。
・誰が使うか、また時と場合によっても「強い言葉」は変化する。たとえば「激安」という言葉は、スーパーやECサイトなどで見かけると、つい立ち寄りたくなる人も多いが、高級ホテルやハイブランドのショップで使われたら、築き上げたブランドイメージが一気に崩壊してしまう。
※「魔法」という言葉の使い方の例についても述べられているが、詳細は本書をお読みください。

・本書では、言葉を強くする原則が3つ紹介されている。そのひとつが、「常套句(空気コピー)を使わない」である。
・使い古された陳腐な言葉のことを「常套句」と言う。
(フランス語で「クリシェ」と呼ばれるもの)
・もともとは新しく強い言葉であったとしても、多用された結果、その効力が失われてしまった言葉も数多くある。
・常套句でクリシェなフレーズを、著者は「空気のような存在」の意味になぞられて「空気コピー」と名付けた。
・競合商品や同業者が言っても成立するようなキャッチコピーは、多くの場合「空気コピー」である。
・「空気コピー」では人の心は動かない。「ちゃんと『気』を入れた『本気コピー』を書く」と決意して実践するだけでも、読み手が反応する「強い言葉」になる可能性は高まる。
※残り2つの「言葉を強くする原則」については、本書をお読みください。

・本書は、「キャッチコピーの目的 Why」「誰に?いつ?どこで?Who,When,Where」「何を言うか?What to say」「どう伝えるか?How to say」「おさらい」という章で構成されており、
◇キャッチコピーを考える際に一番重要なこと
◇インサイトからベネフィットへ導く方法
◇「自分に関係がある」と思ってもらうための5つの型
といった「キャッチコピーをつくるプロセスの背骨」を学ぶことができる内容が収録されている。

本書は160ページ弱と流し読みすれば30分もかからず読めるものだが、何度も読み返せば、人の心を動かすキャッチコピーのエッセンスを吸収し、血肉化できるはず。
「相手の心を動かすキャッチコピーを書きたい」と思っている方は、こちらの本が役に立ちますので、ご興味あればご一読ください。
※本日(7/19)発売の本です!

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