国際バカロレアの学習者像 (IB learner profile) 校内浸透の実践と現状【鹿児島修学館中高】
1 国際バカロレア(IB)の学習者像とは?
IBの学習者像は、IB校が大切だと考え、その学習者像に近づくことを目指して教育を行っていくものです。
ミッションステイトメントとともにほとんどのIBの公式文書の初めに掲げられています。次の10個あります。
探究する人
知識のある人
考える人
コミュニケーションができる人
信念をもつ人
心を開く人
思いやりのある人
挑戦する人
バランスのとれた人
振り返りができる人
2 鹿児島修学館中高での実践と現状は?
そもそも、IB校では授業をはじめ、あらゆる場面で学習者像に近づくことが目標になります。
しかし、IBを導入したての段階では、まずは学習者像そのものを知って、理解することからはじめる必要があると感じました。
ここから、本校でどのようなことを行ってきたかを書きます。
授業以外の場面でのものが多いです。
これまでも他のIB校さんのものを参考にしてはきたのですが、
他にも参考になる実践がありましたらぜひ教えてください。
PYPやDP校ではどのようなことをなさっているのでしょうか?
★月ごとの重点項目設定
はじめは10個というのが多く感じたので、
1月に1つずつ重点項目を設定してみました。
(振り返りのできる人は、7月、12月、3月の3回。)
その月の全体朝礼時に学校長が関連した話をしたり、
生徒会が月の目標を決める際の基本になります。
★学習者像のポスター掲示
月の重点項目ごとにポスターを作成し、掲示しています。
ほとんどのIB校で、学習者像やATLのポスターを掲示しています。
そして、イラストなど生徒の手によるものが多いです。
本校でもできるだけ生徒から絵を募集して作成しました。
特定の生徒だけですが、それぞれの学習者像が何を意味するのか
少し考える機会にもなったと思います。
10個全てがのっているものはIB公式のポスターを貼っています。
★IB通信で学習者像の詳細等を説明
毎週、学年ごとの週報のウラにIBについての通信を書いています。
そこにその月の学習者像についてのIBの説明などを紹介しています。
例えば、「探究する人」とはどういう姿でしょうか?
「探究する人」と聞いて、誰をイメージするでしょうか?
どうすれば「探究する人」に近づいていけるでしょうか?
そのようなことをいっしょに考えるような文章です。
書いている自分自身が理解するためという意味合いが一番ですが。
★振り返りの機会をつくる
現状の振り返りや目指したい学習者像などを考える機会です。
職員研修の際に教員が自分自身で考えたり、
担当している生徒について考えたりします。
もちろん生徒自身の振り返りのときにも視点のひとつにします。
今のところ、生徒がよく意識するものとしては、
↓↓↓このあたりに偏っている気がします。
コミュニケーションができる人
振り返りができる人
どの学習者像に近づくことを実現できていて
どれはできていないのか?
学校の教育活動の状態を表すのだろうと思います。
SA(サービスアズアクション)や探究的な授業が
もっと実践されるようになると、変わってくるのだろうと思います。
その変化を楽しみにしたいと思います。