図書館の中心で愛は叫べない。
私たちが普段何気なく使っている、図書館。
実は、古代ローマの時代には重要な文化拠点でもありました。
今日お話しするのは、別にそんな歴史を振り返るわけでもなく、ただただ私が図書館を大好きな話。
ラブレターのように、大切に書きます。
さあさあ、物語のはじまりはじまり。
私と図書館
私は小さい頃から、文字が大好きでした。
食事中でさえも、食卓のドレッシングの「原材料名」をひたすら目で追ってしまうような子どもでした。
本を好きになったのも当然のことだったのでしょう。
本を読んで文字がもっと好きになったのか、文字が好きだから本を読んでいたのか。
そのあたりはよくわかりませんが、ともかくにも私は文字の海に溺れるのが大好きだったし、どこへだって連れて行ってくれる本が大好きでした。
私は毎日のように本を読みました。
もしかすると、いやもしかしなくても、この日常の世界よりも本の世界に長く滞在していたのかもしれません。
小さい頃は、親や祖父母が買ってくれた絵本を繰り返し覚えてしまうほどに、擦り切れるまで読んでいました。
しかし、小学生になった頃には、それだけでは物足りなくなりました。おねだりすると本を買ってもらえることもありましたが、ある程度分別がついてくると、私のペースで本を読んでいたら家計が大変そうだな、と薄々気づいてしまいました。
そんな時に私が出会ったのが、図書館でした。
私は毎日のように学校の図書館に通い詰め、本を借りました。
図書館がこの世に存在しなかったら、私はこれまで出会った本たちにも触れていなかったのかもしれません。
いずれ巡り合っていたかもしれませんが。それはそれで運命的なので、まあ悪くないでしょう。タイミングも大切だと思うので。
図書館を歩く
さて、皆さんは、本をどんなふうに選んでいますか?
賞を獲得したり、映画化で話題になったりした本を手に取りますか。
好きな作家さんから、数珠つなぎに開拓していきますか。
友人のおすすめを布教されて、思わず買ってしまいますか。
そのどれもが、正解です。
本との出会い方なんて、100人いれば100通りあるような気がしますね。
それでは、私なりの、本との出会い方も聞いてください。
ご紹介しましょう。「「運命に任せる」」
これはたったのスリーステップで完了ですから、よーく聞いてくださいね。
まず、本棚の間をゆっくり歩いていきます。
ぼーっと陳列を眺めながら、本に囲まれている幸せを味わいます。
次に、歩くのを停止します。
なんとなーく、立ちどまろうかなと思ったら停止するくらいが私流です。
(かっこよく言いすぎか、、?)
最後に、そこで気になった本を手に取ります。
背表紙が綺麗だったからでもよし、題名に惹かれたからでもよし、視線が留まっただけでもよしです。
パラパラっと見て、読めそうかなと少しでも思ったならすぐさまカウンターへレッツゴーしましょう。
後は読むのみ。
ほら、運命的に出会っちゃったじゃないですか。たぶん。
この後は、作家さんつながりで開拓したり、趣味が合いそうな友達を見つけて情報を共有したり、私も色々と取り組みます。
それでもやっぱり、今まで運命的に出会った本たちとは、不思議とご縁が深いような気がするのです。
大好きになって何度も読み返すことはもちろん、道端の会話で偶然小説と似た台詞を耳にしてしまって情景が突然一変してしまったりします。(別に怪奇現象ではないです)
そして、本好きさんたちとこういう話をしてみたいなあと最近思うところでもございます。どうぞよろしく。
図書館を味わう
少しだけ話題が変わります。
図書館の静寂の中では、貸し出しカウンターでバーコードを読み取るピッという音さえも意味ありげに聞こえてしまいませんか。
聞こえない、とか言わないでください。
甲高くない、程よい自己主張を伴ったその音に、私は一種の趣さえ感じてしまうのです。
こんな勢いで、図書館好きだったら、誰でも一つは本があること以外で図書館の好きなところを知っているような気がしています。
ちょっと埃っぽい匂いだったり、読みたかった本がひっそりと暗いところに隠れている景色だったり。
(偏見だったらすみません)
私の場合、気になってしまうのは、やはり音です。
バーコードを読み取るピッも好きですが、特に、本と貸し出しカウンターの表面がこすれる音が大好きです。
図書館の本は、傷がつかないように表面をビニールで加工されている場合がほとんどですよね。
だからなのか、本がカウンターに置かれる時、それを滑らせる時、しっとりとしてなんだか温もりのある、そんな音が聞こえてくるはずです。
図書館では、静寂が要求されます。 日常ではなかなか実現できないほどの。
だからこそ生まれる、音があるのでしょう。
あなたも、図書館の「本がある」以外の意味を見つけてみてください。
眠くなる、とかでも全然いいと思いますよ。
終わりに
私の想いは、伝わりましたでしょうか。
読んでくださっているあなたには伝わっても、図書館に伝わることはありません。
想いは一方通行です。笑。
「「図書館が、好きだ!!!!!!!!!!」」
でもね。いくら愛を伝えたくても、こんなことは図書館の中心で叫んではいけませんよ。
なぜって、当たり前です。
図書館内では、他の方のご迷惑にならないよう、会話はお控えください。
マナーは守りましょう。
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