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ヨーロッパの学校に通われている方から相談もあり、ちょっとコメントさせていただきます。いつもは質問に関しては通常の毎日の話しの中でそれとなく意見を書いてですが、今回は分かりやすく。

また、頂いたコメントは自動開示しません。プライベートな内容が書いてある場合は掲載しません。

さて、みんながキラキラした成績で、成功して、大学へ進学していくわけではないのがインター校であり、国際バカロレア校です。

そんな事例は、なかなか出てこないので、少しでも参考になればよいのですが。

インター校のIBDPでは点数不足でディプロマ取得ができない生徒もいます。卒業の規定は学校によってさまざまですが、Grade 11&12でのIBDP,  IBCPのどちらかの選択肢しかない学校の場合、IBの2年間が始まる手前で卒業もできると思います。その場合は、そこから直接日本での大学進学はちょっと困難です。海外の大学の場合は、ファウンデーションコースの選択肢が残ります。ここから日本の通信高校に変更する方法もありますね。滞在国によっては、専門学校のような職業訓練校だったり、資格取得校などの選択肢もあるでしょう。

大学進学だけが生きる道ではないので、大学以外の道を適切にサポートしてあげたいところです。技術職の場合、収入も安定しているところが多く、現在は想像と実像がかけ離れている職場も多くなってきました。

国によってルールも変わりますが、一般的なアイデアで言う、義務教育の終了という意味での卒業がIBDP, IBCPの手前の学年であるので、それからの別ルートを見てみましょう。

IBDPは難しすぎて、ディプロマが取れそうにない。さらにIBCPすら難しいだろうと言われた子供がいる場合、まず2つのことを考えます。

IB校以外の選択。英語圏でなければ、英語の学校はインター校になるのですが、現地校の英語教育校の選択もありえます。

滞在国によってさまざまなので、一概に言えませんが、現地校の英語校の方が多様性があることも。英語圏でなければ情報は入りにくいですが、それも含めて今通われている学校のカウンセラーに相談してみることは重要です。でも、むりやり転校は子供にとって酷です。学校で楽しく過ごしている状況であれば、今の学校でなんとかできないか引き続き考えましょう。でも卒業が大切ですから、配慮を得るために発達検査もするというのは、とても良いことです。

発達検査ではっきりとさせ、それに必要な薬などを選択したり、日々の学習プランなどを組み立てます。決して、発達検査が特別なことではなく、非常によくあります。10人中1人は薬を飲んだり治療に通ったりしています。また、検査の中で何かに診断された場合は、知らなかった、対処しなかったよりも、状況が好転することも多く、早めの治療・対処は重要です。

何もしないとひどくなるのが傾向です。

「色々ネットで探しても、輝かしい事例しかでて来ず、このような勉強のできない子供、努力のできない子供はどうしたらいいのか。」というような意見は分かります。ネットは自慢が多くなりがち。でも、発達障害で記事などSNSを検索すると、同じような悩みを抱えた人はいますね。でも、同じ国、インター生となるとまた難しくなります。ネットを参考にするのは限界があります。輝かしい事例の10倍、現実的な事例が潜んでいます。友人でも相談しにくいことが多いですが、同じような悩みで苦しむ人はいくらでもいます。決して1家族だけ特別ではありませんよ。

「学校は楽しく通い、トラブルは全く無くなりました」ということは、親の努力の成果でもあります。そのインターが良かったということでもあります。まずは2年間の親の努力が素晴らしいと言えます。

国や通われてるインターの状況もわかりませんが、IBCPがあるのを考えると、規模が大きい学校だと思われます。1学年150人程度でしょうか?

もし今までチャレンジされていない場合は、学校のイベントにボランティアとして参加して、親の知り合いを増やす努力はどうでしょうか? 同時に学校の先生とも話す機会が得られることも。実際の活動になかなか参加できなくても、PTAに参加してみると、先生の対応が一気に変わります。いきなり全てを話せる友人は難しいですが、親もちょっとした努力です。もちろん子供が3人いると、なかなか時間が取れないことは分かります。子供を連れても参加できるものもあり、親が知り合いを増やす良い場にはなります。

すでにチャレンジされてたり、無理だと思われたらここ👆は無視してください。

さて、発達検査の結果は学校と共有されます。

その後で、その状況でIBCPが難しいか再度話し合いしましょう。

学校は、発達検査の結果で優遇されることをふまえつつ、IBCPも無理かどうかを判断できます。専門的な優遇措置や対応がかなり違ってくるので、その場合は大丈夫とう可能性もあります。

「通信制を同時並行」は否定しませんが、同時変更より、そちらに切り替えることのほうが負担は少ないでしょう。

日本人の塾に通っているのであれば、塾が楽しいのか、嫌なのかを聞いてみましょう。塾の負担が大きい、塾は好きではないのであれば、学校に集中することが良いでしょう。

塾の友達と楽しめている場合は、塾はそういう場として残してあげてください。ストレス解消の場です。奪わないで。

日本語と英語の勉強を並行している場合は、負担が大きく、英語に絞る必要があると思います。日本人の塾の負担具合を確認して。楽しんでいるのであれば、宿題などは一切やらずに、通うだけとして。それを塾とも相談します。

課題提出などで厳しくない学校の場合、学校の質というより、生徒個々に合わせて対応している場合もあり、学校の質が悪いのではなく、反対に良い場合も。先生にもよりますから、一概に学校の問題は分かりません。

日本人的にだまってルールに従うことなく、どんどん、それこそ毎日学校にメールしたり連絡して、圧をかけていくのは普通のことです。モンスターになる必要はなく、子供が心配だから日々の様子などを詳しく教えてもらう、今日の宿題の確認や、提出期限の確認などを常に直接聞くということです。

「親子関係の行き詰まり」は考えすぎです。

子供はあきらかに日本にいたときより幸せそうであれば、ものすごい改善で良いことです。そのまま日本にいて、発達障害からの問題児扱い、サポートもまく、イジメにもあってという生徒はいくらでもいます。日本の教育現場における発達障害対応の未熟さは多く聞くことです。

人気のある駐在で海外にいても、金融系で人気に厳しい場合ですら、子供の学校のタイミングで多少の考慮をしてくれることが多くなっています。

後1年延ばす、家族だけ滞在を伸ばすということもあり得ます。交渉したくなければ従うだけですが、人事担当に相談すると、過去の事例も教えてくださることもあります。夫婦だけではなく、会社との相談が重要です。

ちなみに、日本に帰ってIBDPをやり直すのは、難しいと思います。普通高からの大学受験は、昨今では多くの大学が定員割れを起こしていることから無理ではないでしょう。それが子供の幸せにつながるかは分かりません。違うのではないかとも思います。また、定員割れ大学では学生は勉強をあまりしませんから、発達系の学生でもちょっと変わっている学生として問題なく学生生活を含めて楽しめるとも思います。なじめなければ中退する選択肢もあります。

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