💒図々しさと奥ゆかしさ💒
2024/6/27(木) AM8:58記
今回の日記は私にしてはいつもより長文ですが,よろしければ最後までお付き合いください。
6月23日(日)は周年祭2日目でメインイベント開催予定。
前日その全てを目にすることなく退勤したが,果たして前回投稿で触れた段取り八分は実現できたのだろうか?
普段は電車の時間により,私が一番早く出勤するのだが,この日は到着したら既にシャッターが開いていた。
どうやら私が夢見た段取り八分は叶わなかったらしい。
まぁ物理的に当日でないと準備できないこともありますからね。
さて,本日のプログラムはと言うと前日同様の内容に加え,スタッフ私物を販売するフリマをやったり,夜は立食形式のバーをやったりと盛り沢山。
メインは夕方から予定している弊社代表が親睦の深いゲストをお招きしてのトークショー。
テーマは "ここまで経営を続けてこられた秘訣とこれからについて"。
ドリンクと軽食のセットを付けて,野口さん2枚(7月からは北里さん)+桐が描かれた硬貨1枚。
企画の発案者が誰かパートの私が知る由もなかったが,想像するに多数のお客様から熱望されてという訳ではないだろう。
雇われの身分だが,つくづく図々しさと奥ゆかしさの塩梅は難しいと実感する。
相反する2つの要素を上手く使い分けることが客商売には大事なのかもしれない。
そんなことを考えながら,結婚式は似たような側面があると気づきトークショーの最中,自身の挙式を思い出していた。
一生を連れそう(可能性が高い)パートナー同士の一大行事も自らの都合で勝手に開いて,遠方から呼び寄せ集金までするという図々しさ極まりないイベントである笑
念のため断っておくが,招待される側の時はそんな捻くれた考えは持ち合わせていない。
形式ばった場でないと親族に晴れ姿をお披露目するのは容易でないし,各地に散らばった旧友が一同に会す稀有な機会である。
ただ,主催者側となると無理矢理おめでとうと言わせる会という感覚があり,少なからず2人よがりな側面もあると思っているだけのことだが,この図々しい行事にも,そこはかとない奥ゆかしさを垣間見せた流石の人物,それが我が妻である。
当時,単身赴任でアテにならない私を戦力から除外してワンオペで進行できるメニューにせざるを得なかった背景もあるかもしれないが,長距離移動の参列者も多いため,極力ゆっくりして貰えるようプログラムを絞りに絞っていた。
挙式は無宗教の我々2人が雇われ神父の
「誓イマスカ?」
に返答しても疑問を抱く方が続出することを見越し神前式に。
披露宴もケーキ入刀とブーケトスに代わる出し物くらいでお色直しも一回。
非常に良いスッキリしたプログラム。
そして,おそらく一般的には終盤のメインディッシュであろう,私が最も冷ややかな目を向けながらただただ時間が過ぎ去るのを待つだけの "新婦の両親への手紙" も省略。
代わりに彼女の母が宿泊するホテルの部屋に置き手紙という粋な計らい。
そもそもが図々しい催しなのに,さらに他人の時間を奪ってまで聞かせる必要皆無の手紙朗読など興醒めも良いところである。
宿泊やレジャー施設に式場が併設された場所で,食事も美味しいと評判のため,プログラムはなるべくスリムにして,飲食に集中して欲しいという妻の真心。
借りた一千万円を運びやすいよう拳銃のホルスターを用意した船側(エスポワール)に負けず劣らずの配慮。
この心遣いを全力で受け止めていたのは私の地元の友人たち。
彼らが一服とお手洗い以外で席を立つ姿を見ていない。堪能してくれているようだ。
彼らが座る卓の隣に目をやると,もう1人無心で飲食している男が。我が父だった。きゃつも挨拶回りを早々に切り上げた以降は,不動の姿勢を貫いていた。
ともかく,妻の慈悲により主役であるはずの私ですら提供された食事は,披露宴が終わるまでに完食することができたのである。
2次会も行わず,参列者に極力余計な仕事はさせない。来て食べて飲んで寝て帰るだけの結婚式。
プランナーのご支援あったればこそであることは言うまでもないが,天晴れ。
長々と自分の結婚式を振り返っただけで着地点を見失ってしまったが今回メインイベントのトークショーは傍観しながら奥ゆかしさに欠けるなと感じつつも,フタを開けてみれば予約は早々に埋まり,急遽席を2〜3追加したらしい。
普通は長く店を続けてきた秘訣なんて,誰かに聞かれて初めてざっくばらんに答えるくらいが洒落てるんじゃないのという感覚だが,意外と図々しいアプローチも好評だったようだ。
ただし今のご時世,来場者のみならず関係者の満足度も考慮すべきだとは思う。
退けば今度は顧客になるかもしれない人間なのだから。
せめて,段取り八分が実現できるようデザインして欲しいものです。
などと殆ど無職の分際でこんなことを殴り書いている私が一番図々しいですね。
以上,明日は奥ゆかしくいられますように。