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こもり旅感想文#7
2024/12/5(木) PM2:43記
天気が悪いのに珍しく外に出ました。
天気が良くても滅多に外に出ないのに。
何故か?
コロッケ無料券の引換期限だったからです。
コンビニ事業に専念する体制に再編予定という動向で話題の企業が展開するチェーン。
店名に素数を2つ使用した,関東と関西で略し方が異なるコンビニ。
指定のハイボール2缶購入で,次回以降使えるコロッケ無料券プレゼント!
次回以降か……。
どうせいつの間にか期限が切れて,他のレシート整理と同時に破棄する運命だ。
そう思いつつ,まんまと2缶カゴに入れた霜月某日。
奇跡的に券の存在を思い出した本日は,ちょうど引換期限最終日。
それだけでコロッケの口になってしまった(片仮名の "ロ" か漢字の "口" か見分けづらいですね)。
兎に角,今日のお昼はコロッケ!
あげものと言えばコロッケ!
ものまね四天王もコロッケ!(元祖ではなく)
……なかった。
ホットスナックのケースには,1個無料的な札が提げられているだけで,そこにあげもの四天王の姿はなかった。
せめて期間中のご飯時くらいはストックしといて欲しかった。
レパートリーが豊富なのは知ってますよ。
でも五木ひろしさんや美川憲一さんは,外せないでしょう?
何てったってキャンペーン中なのだから。
結局,キムチ鍋と赤ワインという胃が死にそうなタッグをカゴに入れ,雨に降られ帰りました。
そんな私の生産性のない散歩はさておき,7回目のこもり旅感想文。
今回も想像旅行・時間旅行へと誘ってくれた記事を昨日までに3本セレクトしました。
僭越ではございますが,当方の拙い感想を添えてご紹介いたします。
セレクト基準は曖昧で適当ですが,時間旅行や想像旅行に連れて行ってくれるか否か。
それと,作者の篭もりや子守りを感じられるかどうか。
書き手も読み手も動かざる旅を体現又は体験!と思わせるような記事を私個人の裁量でチョイス。
それではご覧ください。
No.1:ズボンのことをズボンと呼ぶことにした。|あお さん
洋服って同じアイテムでも呼称が多過ぎますよね。
日本語の一人称か!と思うくらい。
ブルゾンだの,ちえみだの,ボトムスだの,装甲騎兵だの。
洋服屋で働く私でも辟易するというか,正直心の中ではしゃらくせぇと悪態ついてます。
筆者さんが仰る通り,TPOに応じた使い分けは勿論のこと,伝わるニュアンスを意識することが,言の葉に乗せる時は肝要です。
そして洋服屋に限らず,どんな仕事でも本来の意味や由来を把握することが,上記の土壌を醸成するのではないかと。
従って,ちえみも装甲騎兵も口にするし,接客で使うとなれば粗方は調べます。
洒落た言い回しは鼻につくと思っている私ですが,知識が増えるのは面白い。
前職ではビジネス用語のカタカナ英語が蔓延っていて,日本語の方が簡潔だよ?
と辟易することも多々ありましたが,本来の意味からは逸脱していたとしても,その場では収まりの良い印象を与えることがあります。
ビジネス用語ではありませんが,例えば「よくやった!」よりも「グッジョブ!」の方が,柔らかいですよね。
なんでも鑑定団の中島先生風でも良いかもしれませんが。
因みに作中で登場するパジャマは,元々ズボンのみを示す言葉だったものが,時を経て部屋着や寝巻き全般を指すよう用法が変化したものですので,とってもセンスのある文章だと思いました。
ぜひ本文をお読みください。
履き物としてのズボンを、パンツではなく慣れ親しんだ「ズボン」に戻すと友人に宣言した。なんだか清々しい気分だった。言葉は日々変化していてーーアップデートというより「変化」だ。個人的にアップデートは最新かつ現段階の最高みたいなニュアンスがあるーー女子中高生が使っている言葉を大人たちに教えるツールも多い。
彼女ら彼らの言葉がこの社会の最新である価値観に異を唱えるつもりはない。けれどなんでもかんでも寄せなくていいよなぁと思うようになった。
〜中略〜
ーー私は親しい友達の前ではズボンをズボンと言うことに決めた。とても年下の友人がパンツと言えば同じセリフを使うけれど、ノイキャンはノイズキャンセリングと言うのだと思う。ケンタッキーフライドチキンのことは、昔も今もこれから先も「ケンタッキー」と呼ぶのだと思う。
それで笑われたら、まぁそれはそれでいい。相手を不快にさせない限り、そして自覚している限り、私は私の好きな言葉を使おうと思う。
言葉は変化していくものだから、ときには「エモい」みたく、ほかに替えが効かない画期的な発明もある。あれはノスタルジーとはぜんぜん違うし、エモーショナルではしっくりこない。チルとも異なり、哀愁とはずいぶん遠い。言葉フェチとしては稀に発明があるのはうれしいしありがたい。
No.2:「謎の中年アジア人、ファッション迷走記〜おしゃれの神はどこにいる?」| 食指が動く|気になる個体 さん
許可なく紹介しておいて不適切にも程があるが,私はこの手の自虐は信用しないことにしている。
過度な誇張や脚色をする人が多いのもあるが(棚に上げて言うと私も話を盛りがち),この作者さんの場合は少し理由が違う。
文面から読み取るに,自身を冷静に客観視していると推測されるので,本当はオシャなのだろうという容疑をかけている。勝手に。
地球上にたった1人で生きているのではなく,集団の中で社会生活を営んでいるのだから,人からどう見られているかを俯瞰することは重要。
自分が満足なら他人に何と言われようが構わないなどと他者からの評価を無視する人に,私はオシャを感じたことがない。
トガッた自己表現も理解できないとか変わり者という評価を下す他者が不可欠。
この方はその辺を心得ている気がする。
己の顔立ちやプロポーションを正確に把握しておくことは,実は外側に纏う服を選ぶよりも大事なことなのである。
どこがモデルやマネキンと違うのか認識できるということは,オシャに値する。
イケメンや欧米人以外が服に気を遣っても無駄だと匙を投げるのは論外。
イメージとのギャップを埋めるため,試行錯誤を繰り返す。
この姿勢こそオシャ。
あきらめたら そこで試合終了なのだから。
さて、今日も朝から鏡を覗き込み、己の顔面偏差値を計測した結果、「謎の中年アジア人」というタイトルがふさわしいと判明した自称作家たなかです。
いやね、もうこれ、「おしゃれ」って何?
