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DIC川村記念美術館 - 千葉県美術館巡り その1

千葉駅近くにホテルを取って、DIC川村記念美術館、ホキ美術館、市原湖畔美術館を回ってきたのでその記録。

DIC川村記念美術館へは、東京駅八重洲北口近くから高速バスが出ている。一日一便しかなく、予約もできないので定員以上が並ぶと乗り損ねるリスクはあるけれど、人が集まりそうな企画展の時は台数を増やすなど対策してくれているそう。

今回は特別展もやってない時期だし乗り損ねるリスクはなさそうなので、この高速バスで行こうかなとも思ったのだけれど、前日に千葉駅まで移動してホテルを取った。翌日も宿泊することにして、荷物を預けて美術館へ行けたので良い選択だったと思う。

JRで千葉から佐倉へ出て、そこでやはり美術館が出してくれている無料送迎バスに乗った。バスの始発は京成佐倉駅で、JR佐倉駅に来る時には、平日というのに半分近く人が乗っていた。さすがDIC川村と思っていたら美術館で降りない人もたくさんいて、何処に行く人達だったのかな。

当日はあいにくの雨、雨男の本領発揮。しかし叩きつけるような激しい降りではなくて、静かな雨だったので、美術館に行くにはなかなか良い雰囲気だったと思う。

「リュネヴィル」フランク・ステラ
美術館入口にある

美術館に着いてチケットを買い、館内を観て回るのに2時間弱費やした。印象派からキュビスム、そしてシュルレアリスムから現代アートへと、近現代の西洋美術の流れを追いかけるような展示。

その中で、一つだけ時代の流れを逆行させて、レンブラントの絵が展示されている。神話や聖書などを離れて市民を描くようになった、近代絵画の端緒としての位置付けだと解説にあった。

ポロックは相変わらず素晴らしく、同じ部屋にはサム・フランシスやサイ・トゥオンブリーも並んでいて、なかなか壮観。

桑山忠明、フランク・ステラの追悼展示がされていて、偶然だろうけれどどちらも、変形カンバスというか、形が独特のものが多くて興味深かった。

桑山忠明は、アクションペインティングを批判して、人体の介入を拒むような無機質で工業生産的な作品へと至ったそう。

以前聞いた話で、アクションペインティング隆盛の頃、ボクシンググローブに絵の具をつけてカンバスにパンチを浴びせて作品を作る、というようなのがあったけれど、確かにこういう話を聞くと、アクションペインティングも行き過ぎると見世物興行的なものになってしまうなあと思ったこともあり、桑山忠明の批判がそういった論点だったかは分からないけれど、ちょっと共感できる気もした。

ロスコ・ルームは正直ピンと来なかった。ここは精神のチャネルがうまくシンクロしないと駄目だな、今日はその時ではないのだろうと諦める。

館内を周り終えて外に出る。小さな雨が降り続けている。雨が音を吸い取るような静けさの中、庭園を散策する。

「ブロンズの形態」ヘンリ・ムーア
紫陽花
陸に上がってきたオオハクチョウ
池、噴水、オオハクチョウ

庭園には桜や紅葉が植わっていて、春や秋にも来てみたい。

その後美術館に併設されたレストランで一人ランチ。

コースの前菜
メインのボンゴレ

ボンゴレのコースとスパークリングワイン1杯で3000円ほど。前菜が凝っているので納得感あり。

送迎バスでJR佐倉駅まで戻ろうかと思ったらバスが出てしまったところで、14:00から館内ガイドツアーがあるというのでそちらに参加。

普段ガイドされている方がお休みとのことで、若い女性の学芸員さんがガイド役。内容としては音声ガイドプラスアルファ的なもので、慣れていない感じのガイドっぷりが初々しく、他の参加者とワイワイ良いながら見て回るのも楽しかった。

ショップでコレクションカタログとポロックの作品のクリアファイル、そしてポロック自身をあしらった3Dホログラム風のブックマークを購入。

ポロックのブックマーク

DIC川村記念美術館、コレクション展示だけでも十分に楽しめました。送迎バスでJR佐倉駅まで、JR線で千葉のホテルに戻りました。

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