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IBで失ったもの

久しぶりに雪を見ることができ、テンションが上がりました。Yuyaです。前回の投稿から早くも1か月が経ち、時間の流れの早さを改めて感じています。決して忘れていたわけではなく、忙しさもありつつ、今後のnoteの計画を考えながら投稿内容を練っていました。これまでIBの魅力について多く語ってきましたが、今回は少し視点を変え、IBを選ぶことで生じる「代償」について考えてみたいと思います。

決断の練習

高校1年生の時に、来年からの2年間はIBに時間を費やすことは目に見えていたのですが、どこか余裕はあるのではないかと考えていました。実際、自分のクラスでは先輩を反面教師にしてなるべく早め早めに取り組んでいますが、それでも高校1年生の時のような余裕はありません。決断という字からも分かる通り、昨年私たちが下した判断は「何かを断つことを決める」という選択だったのです。これから、大学や社会人になるにつれて決断する頻度も高くなっていくことが予想されます。その分岐点の1つ1つにおいて断つものがあるのです。IBに入って、初めて自分が断ったものを振り替えて、いい練習だったなというふうに感じました。人の時間は有限なので、何かを犠牲にしなければできないこともたくさんあります。今回は、そんな自分が主にこの1年間で犠牲にしたものを話していこうと思います。

習い事

高校1年生の頃、主に3つの習い事をしていました。まず1つ目はです。学校の学習内容を先取りするために通っていましたが、IBに入ってからはカリキュラムが全く異なることもあり、続けるのが難しくなり、辞める決断をしました。2つ目はスポーツ教室です。バドミントンを習っていましたが、学校の部活動で最低限の運動を確保することにし、本格的に強くなるための練習は行わなくなりました。最後に、オーケストラです。バイオリンを習っていましたが、毎週の休日が練習で埋まってしまうのは大きな負担となり、悩んだ末に脱退することを決めました。クラスでは、塾に通っている人はあまりいない印象です。第二言語の習得や自習室利用などで塾に行っている人はいますが、日本のカリキュラムの勉強を習いにいくために利用する人はいません。一方で、個人的な習い事をしている人はいます。特に、日本の文化に関することを続けたいという思いを強く持っているため能のお稽古に参加していたり、茶道を部活で研究しているという人もいます。

時間の余裕

この項目については、言うことはありません。今までの投稿でも何度か書いてきましたが、睡眠が削られていくと一連のライフサイクルが狂い出します。特に、焦ってしまって徹夜などをしてしまったら、次の日の集中力や脳の思考が遅くなり大変なことになったという先輩もたくさんいたので、睡眠は削らないように気をつけています。しかし、この時期は特にIBの課題は多く、各教科のIAやTOKの展示、EEとこなさなければならないことが山積しています。科学系IAではみんなが一斉に実験をするので放課後の化学室や生物室はとても混んでいたりもします。このように、他の高校生に比べて自由に過ごせる時間は少なくなりがちで、放課後の部活や友人との遊びの時間を削らなければならない場面も多くあります。

精神的な余裕

先ほどの時間の余裕と似ている部分もありますが、周りと比較してしまうことでこの精神的不安が訪れることがあります。短期の課題は一日がんばれば終わるのですが、計画を立てて長期間しないといけない課題についてはそのタスクが重複すると精神的に参ります。また、長い時間をかけて書いた文章の意味がわからなかったり、やり直しをする時には心が折れそうになります。よく、文章系(特にTOK)の課題では生徒同士が自分の書いた文章を読み合ってコメントを入れたりするのですが、そこで私は相手の気持ちやがんばりを考えることはしていません。外部試験も誰か分からないものを第三者が採点するので、IBでも通用しない感情ではなくて、忖度のないしっかりした添削をするように心がけています。これらの精神に関するイライラも溜まりすぎるとストレスになるので、たまには息抜きが必須です。

完璧という概念

これまでは、すべてを暗記し、抜けのない状態で100点を目指すことが求められていました。しかし、IBに入ってからは、すべてを完璧に理解しようとするのではなく、ポイントを押さえて効率的に学ぶことの重要性に気づきました。特に、課題を提出する際には、修正が不要なほど完璧な状態に仕上げるには膨大な時間がかかります。そのため、どこかで「ここで終わりにする」と自分で区切りをつけなければなりません。提出期限までに完成度を高めるためには、自分が出せる最大限のクオリティと時間のバランスを考え、どこまで仕上げるのか、どの部分を削るのかといった取捨選択が必要になってきます。こうした試行錯誤を繰り返すうちに、完璧を追い求めるのではなく、限られた時間の中で最善を尽くすという考え方が、自然と身についていきました。

IBが「辛い」と言われる理由についても、少しは理解していただけたのではないでしょうか。今回は、普段あまり話すことのない、IBが私たちにもたらした影響について紹介しました。 これからIBに興味を持つ人にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。 それでは、また次回お会いしましょう!

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