という疑問すら浮かびますよ。
ここまで来ると「自分らしさ」とか「シンプルが一番」とかを超え、むしろ「それで生きてるのすごい」と言われそうな領域に突入。
ところで皆さん、ゾゾタウンのセール、見ました?
いつもセールですよね?
でもね、ポチる瞬間に「これ着て出かける予定ある?」と冷静なもう一人の自分が耳元で囁いてくるんですよ。
「いやいや、買ったら予定できるかも!」と反論してみたものの、結果、届いたものはパジャマにしか見えないセットアップ。
即部屋着決定、しかも冬専用。
ここまで来るとおしゃれと無縁というか、無意識に「家専ライフ」を極めている気がします。
〜中略〜
こんな私でも「おしゃれ」という言葉に挑戦してみようとした事件があったんですよ。
数年前、友人に連れられて訪れたセレクトショップで、「これ、いけるんじゃない?」と思って購入した1万5千円のカーディガン。
それを着て友人に「どう?」と見せたら、彼女が一言。
「うん、田舎の地主感すごい。」
いや、地主感って!
私はいつから畑を持つ側の人間になったんですか?
まあ、こんな調子で私はおしゃれとは永遠の平行線をたどっています。
でもね、これでいいんじゃないかなって思うんですよ。
「自分が快適で、誰かに迷惑をかけなければ、もうそれでよくない?」という境地。
結局、「おしゃれ」を追い求めるのって、疲れるじゃないですか。
無理して頑張るよりも、自分らしい「謎の中年アジア人」を極めていこうと思います。
No.3:【GAKUDAI PARK STREET & STORIES】vol.3:古本遊戯 流浪堂|みんなでつくる学大高架下 さん
先日,BRUTUSさんのYouTubeで観た『理想の本棚。』
デジタルにはデジタルの,アナログにはアナログの良さがあると思います。
no+eでも検索してみたところ,みんなでつくる学大高架下さんの記事がヒットしました。
頁をめくるという所作。
それは紙の本でしか体感できない情緒あるもの。
電子書籍は嵩張らなくて良いんですけどね。
でも結局,スマホやタブレットなので,読書専用じゃないでしょう?
本を読むしか機能がなく(それが本だろ笑),嵩張る直方体の物体だからこそ,入り込める世界ってあると思います。
私の日記も備忘録として付け始めましたが,ある程度蓄積されたら本にしようかと考えるキッカケになった動画と記事でした。
感想文と呼ぶには程遠い小生の所感よりも,ぜひ本文やYouTubeをご覧ください。
「あの古本屋が学大に戻ってきた」
今年の夏、学芸大学駅のエスカレーター横に、こんなコピーが書かれたポスターが掲示された。それを見ただけで「もしや......!?」と、ある古本屋が思い浮かんだあなたはもう、れっきとした学大民である。
ここ学大で22年営業したのち、老朽化した建物の取り壊しによって惜しまれながら休業となった「古本遊戯 流浪堂」。そこから約2年の時を経て、2024年7月17日に学大高架下で新たなスタートを切った。
「本当にね、このまちは優しくてあたたかい人たちばかりで。オープンと同時にたくさんの人から『おかえりなさい』と言ってもらえて、嬉しかったですね」
店主の二見彰さんは、そう笑った。実際、この店の復活を心待ちにしていた人は多い。再開に至るまでに、いったいどんな経緯があったのだろう。
古本遊戯 流浪堂
東京都目黒区碑文谷6-7-22
TEL:03-3792-3082
MAIL:info@ruroudou.com
営業時間:(平日):12:00〜22:00
(日・祝):12:00〜21:00
定休日:木曜日
今回は以上となります。
やっぱり,文字だけの情報って良いなぁと改めて実感しました。
アナログでもデジタルでも。
おじさんの私は紙の方が記憶に残り易いのですが,それも内容次第ですよね。
ぜひ,面白い作品をコメント欄でご教示ください。
さて,当マガジンの感想文は週1更新が目標!
懐かしの『週刊ストーリーランド』に準えて毎週木曜PM8時頃を目途に投稿していますので,次回もお運びいただければ幸甚です。
お休みなさい。
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