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50歳でアメリカの大学生になってみたら⑫〜衝撃!AI使用OKの英語クラス〜

一学期目に取った英作文のクラスは、初日にパニック気味になり、結局ドロップしましたが、二学期目にもう一度挑戦してみることにしました。
今回はオンラインのクラスです。

カレッジのオンラインクラスの最初の週は、オリエンテーションとクラスメイト同士で自己紹介をすることが多く、この英作文のクラスもそうでした。

オリエンテーションでびっくりしたのは、AI(チャットGPTなど)を使って良いとのこと!

えー!それって、AIが作文を書くってことでしょ?
それがOKなんて、何のための英作文クラスなの?

ビックリしましたが、逆に禁止したところで多くの学生は使うのは、教授も知っています。
私の英作文の教授は、そのことをすべて見越して、AI使用可能と言っているのです。

では、英作文クラスでAIを使って、どうやって学ぶのか…
実はこれはとても難しく、最後まで残ったクラスメイトは、10人以下…
AI使用可能なのに、10人以下…

課題はすべてAIができないこと

AIにもできないことがあります。
その一つに自分の経験とその時に感じた気持ち。
そして、その経験や感情に相応しい本の一節を引用する。

これは、私にとってはとても難しくチャレンジでした。

まず、エッセイ一本につき、20本以上の課題図書が与えられます。

そしてエッセイには、必ずその読んだ中から、自分の経験や感情に近いもの、または逆のものなどを引用していきます。

ただ引用すれば良いだけでなく、考察しながら引用することを求められるので、各作者の文化的なもの、生い立ち、ライフスタイルなどまで、分析することが必要だったり、分析したあと、自分の経験や気持ちとどう擦り合わせていくか…
とにかく脳がフル回転と言った感じでした。

AIを使用しても難しい

もちろん、AIの使用が可能なので、私も遠慮なく使いました。
使い方としては、家庭教師的にAIに尋ねる方法で。
チャットGPTは、優しくて
「どう思う?」と聞くと
たいていの場合は、褒めてくれます。
細かく質問すると
褒めてくれたあと、「私だったらこうしますよ。」と教えてくれます。

でも、AIは私ではないので、自分の経験や気持ちを細かく描くエッセイでは、「うーん、そうじゃないんだよなぁ」と感じる部分がほとんどだったので、結局は自分で考えて書きました。

英語のエッセイにはルールがいっぱい

私にとっては自由の国アメリカのイメージが強く、カレッジに通い始めてもそれは実感していました。
例えば、服装や髪型。
田舎の分校ですが、いろいろな格好や髪型の人がいます。
自分の好きなように、心地いいようにしている感じです。
そして授業態度も、それぞれ心地いいように受講していて、教授たちも、それを尊重しているように感じます。

ところが、エッセイにはルールがいっぱいなのには、驚きました。

最初の段落では、
・このエッセイにはどんなことが書かれているか
・読者の興味を惹きつけること
・最後の文には、このエッセイの主旨を書く

そして各段落ごと、
・最初の文には、この段落には何が書かれているかを書く

最後の段落では、
・最初の段落で主張したことをもう一度述べる(でも、違う言葉、表現を使って)

全体を通して、同じ単語はなるべく使わない。
(私は語彙力がまだまだなので、ここはAIが頼りになりました)

ざっと思いついただけでもこれだけのルールがあります。

お題も難しいし、誰かが書いた文章を引用するのも難しいし、その上ルールがいっぱいで、頭がいっぱいいっぱいになって、なかなか寝付けない時もありました。
ギブアップしそうになりながらも、どこかで自分の脳がフル回転しているのを客観視して、自分がどこまで未知の領域へ行けるのか、観察しているところもありました。

おもしろいもので、エッセイを一本書き上げたら、なんとも言えない満足感を得られ、二本目、三本目と進むと徐々にコツを掴んで、書くことが楽しくなってきました。

脳が若返る?!

更に、一般的には私の年齢(50代)徐々に記憶力が薄れていくということですが、エッセイを書き、また数学の問題を解き、公式も覚え… こういう中に身を置くと、脳が活性化して、動き出したのを感じています。
要は、10代や20代の頃のように覚えて、考えて、答えることができるのです。

その脳の変化を感じるのもおもしろいのです。

これからの時代、AIとの関係

冒頭で伝えましたが、AIの使用を禁止したところで、学生たちは使います。
母国語が英語でない私でも、AIを使ったものはわかります。
まだまだAIを使用したとわかるレベルなので、教授たちも「AIは禁止しているよね。」と諭すことはできますが、今後はもっと開発されていくだろうから、AIなのかどうなのか見極めるのは難しくなると思います。

なので、この英語の教授のように、AIを使用可能にしても、学生が力をつけられるような授業が求められるのかもしれないなと感じます。

AIを上手に利用して、自分たちの人生をより快適に豊かに心地よく暮らせるようになったら、素敵だなと思います。

つづく





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