佐藤友美「本を出したい」
・本書は、日本初のヘアライターとして、自著を出すだけでなく、ビジネス書、実用書などの執筆・構成を手掛ける書籍ライターとして50冊以上の書籍の執筆に関わる著者が、作家以外の人たちが本を出したいと思ったとき、どうすれば本を出せるようになるのか、企画が通ったあとの、本のつくり方の過程など、本を出すまでの表と裏の話が紹介された1冊。
・書籍は決してマスメディアではない。よっぽど売れっ子著者でない限り、書籍の初版部数(最初に刷る本の冊数)は4000〜6000部程度が近年の主流。日本全国にある書店の数は約1万店なので、初版ではその本が入荷されない書店のほうが多い。
・一方、日本では毎日約200冊の新刊が発売されており、毎日増え続ける新商品の中で、何ヶ月も書店に置いてもらうことは難しく、心血を注ぎ何年もかけてつくった書籍が、あっという間に書店から消えることもあることもある。
・本を出すことは大変である。時間も労力もかかり、必ずしも多くの人に読まれるとは限らない。
・それでもやはり、本を出そうと考え、企画し出版することは、他の何かとは似ていない唯一無二の体験だと、著者は考える。
・なぜなら、本をつくるプロセスは「これほど、自分自身を深く知れる機会はほかにない」と感じるほど、発見の連続だからだ。
・「自分自身や自分の思想を社会に向かって開いていく行為」が本を出す、ということである。
※本を出すことの意義について深く書かれているが、詳細は本書をお読みください。
・「本を出したい」と思ったとき、最初に思いつくのは自分が考えた企画を出版社に持ち込むことかもしれないが、出版社から「書籍を出しませんか?」と打診されて出版が決まることがよくある。
・編集者がテーマ主導で企画を考え、自分がつくりたいテーマについて書ける著者を探していることを知っていれば、そのルートで声をかけられやすくなるための工夫ができるだろう。
・そのときに、自分の名前が想定されるようになっていると、強い。キーワード検索されたときに、自分の名前が上がってくるようになっているのもよい。
・これは何も出版に限った話ではないと思うが、タグがしっかりついている人は、自ら売り込まなくても編集者のほうから「見つけてもらう」ことができるのだ。
※「編集者がどこで著者を探すのか」「声がかかる発信の3パターン」などについても触れられているが、詳細は本書をお読みください。
・本書は、「こんな私に本は出せるのか?」「本を出せる人、出せない人」「本を出すには企画が◯割」「本をつくるとき私が変わる」「読まれる本にする工夫」「本を出した私のこれから」という章で構成されており、
◇あの人はどうやって著者になったのか?
◇私が本を出すチャンスはどこにある?
◇企画書に必要な要素は何か?
◇読ませるためのプロの工夫とは?
など、本ができるまでの道のりと、読まれる本にするための工夫、本を出したあとにどうすればよいかといった出版において大切なことが書かれた内容となっている。
本を出したい方は必読です。
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