新婚時代、義母とお出かけするように
【昔の話です】
夫は、私が暗くなってきたのを何とかしたいとは思っていたようですが、
忙しそうでした。
そんな時、夫の計らいなのか?
義母の心配なのか
義母に「遊びにおいでよ。」と言われました。
ハイと、返事して、空いている候補の日にちを伝えると
早くおいでと、それに合わせて、切符を送ってくれました。
しかも往復です。
あれ?意外と優しいんだな。
それで義母に会いに行きました。
義母は、教授夫人ですが、一切そんなかしこまった感じはなくて
ラフでした。
洗濯が乾きにくいから、おこたに、入れちゃって、とか、
普通の主婦の話を、わざとなのかしてくれていました。
「あなたは偉いわよ、知らない土地で、結婚して、仕事もしてるんだから!。
私の知り合いの家の子がね、看護師になって、御礼奉公制の学校卒業しててね
指定された病院で3年働いたら、学費チャラになって、給料も丸々入るシステムでね
でも、1年目ですぐにつまづいちゃって、どうしても無理になって、退職したのよ。
そしたら、授業料払わなきゃいけなくなってね、
借金抱える事になってね、
仕事も辞めなあかんわ、借金アリからの社会人だわで
本当に可哀想で、近くの個人医院に拾ってもらって、何とか働いてるんだけど、
借金返す為に頑張っててね、看護師さんてほんと、大変やわ。」
とか言ってて
自分も1年目の時大変だったくせに
ついつい、意地悪な気持ちになって
「その子バカですねー3年くらい死に物狂いで耐えたら良かったんですよ、
私だったら、絶対借金背負うような事にはなりません!」
なんて、強がってしまって
マジで可愛くない嫁だろうなーと自己嫌悪してしまいました。言わなくていいこと言っちゃってました。
義母は「服買ってあげたい」とか、言ってくれてたんだけど、
意地張って、「いただかなくても大丈夫です。」と
これまた、可愛げのない自分が嫌でした。
義母「というか、あかりちゃーん、夫の事なんか、呼び捨てでいいのよ、いつまでよそよそしくしてるの!変よ〜。やめなさいね〜。」
と言っていました。
義母は、私を心配しているんじゃなくて
夫の心配をしているのでしょう。
それは見え見えでした。だから反発してしまったのかも。
帰りの駅では、新幹線がひかりしか停車しない駅で。こだまが、ビュンビュン通り過ぎるのが
何故か楽しくて、新鮮すぎて
私が、こだまが勢い良く通り過ぎる迫力にキャーキャー無邪気にはしゃいでいて、
気の済むまで、こだまが、ビュンビュン通るのを
義母と一緒に見て、ひかりに乗っても、私が見えなくなるまで、見送ってくれました。
私の母親はこんな事してくれない。夫め、甘やかされやがって。
何とも言えない嫉妬もありました。