伊深塾

元高校の国語科教員。中高生対象の個別指導塾を運営しています。 noteでは家庭教育や学校教育に関する記事も書いています。 https://linktr.ee/ibukajuku/

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マガジン

  • 交流分析 for Teacher

    学校現場の事例について交流分析を通した解釈を書いています。HSC勉強交流会ワークショップで使用したものも含みます。

  • HSCよもやま話

    HSC(ひといちばい敏感な子)について、とりとめなく書いていくコーナーです。

最近の記事

やんちゃで自己中だった彼が、部員思いの部長になった【交流分析 for teacher⑧】

「交流分析 for Teacher」シリーズ記事では、学校現場の事例について交流分析を通した解釈を書いています。子どもたちと向き合うためのヒントにしていただけたら幸いです。 J太くんの事例K山先生は走ることや体幹の強さには自信があったので、時々部員と一緒にトレーニングをすることもありました。しかし競技そのものを一緒にやることはなかったそうです。その部ではクラブチームからの経験者が多く、技術的に高い子たちばかりだったので、K山先生が入ると邪魔になってしまいそうでした。 技術的

    • おくびょう豆太(モチモチの木)~HSCよもやま話②~

      伊深塾の度会です。 過去に高校で国語を教えていた経験のある私ですが、ときどき授業で小学校教材を扱っておりました。目的は文学作品の「構造よみ」の例を出すことです。だいたい1時間で1作品を扱うような感じで、生徒も「懐かしい~」と言ってくれてわりと好評でした。 岐阜県ですとほとんどの生徒が知っている「モチモチの木」という作品があります。この作品に登場する主人公の豆太。今もう一度読み直してみて「豆太はもしやHSCなのでは…」と思える点がありましたので、少し書いてみます。 おくびょう

      • 不満ばかりだったママが、感謝をするようになって子どもが元気になった。【交流分析for Teacher⑦】

        「交流分析 for Teacher」シリーズ記事では、学校現場の事例について交流分析を通した解釈を書いています。今回は学校の話ではありませんが、学校現場の参考にもなると考えて掲載しました。子どもや保護者と向き合うためのヒントにしていただけたら幸いです。 このお話は建築士のN山さんに伺いました。 Y子さんの事例 N山さんのカウンセリングで、Y子さんの何がどう変わったのでしょうか?交流分析の視点で解釈してみましょう。 「どうして○○してくれないの?」 Y子さんは、だんな

        • 優等生がとつぜん学校に来なくなったのは ~思いを引き出す関わり(解説編)~【交流分析for Teacher⑥】

          「交流分析 for Teacher」シリーズ記事では、学校現場の事例について交流分析を通した解釈を書いています。子どもたちと向き合うためのヒントにしていただけたら幸いです。 この記事は、以下の記事(事例編)の解説にあたります。 この関わりの良さは何でしょう? S太くんが良い方向に変わるのを信頼して待っていたこと、そして親御さんにも関わりの方法を提案したことなど、いろいろありますが、 交流分析の視点からいうと 「A(大人)の自我状態で関わった」 というところが重要なポイント

        • やんちゃで自己中だった彼が、部員思いの部長になった【交流分析 for teacher⑧】

        • おくびょう豆太(モチモチの木)~HSCよもやま話②~

        • 不満ばかりだったママが、感謝をするようになって子どもが元気になった。【交流分析for Teacher⑦】

        • 優等生がとつぜん学校に来なくなったのは ~思いを引き出す関わり(解説編)~【交流分析for Teacher⑥】

        マガジン

        • 交流分析 for Teacher
          8本
        • HSCよもやま話
          2本

        記事

          優等生がとつぜん学校に来なくなったのは ~思いを引き出す関わり(事例編)~【交流分析for Teacher⑤】

          「交流分析 for Teacher」シリーズ記事では、学校現場の事例について交流分析を通した解釈を書いています。子どもたちと向き合うためのヒントにしていただけたら幸いです。 この関わりの良さは何でしょう? S太くんが良い方向に変わるのを信頼して待っていたこと、そして親御さんにも関わりの方法を提案したことなど、いろいろありますが、 交流分析の視点からいうと 「A(大人)の自我状態で関わった」 というところが重要なポイントだと考えられます。 言い換えると、T村先生に「抜群の発

