メルモちゃんに憧れた
昭和40年代、子供番組といえば、男子はウルトラマン、女子は魔法のサリーちゃんやひみつのアッコちゃんなどが全盛期でした。
ほうきに乗って颯爽としてかっこいいサリーちゃん。
かわいくて機転が利いて、ひみつのコンパクトでいろんな姿に変身してみんなを助けるアッコちゃん。
ふたりとも幼い私にとってはアイドルだったけど、本当にドキドキしてみていたのは実はふしぎのメルモちゃんでした。
メルモちゃんはサリーちゃんやアッコちゃんほどにメジャーではない気がするけど、あの「青いキャンディー、赤いキャンディー」には心底憧れを抱いたっけ。
子供のメルモちゃんは青いキャンディーを食べると急に大きくなって大人のメルモちゃんになり、赤いキャンディーを食べると急に縮んで子供のメルモちゃんに戻るのです。(あれ?逆だったかな)
そういえば大人の姿と子供の姿を使い分けて事件を解決していくあたりはコナンと共通するものもある気がしますね。
大人のメルモちゃんは胸のふくらみもあって、足がすらっとした美人さん…今思うと、大人のメルモちゃんを見てドキドキしていた私は小学校低学年のころから大人の女性の体に強く憧れていた気がします。
『胸が膨らんだらどんなセクシーな気持ちになれるんだろう』
『谷間ってだけでドキドキする』
『体全部が柔らかいんだろうか』
『いい匂いがするんだろうか』
まるで中高生の男子が抱く漠然とした妄想のように大人のメルモちゃんにドキドキしていました。
おませだったのかな。
なつかしい。
そのころはよく兄とテレビチャンネルの取り合いをしていましたが、メルモちゃんの最終回が見れたのは今でも憶えています。
メルモちゃんの青いキャンディと赤いキャンディは食べてもいつも瓶の中で元の量に戻っているのですが、ある時からそれが戻らなくなり、しだいに減っていき、最後の一粒になったところでメルモちゃんがとても悲しそうに食べるのをためらっていました。
でも結局最後のキャンディーを食べて、メルモちゃんはもう大人の女性に変身することはなくなっていました。
切なかったなぁ…
もしかしたら私の記憶違いがあるかもしれません。ごめんなさい。
このあいまいな記憶も今やネットで調べればきっとちゃんとしたことが分かるでしょう…
でも私はあえて今その事実を調べようとは思いません。
子供の時に感じた自分の気持ち、そして今それを思い出して感じていることをなにより大切にしておきたい…と今は思うのです。