洋服屋なのに洋服の話に花を咲かせない。
2024/8/6(水) PM8:12記
洋服屋に転職して意外だったことの1つ。
ざっくり洋服の話と言っても色々ありますが,今回焦点を当てたいのは業務上最低限必要な内輪の話ではなく,産業の関連情報というか自社に直接関係はないが大きなトピックスといったもの。
私は週末ヒロイン青赤パートータイマーなので,皆さんがファッション関係のトピックスで,普段から盛り上がっている場面に遭遇していないだけという可能性もある。
ただ,フルタイムで勤務していた時もそのような会話を耳にしたことは殆どなかったので,仕事に直結する話しか交わされないことが多いのだと思われる。あとは全くの雑談か。
まぁ仕事に関係ない話に時間を費やして,本来業務が疎かになっては意味がないとは思いますが,何となく寂しい気がする。
単なるいち洋服好きの身分で異業種から転職してきた者としては,たまにはメインストリームの話題で盛り上がっていて欲しいと思う。
前職場でも国内外の同業他社だけでなく,関連企業の話題がミーティングに出たり,仕事以外の場でも雑談のテーマにあがったりしたものです。
その昔,新聞やニュースで取り上げられた関連の時事ネタを朝礼で長々と議論しているチームが,席の近くにいました。
それは流石に非効率でやりすぎだと思いますが,そういう情報って目の前の仕事をこなすだけなら知らなくても支障はないけれど,知っておくに越したことはないし,誰かが周囲に拡散することで仕事に還元されることもあるはず。
私の生まれ年とほぼ同時期に注目を集めた『アントワープの6人』と言われた1人,Dries Van Noten氏が退任されると発表されてから,もう5ヶ月近く経ちますが,このビッグニュースを口にした方はいませんでした。
ファッションという言葉に置き換わる何かがないか,タイムレスに着られる洋服であるべきだという同氏の思想に通ずる点が,弊社のコンセプトにもあり,別ブランドではありますがアントワープ王立芸術学院を卒業されたデザイナーのブランドを取り扱っていたこともあります。
でも,末端の販売員はそこまで関心がない方が多いのが実態なのかもしれません。
或いは関心はあれど会社では敢えて口にしないのか(私は後者)。
他の洋服屋に勤めた経験がないので比較できませんが,渦中にいる人ほど実は洋服に興味がないのかもしれませんね。それか熱を保てず薄れていくのか。
はたまた,眼前の業務に忙殺されてそれどころではないのか。
かくいう私も前職では,体系的に教育の場が設けられていただけで自発的にアンテナを張れていた訳ではないので偉そうなことは何1つ言えません。
だからこそ,身を置く業種のニュースに興味関心を持ち,身の回りに発信できるくらいの余裕が必要だと,8年も前に公開された映画を今更視聴して,昨夜1人思うのでした。
以上,接客時は花を咲かせられますように。