追憶 番外ワンコ(柴犬)編
父が当時2~3万円で買って連れて来た柴犬の子犬は雌だったが、立派な血統書も付いていた。
後に検証したところ、産まれた日と飼い始めた日の成長度合いに差があり過ぎて、胡散臭い血統書だった。
当時から狂犬病の予防注射はあって、受けると首輪に着ける鑑札?があったと思う。
1回目は何も知らずに終えたが、2回目からは(学習?痛みの記憶?)注射会場に近付き白衣の人物が見えた時点で一歩も動かなくなった。
今思うと、遠くでも薬品の匂いで解ったのかも知れない。
リードを引っ張り連れて行こうとする母親に逆切れして噛み付いた事もあったらしい。
当時はスピッツやコリー等の洋犬が愛玩犬の主流だったはずだが、最近の世界的な柴犬ブームを見ると、父の感性(先見性?)を尊敬する。
我が家の飼い方は庭の両端に杭を打ち、そこに針金を張りワンコの鎖を通す⇒杭の間を自由に行き来出来る
ってな方法だった。
たまに杭に鎖が絡まって往生するのは言うまでもない。
ペットの避妊などと言う概念も無かったので、外から(当時は珍しくも無かった)野犬が入り込んだら即妊娠して子犬が産まれるのだが、父にすれば念願の庭付き一戸建てプラス飼い犬を実現したので、抜かり無く厳重にブロック塀で囲み、散歩以外で他の犬と触れ合う機会は無かった。
記憶を辿っても、私が単独で彼女を散歩に連れて行ったのはこの頃(数回)だけかも知れない。