          優等生がとつぜん学校に来なくなったのは ~思いを引き出す関わり(事例編)~【交流分析for Teacher⑤】

          ぼくが勉強から逃げてしまうのは ~HSCよもやま話①~

          ”HSC”は「ひといちばい敏感な子」と訳されている心理学の概念です。 今回は私が出会ったHSC(と思われる子)のエピソードを書きたいと思います。 この記事の内容は旧伊深塾ブログ(seesaaBLOG)の再掲載になります。 「負けず嫌い」の理由は? 伊深塾のオープン前、別の個別指導塾で教えていた時のことです。高い目標を持った受験生がいて、私がその子の国語の担当になりました。その教え子はなかなか難しい問題に立ち向かえず、模試の途中でもあきらめてしまうことがありました。 塾

          ぼくが勉強から逃げてしまうのは ~HSCよもやま話①~

          伊深塾プロフィール

          伊深塾講師の度会有美です。 私の経歴と、伊深塾ができた経緯を紹介します。 私の経歴 私は20代のころ岐阜県の高校で国語を教えていました。 中学校と高校の国語の教員免許を持っています。 30歳ごろに体の不調で退職し、その後は愛知県の個別指導塾で教えながら少しずつ療養を続けてきました。現在は体調は回復しています。 愛知県の個別指導塾では小学生、中学生、高校生を教えてきました。指導教科は国語や小論文などが中心でしたが、他の教科も教えました。 この個別指導塾で働いているときは

          伊深塾プロフィール

          「人生脚本」の登場人物を演じる~教師と子どもの転移と逆転移 その2~【交流分析 for Teacher④】

          参考資料:江花昭一著『虐待・いじめ・不登校の交流分析―親子と教師に役立つ心理学―』(岩崎学術出版社) トニー・ティルニー著/深澤道子監訳『交流分析事典』(実務教育出版) 祖父江典人著『対象関係論に学ぶ心理療法入門 こころを使った日常臨床のために』(誠信書房) この記事は「交流分析 for Teacher」②と③のまとめになっています。 交流分析 for Teacher③では、精神分析用語の「転移」「逆転移」について筆者の経験に沿って書いてみました。 精神分析では、こうし

          「人生脚本」の登場人物を演じる~教師と子どもの転移と逆転移 その2~【交流分析 for Teacher④】

          教師と子どもの「転移」と「逆転移」【交流分析for Teacher③】

          この記事は以下の記事の続きとなっております。 「交流分析 for Teacher」シリーズ記事では、学校現場の事例について交流分析を通した解釈を書いています。今回は交流分析を離れますが、筆者が体験した事例を紹介します。 生徒が「どうせ言っても無理なんでしょ!」と言って怒った時、何も考えずに反応すると「その答えは認めない」とか「静かにしなさい」とか言って教師側も怒ってしまうのが、何か"普通の反応”なような気がしました。 しかしそこで「いや、そういう反応の仕方はたぶん良くな

          教師と子どもの「転移」と「逆転移」【交流分析for Teacher③】

          何度も"相談"されるのは? ~お嬢さんのおばあちゃん~【交流分析 for Teacher②】

          「交流分析 for Teacher」シリーズ記事では、学校現場の事例について交流分析を通した解釈を書いています。今回は学校現場の話ではありませんが、似たようなことが学校でも起きると考えて掲載しました。子どもや保護者と向き合うためのヒントにしていただけたら幸いです。 交流分析 for Teacher①は管理人の別アカウントに掲載しています。 このお話はオンラインショップ運営のM山さんにうかがいました。筆者も仕事の関係でお世話になっている方です。 M山さんはオンラインショッ

          何度も"相談"されるのは? ~お嬢さんのおばあちゃん~【交流分析 for Teacher②】

          すぐに「ごめんなさい」とあやまるようになったK子ちゃん 【子育て真っ最中!のあなたの話を聞かせて①】

          「子育て真っ最中!のあなたの話を聞かせて」シリーズ記事は「HSC勉強交流会」の取り組みの一環です。子育て真っ最中の方からお話を聞き、note記事にまとめたりワークショップの題材に使わせていただいたりしています。 今回のお話は、ワークショップの題材にさせていただいた例を再編集したものです。ワークショップ使用時とは違う構成になっています。 小学校3年生になったK子ちゃん。お母さんは最近、K子ちゃんとの関わり方で悩んでいます。悩んでいるのは主に次の3つのことです。 お悩み1 

          すぐに「ごめんなさい」とあやまるようになったK子ちゃん 【子育て真っ最中!のあなたの話を聞かせて①】