見出し画像

山田佳央「不登校からの進学受験ガイド 受験で不登校を解決する方法」

・本書は、「できない子にこそ良い講師が指導する」という理念で、20年の間に3千名を超える受講者を輩出した個別指導塾の塾長である著者が、不登校をメリットに変える受験ガイドとして刊行された1冊。

・文部科学省は、「心理的、情緒的、身体的あるいは社会的に要因・背景により1年間で30日以上欠席したもののうち、病気や経済的な理由によるものを除いたもの」を不登校の定義としており、令和2年度の不登校の人数は、約19万6127人である。
・中でも、中学校における「不登校」生徒の人数が最も多く、13万2777人の生徒が「不登校」となっており、これは、中学生全体の約4%である。
・不登校の要因は、「いじめ」が0.6%、「学業不振」が24.0%と圧倒的に学業不振不振が多くら小学校は15.2%、中学校は24.0%と学年が上がるにつれ増加傾向にある。
・つまり、「学力で不登校の問題を解決できる」子どもが実は多いことになる。
・不登校の要因には、
①学業関連
②友人関係
③家庭関連
という3つの要素が大きな原因であると著者は考えており、著者はこの学業関連の課題を学力の育成と受験で解決していくというアプローチを取っている。
※不登校の現状の詳細は本書をご覧ください。

・不登校の子には精神的な苦痛があるが、時間的には暇。家にいる時間に勉強ができるようになると、
①知識、教養が身につく
②身体的、精神的によい疲労感と達成感が得られる
③コミュニケーションの必然性が生まれる
という不登校の課題解決につながる効果をもたらす。
・また、不登校の子は受験を考えたとき、時間的にものすごく得をしている。学校に行かないぶん、たっぷり時間があるからだ。
・一般的な小学生の場合、平日17:00〜22:30の間が空き時間となる。そこから食事、風呂などを除くと4時間程度しか勉強にあてられない。
・しかし、学校に行っていなければ平日8:80〜22:30の間となり、空き時間は13時間程度と3倍になる。
・著者が指導していた中で、中学受験対策をまったくしていない小学6年の11月から受験勉強をはじめて、2月の受験で中堅私立中学校に特待生合格し子もいる。もし学校に行っていたとしたら、この効果はありえないだろう。
※どんな方法で勉強したかの詳細は、本書をお読みください。

・本書では、「「受験」が不登校を解決した」「不登校だからできた受験の成功実例」「不登校問題の現状を整理する」「不登校の子が通える教育機関」「不登校からの「受験」ガイド」「公立学校が抱える不登校の構造的要因」「不登校の子に合う学校を見抜くポイント」「教育機関の選び方と具体的な指導方法」という章で構成されており、「不登校の子どもが通う機関についての基礎知識」や、「合格と進学を見据えた指導方法」「不登校の子で悩む親に対するアドバイス」など、一見ピンチと考える不登校をチャンスにするための進学受験方法ならびに不登校だからできた受験の成功実例が紹介された内容となっている。

#瞬読アウトプット #1分書評 #ユサブル #不登校 #受験 #中学 #高校 #通信制高校 #フリースクール

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?