TOK : 内容
今日が夏休み最終日です、Yuyaです。本当は、もう1週間あったのですが、IB生は時間がないということで始まりが他の生徒たちよりも1週間早くなりました。規則正しい生活に戻れるからいいものの、またこの日々が始まるのかと思うと少し心がブルーになります。とりあえず、IBの仲間たちとまた会える喜びを味わっていこうと思います。それでは、TOKの内容についてお話ししていきます。
月曜1・2限の授業
私にとって、TOKの授業とは1週間の始まりのようなものでした。月曜日、週の初めの日に学校に行くと、まず2時間連続でTOKの授業があります。前回もお話ししたように、とても頭を使う授業なので、頭が働いているかいないかがすぐにわかってしまいます。TOKの時間は基本楽しいですが、やっぱり疲れますし、2時間目終了時点でお腹が空いていることもあります。しかし、頭を悩ませるほど「よく考えたー!」と自分で思えるので、ある意味1週間のコンディションを図る指標となっています。
とりあえず流れに乗る
TOKの授業では、最初の間は何をするのかを最初に先生が説明してくれましたが、徐々に自分たちで何をしているのか分かるようになってきます。1学期では、AOKの人間科学と芸術の分野について取り扱いました。人間科学の分野では、まず人間科学とはどのような分野なのかということを自分で考え、人と共有し、アクティビティやケーススタディーを通して、最終的に個人が人間科学のイメージを持つことが目的です。人間科学を考えるときも、広義で捉えるか狭義で捉えるかによって人によって違いが生まれました。それをアクティビティである大学の学部を人間科学と関連度によってグラデーションの色分けをしました。
このように、授業内では個人やグループでのアクティビティが含まれます。アクティビティでは、実際に議論されている問題について取り扱うこともあるが、主には普段では扱わないことについてTOK視点を持ち込んで自分で考えるということをおこなっています。
理解を促進させるケーススタディー
人間科学の分野では、「スタンフォード監獄実験」をケーススタディーとして行いました。この実験自体は比較的有名なので調べればすぐに出てくると思いますが、重要なのは結果ではありません。分析する対象は人それぞれなので、結果について細かく調べるのも一つの手ですが、多くの人はその実験の前提を疑問視していました。私を含め多くの人が、「標準的な性格や気質を持つ被験者を集めた」というところに疑問視を感じていました。この標準的とは定性的または定量的なものを意味するのか、またこれらはアンケートからどのように読み取ることができたのかなどの事柄を考えていました。そのため、実際に標準的になるような質問を作りクラスのみんなに試してもらったりもしました。標準的な質問の作成は難易度が高く、アンケートも最終的な意志は自分であるため、それが標準的であるかどうかを判断するのには不十分であるという結論が出ました。最初に立てた問いには答えられているかと言われればそうではないかもしれませんが、自分の人間科学に対する理解を深める学びの一つになった機会でした。
エッセイの練習
TOKの評価の3分の2を占める外部評価であるエッセイの練習のために、多くの問いの中から1つを選んで自分で短いエッセイを書く練習をします。また、書いた文章を他の人に見てもらい、論が正しく成り立っているのかや矛盾がないかなどを見てもらいます。黄色のところはコメントがついているところですが、名前の関係上今回は私が書いた文章の部分のみを抜粋しています。
こうすることで、自分と先生という2人間での評価よりもより客観的に評価することができるようになります。これは、エッセイ課題だけでなくその前のケーススタディーやアクティビティでも基本は議論を行っていく中で気づくことが多いです。
振り返り
そして、TOKの授業の特徴として毎回授業終わりにその日に学んだことや新しく感じたポイントを自分なりにまとめてフォームで提出する仕組みがあります。自分は、書くのに時間がかかるため、その日に授業でしたことはメモしておいて、家に帰ってきてからまとめ直しています。普段は、500-1000字とバラバラですがそれなりの量は書いています。
最初はとても苦だった作業でしたが、だんだん慣れてきて今では習慣化されてきました。他の人から聞いたことももちろん、自分がIBの評価基準を見てどのような部分を改めれば良いのかということも同時に記入しています。また、AOKの特定の分野に限らずにTOKを学ぶ上で必要なテーマや観念につなげて振り返りを書くこともあります。
初のCore科目のTOKの内容編、満足していただけたでしょうか。Core科目の説明は、科目グループよりも抽象的で複雑なので説明が難しいですが、授業にフォーカスを当てて噛み砕いて書いてみました。TOKの基本は自分が持っている知識を用いて、意見を出し、最終的には文章を作るというのが主なプロセスです。よく「TOKで新しいことを学ぶことはない」と言われるのですが、これは本当で自分が持っている知識でどこまで考えられるのかということをアピールしなくてはなりません。少しわかりずらかったかもしれませんが、これにて終わりにします!それでは!