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知らない女性のブラジャーを盗んでいた話。

2024/11/4(月) PM8:16記 

見知らぬ女性が私に話しかける。

「私のブラジャー盗った人ですよね!?」

……

土曜日は元同僚の結婚パーティーで,県外に遠征していた。

基本的に顔見知りが多く,イカれたメンバーたちの集まり。

その内の1人のイタい発言について,最近投稿していますので,よろしければそちらもぜひ。


退職した私には懐かしい顔ぶれ。

代行の運転手さんが着るような蛍光色のジャンパーを着て参加している者もいた。

私服で参列可能だとは言われていたが,あれが私服だとしたらセンスどころか,副業や職歴を疑わざるを得ない。

刺激的な面子に反して,パーティー自体は主賓の身内のお店を貸し切ってのアットホームなもので,一歳に満たないお子さんの顔も拝見でき,とてもほっこりした。

結婚式の二次会をもう少しカジュアルにした感じだろうか。

ムービーが流れたり友人からのメッセージがあったり,クイズ大会をしたり。

合間合間で新郎新婦の座る席に,祝杯を上げに近寄って写真を撮る参加者。

ひと段落したところで我々も駆け寄った。

先ほど申し上げた通り,新郎側の参加者はほぼ顔馴染み。

1名の女性を除いて。

記念撮影後,彼女から熱烈な視線を感じた。

いや,テーブルに着席したパーティー開始時から,私のことを知っているかのような顔つきで,凝視されていた気がする。

そんな彼女が私に詰め寄って,こう言った。


「私のブラジャー盗った人ですよね!?」


……

え?そうなの?笑

私,そんなことしてましたか?

てゆーか,どちら様ですか?

ギューーンと高速で記憶を遡り,思い起こしてみる。
間髪入れず否定できない自分もどうなんだ?と冷静に自己分析しながら。

「ほら?皆んなで〇〇県でキャンプした時に!」


……

いや!絶対違う!
それは行ってないよ!

いくらブラジャーに目がないとは言え!

『それでもボクはやってない』

会ってもいない人の物は外せないんだから!
わしゃデビッドカッパーフィールドか!笑


「それ僕じゃないですよ?誰かと勘違いしてません?」

「えー?絶対そうですって!」


何でやねん笑
そんで自分のブラジャーを盗ったと思しき人間を目の前にして,何でテンション上がっとんねん笑

まるで推しの握手会か何かに参加しているようなテンションだ。


埒が開かないので,そのキャンプに行ったというメンバーに確認。

「俺行ってないよね?」

蛍光ピンクのナイロンジャケットを羽織った代行の運転手に問いかける。

「そのキャンプには来てないよ。多分,〇〇君と勘違いしてるね。」

ほらほらほら!

「えー?本当に?」

まだ言うか笑

彼女の旦那さんも同調し,

「俺に重たい荷物持たせた人っすよね?年下なのに(実際は私の方が年上)。」


こいつら……。

本当に身ぐるみ剥がしてやろうか。


まぁそんな蛍光ピンクの装いでパーティーに来る輩の言うことは信用ならんか。

他にもキャンプに参加していたメンバーがいたので言質をとる。
彼らの証言により,何とか誤解は解け冤罪は免れた。

「そうなの?なーんだ似てるだけかぁ。」

スタスタスタ。
私に背を向けて席に戻る夫婦。

まさか何の一言もないのか?
あれだけ疑っておいて?

着席。そして談笑。



……。

さぁて,会見を開いてもらおうか笑
相手取る覚悟は決まった。

ブラジャーくらいの謝礼で許すと思うなよ。

固い決意を胸に2次会3次会と夫婦を暗殺する機会を窺っていた。

そして,3次会のカラオケ。

T.M.Revolutionの『WHITE BREATH』を歌う新郎。

彼のジャケット後ろ身頃の裾を手で掴み,必死に棚引かせている,私に濡れ衣を着せた女。

律儀に下から煽る風を演出していた。

凍えそうな季節に君は 愛をどーこー云うの?


その姿を見て思った。

許そう。

間違いは故郷だ。
……誰にでもある。

てゆーか,もう盗ったのボクで良いです笑

仮にキャンプに居合わせていたら,やってたよボクは。

うん。欲しがってた。きっと。

むしろ,ください。


以上,礼儀を無視する今時の強さが手に入りますように。

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