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Takassy 「私は私の幸福論を歌うから、あなたはあなたの幸福論を歌えばいいの」

・本書は、総合エンタメユニット「ENVii GABRIELLA(エンヴィ ガブリエラ、通称エンガブ)」のリーダーで、2017年のエンガブ結成を機に、セクシュアリティをカミングアウトし、いわゆる「普通」とは少し違う人生を送ってきた著者が、自分自身や恋愛、人間関係、コミュニケーション、夢についてなど、著者のこれまでの人生や出会ってきた人たちや、ユニット(エンガブ)メンバーのことも交えていろいろと語った1冊。

・著者は小学5年生まで住んでいたマンションは女の子のいる家庭ばかりが揃っていた環境ということもあり、女の子と遊んでばかりいたので、それが自然なことだった。
・自分が「普通じゃない」と気づいたのは、小学校に入学してからで、いつもと変わらない調子で女の子の群れに行き、シール交換や可愛い文房具などを見せ合ったりする輪に入っていたが、小学3年生くらいになるも、女の子たちもよそよそしく、「タカシくん男の子のほうに行きなよ」と言われ始めた。ひどい時は、無視されたりしたので、男の子のほうに行くと、今度は「オカマ」や「ニューハーフ」と罵られていた。

・著者が自分を貫けたのは、両親にあると著者は語る。小さい、可愛いものが好きだった著者は、グリコのおまけのイモムシのおもちゃを可愛がっており、そのおもちゃになぜか「ベティ」と名づけた。
・著者の両親はその時に「この子はオカマに違いない」と思い、「ベティ」という衝撃的かつゲイテイスト満載な命名に、著者の父は爆笑し、「面白い!お前のセンス面白い!」と称賛を送った。このように、普通でないことを著者の両親は祝福してくれたのだ。そんな両親が家にいてくれたから、著者は強くなれたし、自分を好きでいられたのだ。

・著者は「幸せってなんだろう」と考えれば考えるほど、幸せから遠ざかりそうな気がすると考えている。
・著者の自分の日常を振り返ってみると、「やっと曲が仕上がった‼︎」とか「今日誰々と会って楽しかったな〜」など、その場その場での心地よさや喜びを感じた時の感情が「幸せ」だと思っている。つまり、幸せとはただの「感想」である。という答えに行き着いたとのこと。
・幸せとは多分、追い回すものではない。毎日の小さな満足を積み重ねた結果。瞬間瞬間に感じられるものなのだ。

・本書では、「幸福論〜幸せな成り立ち〜」という序章から始まり、「業〜自分の幸せは誰にも創れない〜」「恋話〜愛は自己満〜」「縁〜傷と悲しみが人生をブーストする〜」「言葉〜この気持ちを言語化する〜」「時〜夢や希望より大事なもの〜」という章で構成されており、これまでの著者のいわゆる「普通」とは違う人生を送ってきた経験を通して、著者が考える「幸福論」について語った内容となっている。

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