見出し画像

EC物流について考える・・・効率的なピッキングについて

 前々回で、EC物流について考えました。
覚えていますか?

 もう一度、まずは記事を読み返してみましょう。
『EC物流について考える・・・通販サイト盛況の中での課題は?』

 読んで頂けましたか?
それでは、今回のテーマに入ります。
『効率的なピッキングについて』

スーパーマーケット・コンビニなどでのピッキングとは

 ここでいうピッキングとは、商品を棚から選んでカゴに入れていく作業のことです。
(泥棒さんのピッキングではないですよ)

 スーパーマーケットで買い物をする場合、カートの上にカゴを載せて、商品が陳列している棚にお客自身でいきます。
そして、目的の物を自分で手にとり、カゴにいれていきます。

 コンビニでも同様ですね。
カートはありませんが、カゴをもって、その中に目的の商品を入れていきます。
中には、カゴをもたないで商品を直接手にとる方もいます。

 そして、最後は、レジに行き、会計をした後に自分が持参したエコバッグに入れることになります。
大型スーパーの一部では、商品の会計もベルトコンベヤみたいなものにお客自身が載せて、金額を読み取り、最後に客自身がカゴに入れ直すシステムもありました。

 コンビニやスーパーでも、セルフ会計を設置している所も増えてきましたね。

 要は、普段の生活での買い物では、このピッキングする作業は当たり前のことであり、何ら気にすることはなかったのです。
(一部、ご年配の方が有料になった袋について文句を言っている方を未だにみかけますが・・・)

 しかし、通販サイトで買い物をした場合、この一連のピッキング作業を誰かが肩代わりしなくてはいけないのです。

スーパー

以前のAmazonでのカートピッキング

 Amazonでは、物流センターを日本で開設した当初、パートやアルバイトの方が一台のカートを押して、棚間を人力で移動して、目的の商品を集めてきました。
例え短い距離でも何往復もしますので、それなりの距離をカートを押して歩くことになります。
ダイエットするなら、ぴったりの作業だったかもしれません。

 それが、自動化されていき、ピッキングも自動でするしくみができあがりました。
小田原などに導入されているマルチシャトルを利用した方式です。

 そして、前回もお伝えしましたが、棚自体がピッキング作業者のもとに移動してくるAmazonロボティクスが、川崎などに導入されています。

オートストアは、EC物流にうってつけ

 また、シャトル方式のものでいえば、以前紹介した『オートストア』もそうですね。
ニトリの川崎に1号機が導入されて以降、日本各地の物流センターに導入されました。

 狭いスペースを効率的に使う・・・
しかも学習能力?がありますので、使えば使うほど効率が上がっていくしくみです。

 詳しくは、以下の記事をご覧になってください。
物流業界で最新機器が大人気・・・その名は「オートストア」

 でも、これらのマテハンシステムはそれなりの高額であり、規模の小さいECサイトでは不要ですね。
さりとて、人手だけで何とかしようと思えば、かなり甘い考えになります。

ECに参入するための課題

 今は、政府がコロナ禍のなかでECを推奨しています。
そのため、今からECに参入される企業も増えてくるはずです。
いわゆるBtoC(企業→個人)になります。

 そんな時、単にホームページの使い勝ってやホームページ上でのシステムの使いやすさだけを考えると失敗します。
注文したバックヤードでは、商品を準備して配送業者に渡すまでの作業が必要になります。
いくらパソコンでシステム化しても、人手に頼るばかりでは、キャパオーバーになるのです。

 私はインスタグラマーをやっていますが、あるお菓子会社の方から商品PRを依頼されました。
そして、受けて、商品の到着を待っていたのですが、候補にあげていた3日間に対して何の返答もなく、もちろん商品も届きません。
その旨を先方の担当者に連絡すると、今回の対応についてただ今原因調査をするとのこと・・・

 長らく、物流に係わった私からすると、物事の順番が逆だと強く感じましたが、そこで昔の経験を振りかざしてもよくないと推移を見守っていました。
すると、今度突然商品が配送されてきたのです。
しかも、留守中の期間に配達がきてしまい、受け取りまで苦労した次第です。

 こちらの和菓子屋さん・・・大手デパートに沢山店舗をもたれている所でしたね。
どうも、物流にはイレギュラーな対応がつきまとうことを広報の方が全く認識していませんでした。
少しアドバイスをしましょうか?と臭わせたのですが、先方には私のことがインスタグラマーにしか見えなかったようです。
(当たり前ですかね・・・(T_T))

イレギュラーは物流ではつきもの・・ミスはクレームにつながる

 商品を人が取り扱うと、ミスはつきものです。
いくらマニュアル化しても、発生するものです。
ミスを前提にEC物流は構築しなくてはいけません

 スーパーやコンビニなら、間違ってものをカゴに入れていれば、会計の時に気づきます。
仮に、帰宅後にわかったとしても、店舗にレシートをもっていけば対応しれくれます。

 しかし、これがECで販売したものなら、こんなに簡単な作業ではないですね。

 まずは、そのことに気づいた場合、購入したサイトに連絡をいれます。
送り側のミスであれば、着払いなどで商品を返送します。
正しい商品は別途送られてきます。
(ECサイトによって、順番が違います)

 もし、先程の和菓子屋さんだったら、どんな対応するのか?
とても気になりました。
多分・・・駄目でしょうね。
返事の日数だけが経っていく・・・いわゆるほったらかし・・
購入した客のイライラは最高潮に達してしまいます。

 次回は、商品をピッキングした後の流れについて紹介します。


いいなと思ったら応援しよう!

一木秀樹(イッチャン)
今日も記事を読んでくれてありがとうございます。いろんなテーマで書いています。あなたの心に届いた記事は、ありましたか?自営業として苦戦の毎日ですが、明るい心を忘れずに日々取り組んでいます。あなたの応援が、私の明日の糧になります。ご支援に大変感謝です。