イタイ結婚式

花嫁は、白無垢を着るために化粧をしに早く行かないといけなくて

みんなより早めに、式場に行って化粧をしてもらいました。

他に今日、式を上げる3人の女性がいて、それぞれ鏡に向かっていましたが、

幸せそうな人は誰もいなくて

何だか安心しました。

結婚、こんなものなのかもね。

実家とは連絡が当日になっても取れず

実家の友人2人が、心配して、着付けの部屋まできてくれて、何て優しいんだろう。

あの2人には救われました。

着付けの人が、お嬢様、お嬢様と、呼ぶので、

実家の友達2人が「最後のお嬢様だね!」て、笑っていました。

仕上がって、新婦控え室に行くと、やはり実家は誰もきていなくて、実家の友達と、3人で思い出話とかしていました。

私が寂しそうな顔をするたびに
「あかりぃ〜。」「あかりぃ〜。」と実家の友達が声かけて、意識がどっかフッと行ってしまいそうな私に声をかけ続けていました。

一方、新郎控室は、沢山の家族に囲まれて賑やかそうです。

実家の友達2人がいなかったら、私は独りぼっちで新婦控え室にいないといけない羽目になっていたのです。

やがて、式になり、呼ばれたんだけど、うちの親戚御一行がまだ来ていない!

花嫁が逃げ出すドラマではなくて、新婦の家族御一行が逃げ出すパターンなのか?!!

新しい…

と思っていたら、うちの親、親戚が来ました。

髪型、服装共にバッチリです。
遅刻したにも関わらず堂々としています。
さすが自営業一家。

向こうの親戚の量の比率で言うとその差、9:1。

後で聞いた話によると、うちの父親が、こちら側の出席数を指定してきたところが気に入らなくて、行く気が無くなった、

とブチブチ言ってて…仕方なく来たとの事でした。

だからって、遅刻で抗議するなよ。

ご入場は新郎新婦一緒になさいますか、それとも、別々になさいますか?

と聞かれて、虚しさが上回り?Iさんが急に他人に思えて

咄嗟に「別々で」と言ってしまった。

新郎Iさんの一歩後ろを、Iさんがお辞儀するのを見習って、お辞儀してまわりました。

それで席につきました。一通り電報を読まれ、
向こうの電報が多かったのに対し、こちらは、濱ちゃん1通。
濱ちゃんありがとう。1通でも救われたよ。
濱ちゃんはこんな気の利いた事をしてくれる友人をも兼ねたセフレなんだ。

あまり覚えていないのですが、

うちの親戚側は、飲み会か?と言うほどビール瓶を山ほど転がすほど飲んでて、大騒ぎ。

私の友達たちは、初対面なのに仲良くなって、キャアキャアしながら、わたしを立ててくれました。

対して

向こう側は食前酒すら手をつけない、静か、新郎新婦をよそに、挨拶回りばかりしていて、結婚式じゃなくて

何の会合ですか?状態。

式の締めは、Iさんの完璧なまでの、淡々とした挨拶(練習したと思われる)でした。

式が終わって、来てくれた人にお菓子を配る時、わたしが友達と盛り上がりすぎて、

初めてIさんが私に怒りました。

ちゃんと挨拶しろ的なことやったと思う。

うちの親は、私に何も言わず、いつの間にかいなくなって、どうやら、帰ってしまったみたい。

向こうのお母さんが、困った顔をして、あなたの親はどこに行ったの?まだ挨拶してないんだけど!
と聞いてくるんだけど、そんなの私にもわかりません。

実家の友達2人だけが最後まで私に寄り添ってくれました。






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