"人が主役" まちづくり ~人がつながると未来へつながる~ vol.3
今回は、丘の上のマルシェ主催者で「NPO 法人まちの研究室」副理事である木村勝利氏と、元大子町地域おこし協力隊で卒業後、大子町で「雑貨屋 memeguru」をオープンした飯田萌美氏に、”まちおこし”に関心を持ったきっかけや、今後について話を伺いました。
vol.1はこちら
vol.3 先輩方の背中を追いかけ つないでいきたい
「今は、大子町出身で県外に出ていた方が、2拠点居住や U ターンで戻ってくるということが多々見られるようになってきました。その他にも、移住者で商店街にお店を開く方々も増えてきました。」
「一度、町外に出た方が、ご家族を連れてくるんです。」
町のことなら、全部答えてくれるのでは・・・
そんな風に考えてしまうほど、木村さんは町の色々なことを知っている。
たくさんの情報を持っている木村さんに、その理由を聞いてみた。
「いろんな動きをして、情報発信を沢山していると情報が集まってくるものなのです。繋がりがあれば、周りが教えてくれる。作家さんは感性が豊かなので、そういった繋がりを持っていれば面白い情報が入ってくるんです。」
たくさん情報発信をしていると、様々な情報が集まってくる。
担当達も、それは肌で感じていた。でも、木村さんは圧倒的に感度が高いことと、エネルギーが段違い。
では、なぜ人を繋ぐことを行っているのだろうか。情報が集まってくるため、繋いで欲しいという依頼が寄せられているのだろうか。
「確かに、地域の方からこういう人を紹介して欲しいと言われることはあります。でも、ほとんどは自分から・・・ただの「おせっかい」なんです。
例えば、小さいけれども研究熱心で昔ながらの機械を使ったり、こだわりをもって丁寧に作り、賞を獲ったお茶屋さんがあって・・・。品質の高いものができるなら、あとは "繋がり" 。どこに繋いでいくかで、もっと状況が変わっていくと思うんです。
私が、色々なイベントを歩いた 5 年間でわかったことは、繋ぐ人がきちっと仕事をすれば、その地域に好循環が生まれるということなんです。
今は自分に色々な繋がりがあるので、繋がったら大子町が面白くなるよねって・・・。
そういうところが増えていけば、絶対に大子町の深みが増していく。もっともっとDEEP な大子町を作っていかなくちゃって思います。
目指しているのは、栃木県黒磯駅近くにある「SHOZO ストリート」!!
感度の高い活動していれば、自然と若い人も帰ってきて、シビックプライドが築けると思っています。」
イベントを開催した時の活気を大子町でも再現したいとの思いから、マルシェを開催し、NPO 法人の立ち上げにも繋がり、地域の人を繋いでいる木村さん。
その姿は、後輩たちも心強く感じているに違いない。
飯田さんにも、話を聞いた。
「大子町はちょうどいい町。皆さん何もないというけれど、そんなことはないです。
そして、木村さん達の世代の方がすごく踏ん張ってくれているので、自分も頑張らなきゃという気持ちになります。
何かあってもすぐに相談できる方がいる。それで、リアルな声が返ってくる。
私は今の大子町がすごく居心地が良いです。自分みたいな方が、もっと増えると楽しくなると思います。私も、いつかは木村さんのように教えたり、一歩引いて見守れる人になりたいと思っています。
大子町は勢いがある方がたくさんいらっしゃるので、繋いでいけたらと思います。
雑貨屋 memeguru ですが、雑貨屋だけでない場所になれたら・・・。」
人との繋がりが、個人にチャレンジする勇気を与え、自分の殻を破るきっかけに繋がる。人との繋がりが、個人のチャレンジを支え、ひいてはその地域の活性化に繋がる。
これからの大子町はきっともっと面白くなる。期待で胸がいっぱいになった取材だった。