タイ旅行記⑨最終回【ขอบคุณมากค่ะ🙏✨】
バイクタクシーも2回目ともなると慣れてくる。
昼間に初めて乗ったときはドライバーのおじさんの肩にしがみついていたけれど、今は片手だけ掴まらせてもらえれば乗っていられる(もう一方の片手は荷物を抱えて、包んでもらった料理の袋が濡れないようにしてたからっていうのもある)。
それでもやっぱりけっこうスピードが出るから、掴まった手に無意識に力が入ってしまう。
今日は汗をかいたので、雨が顔にあたるのが気持ちいい。
顔以外は、いただいたレインコートが守ってくれている。
バスにびしょ濡れで乗るわけにいかないので、レインコートのフードのかぶりを深くする。
車の間をスルスルと抜けて、10分ほどでサラブリーバスターミナルに到着。
ここに着いたときには考えもしなかった一日になったことにあらためて驚く。
あれから7時間しか経っていないというのに、いろいろなことがあった。そしてまたここに戻って来ることができた。
バンコクからのバスで一緒だったお姉さん、あなたが"幸運"を祈ってくれたおかげで、こんな一日を過ごすことができました!
バイクタクシーを降りると、目の前はバンコク行きミニバス。
バスのドライバーさんとチケット売りのおばちゃんがすぐに対応してくれて、バスの席を確保。
トイレに行きたいと言うと、おばちゃんが場所を指差して「3バーツだよ」と教えてくれる。聞いていないことまでサラッと教えてくれる、こういう親切にタイで何度も出会ってきて、その度に胸の内がジワッとあったかくなる。
バスは定刻前に満席。サラブリー・バンコク間のミニバスは、現地の人たちにとって日常的な足のようだ。
出発すると窓外はすでに暗く、車内も電気が消えたままで話す人もなく静かだ。
雨の路面を車のタイヤが滑る音だけが聴こえる。
アジアの他の国に来ると、夜でもバスの電気がついていないか暗めなことがままあるけれど、煌々とついているよりもこっちの方が気持ちが落ち着いていい。
抱えた荷物の一番上に、テイクアウトさせてもらったベトナム料理のパックが載っている。その感触とiPhoneの中の写真が、今日のことが本当だった実感をもたらす。
写真を見ながら一日を振り返っていると、Instagramにメッセージが送られてきた。
「どこにいますか?もう電車に乗りましたか?」
インスタの相互フォローをしたLちゃんからだ!
電車でなくバスでバンコクに戻ることになり帰路についていると返信する。
「良い旅を。もしまたタイに来たら連絡してくださいね」
えぇ子や〜😭✨また来るよ!連絡する!
そう心に決めながら、離れゆくサラブリーの車窓を眺めた。
翌朝。
来ちゃったね、帰国日。
ラーチャテーウィー駅ともお別れ。
最後まで覚えられなかったよ、ありがとう、チャラウィーティー!(これ書いてる今も路線図見て確認してる😂)
ところで、私たちが「バンコク」と呼んでいるタイの首都は、正式名称がとても長く…「クルンテープ・マハナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラーユッタヤー・マハーディロック・ポップ・ノッパラット・ラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカタッティヤウィサヌカムプラシット」と言うらしいです。
世界一長い首都名。
ラーチャテーウィーも覚えられない私には一生覚えられない。
こんどもしタイ人に生まれ変わることがあれば覚えられますように…
なぜこんなに長い名前かというと、(諸説あるみたいだけど一説には)詩の一節らしく、「天使の都 雄大な都城 帝釈天の不壊の宝玉 帝釈天の戦争なき平和な都 偉大にして最高の土地 九種の宝玉の如き心楽しき都 数々の大王宮に富み 神が権化して住みたもう 帝釈天が建築神ヴィシュカルマをして造り終えられし都(タイ国政府観光庁サイトより)」という意味とのこと。
現地の人は「バンコク」ではなく、この正式名称の頭の「天使の都」を意味する「Krung Thep(クルンテープ)」と呼んでいるそう。
サラブリーに行く電車に乗るため向かっていた駅もクルンテープ・アピワット中央駅という名前だった。
さて、タイに来た時の逆ルートで空港へ向かう。
ラーチャテーウィー駅の隣駅でエアポートレイルリンクに乗り換え。
空港行きの車内は大きなスーツケースを持った多国籍な人が乗り合わせている。
私の隣りの席に座っているヨーロッパ系のおじいさんが、向かいの席の中国系の幼子を表情であやしていて微笑ましい。
私もその子を見つつiPhoneを開くと、差出人が航空会社のメールが来ている。
件名は「Your flight CX 750 has been re-scheduled」
出たーDelay!これから乗る予定の飛行機が50分遅れるとの知らせ。
今日は帰国する以外なんの予定もないから遅れたって構やしないんだけどさ、乗り継ぎ便なんだよね。まぁ、同じ航空会社の乗り継ぎだから大丈夫だよね?
空港で時間に余裕ができたので、本場のタイ料理を食べるラストチャンス!
結局初日くらいしかタイ料理らしいタイ料理を食べてないもんね。
できればソムタム(青パパイヤのサラダ🥗)を食べたい!ソムタムはこの旅で毎日食べたいくらいって思って何軒もお店を調べてあったのに、一度も食べていない…
調べると、空港内のフードコートでタイ料理が食べられるよう。
空港職員のための食堂なので空港内にありながら街と同じくらいの価格設定で、旅行者も利用OK!
空港ビル1階、8番出口近くの「MAGIC Food Point」という看板の先にある。
入口近くのカウンターでまずはカードを購入。チャージしたい金額を支払ってカードにチャージしてもらう。
フードコート内のお店で食べたいものを注文し、カードを渡すとそこから清算してくれる。
残金は帰りにまたカウンターで返金してもらう仕組み。
カウンターの先には、タイ料理以外にもベトナム料理、中華料理、パンやフルーツ、スムージーなど10軒ほどのお店が並ぶ。
空港に早めに着いてここに来れば、出国前に思い残すことなくタイ料理が食べられる!もっと早く来てもよかったなぁ。
どれも美味しそうだけど、今はとにかくソムタムを探す。
奥へ進んで行くと…あったー!ソムタムー!
サラダと軽食のお店だろうか、サラダメニューが豊富にある。
ソムタムも何種類かあって、どのソムタム?と聞かれたので、一番オーソドックスなのを教えてもらって注文。トウガラシ🌶入れるかも聞いてくれて、ちょっと入れてもらった。
青パパイヤはあらかじめカットしてあるのかもしれないけど、いくつかの具材はその場でカットして和えてくれるので、できたて新鮮🥗✨
受け取って空いている席を探し、ソムタムを頬張る。
他にも食べたかったけど機内食出るし、保安検査場に時間かかるかもしれないのでソムタムオンリー。
うみゃい!アロイ!(タイ語の「美味しい」)😋
シャキシャキ感と辛さと酸っぱさと塩っぱさとピーナッツの香ばしさとで最高!
これで45バーツって!ほんと毎日食べたい。
半分くらい食べ進めるとだいぶ辛くなってくる。
そういえば初日のトムヤムクンもそうだったな。
辛い、辛いぞ🌶💦
トムヤムクンのときはチャーハンがあったけど、今は箸休めが何もない。
顔に汗が浮き、鼻水も垂れそうになりながら食す。
でも美味しい!量もそれなりにあって、存分にソムタムを堪能♪
保安検査場はやっぱりというか思った以上に混んでいて(というか進みが遅い)時間がかかり、飛行機搭乗時間ギリギリになってしまう。
今回の旅行では買い物しなくてお土産も買ってなかったので、搭乗口近くで慌てて買って飛行機に乗り込む。
経由地の香港へ向かう便、なかなかに混んでいて、香港へ帰る人が多い雰囲気。
機内食ではハーゲンダッツのアイスが出てうれしい🍨
片付けのタイミングでまだアイスを楽しんでいたら、CAさんが笑顔で「どうぞごゆっくり」と言ってくれる。
片付け早くない?と思って周りを見ると、みんなアイスまで食べ終わってる。
アイス食べるの早い人ってなんでなんだろう?口内温度が高いの?
機内食もハーゲンダッツも美味しかったな、と思っているうちに香港到着。
3時間のフライトはあっという間。
さぁ、ここで乗り継ぎ。乗り継ぎ時間20分くらいしかないけど大丈夫?他にも同じように乗り継ぐ人いるよね?
保安検査でちょっと並んで、次の飛行機の搭乗口が一番端っこでソワソワしたけど、同じようにソワソワしながら同じ方向に行く人が何人かいるので大丈夫なはず。
搭乗口遠いなぁ!と思いながら早歩きしていたら、向かいから「CX750便に乗る人!」と呼びかけている人が来る。
乗りますーと言うと「急いで急いで!」と言われ搭乗口まで小走る💨飛行機乗るのに走ったの初めてかもしれん…最後まで落ち着きのない旅💦
無事乗ることができ席まで行くと、私の席に座っている人が。
声をかけたら、ここに座ってもいい?あなた窓側でも大丈夫?と言うので、いいけどトイレ行きたいからと言ってカバンを窓側席に置いてもらう。
トイレに行って戻るとなぜかその人が後列の席に移動していた。てっきり窓側と通路側とのチェンジと思ったら、後ろの真ん中の席だったようでそちらに戻った様子。その後何も言われなかったので、おかげで3人席を独り占め♪
今回の旅でもっとタイ語を話せるようになりたいと思い、タイ語のテキスト本を開きながらもウトウト…していると、また機内食の時間。
今日は食べてばっかりだなぁ。
メニューの中に蕎麦があり、前席の人が麺つゆを何に使うのかCAさんに聞いている。
そしてデザートはまたハーゲンダッツ!😆さっきバニラで今度はマンゴー&ラズベリー🥭✨
日本に着くのは夜。
窓外一面の空が徐々に橙色に染まってくる。
この旅のあれこれが思い出される。ほんとにいろんなことがあったなぁと思う。
いろんなことがありすぎて、こんな旅行はこの先もなかなかないかもしれない。
Firstさん、あなたがいなければこの旅は始まりもしなかった。
出逢った皆さん、お世話になった皆さん、この旅は皆さんがいなかったらこんなに思い出深い旅にはならなかった。
Firstさんのファンミのコンセプト「THERE IS NO ME WITHOUT YOU」が頭をよぎる。
There was no this trip without you.
この旅で関わった皆さん、本当に本当にありがとうございました!
ขอบคุณค่ะ🙏✨コップンカー!!
今や遥か遠くなってしまったタイの空へ向かって、心の中でお礼を叫ぶ。
着陸した東京は雨。涼しいというより寒いくらいの気温。
今朝までのあのタイの蒸し暑さが懐かしい。
あのぬるいシャワーが懐かしい。
次にタイに行くのはいつになるだろうか。
LちゃんやUさんの"また来てね"というあたたかい言葉が、きっと私をまたタイに連れて行ってくれるだろう。
〜🇹🇭タイ旅行記おしまい〜
読んでくださりありがとうございます!
9という数字はタイで縁起がいいみたいなので、9回が最終回になってよかった!
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