社会人留学【完】 人生で一番濃かった!!
別のnoteに書いたように、1ヶ月マルタにて留学を経て、その後周りのヨーロッパを周遊してきた。
その経験の中で感じたこと、学びについて今回はまとめてみた。
自由主義・個人主義
欧米のドラマとか映画を見るに、そうだろうなとは思っていたけど、やはり「自由主義」と「個人主義」は随所に見られた。
日本のように「空気を読んで」とか「和を乱すな」みたいなことは一切なく、各々が自分のやりたいようにしている。
例えば、授業は先生も生徒も5−10分は遅れてくる(謝らず堂々と)、授業中はわからないことがあればその場で挙手&わかるまで質問し授業中断、ルームメイトは夜な夜なクラブミュージックを爆音で流す、服装やメイクはトレンドより個性重視、仕事中でも歌を歌っている。お堅い職業(税関とか)でも鼻ピアス・髪色も派手。カオス…
日本だと、どこに行ってもそこそこみんな似たような服装・メイクをしていて、お店に行かなくても街行く人を見ていたらなんとなくトレンドがわかる。
自分も渡航中は日本で着ないような服装を楽しめたし、ジロジロ見てくる大人もいなかった。
これはすごく生きやすいなと思ったし、日本に帰ってからは「日本人が気にしすぎなのでは?」と少し窮屈に感じた。
確かに、ルームメイトの爆音クラブミュージックはかなり迷惑だったし、みんなそれぞれ好きなように生きているから日本ほど秩序は保たれず、どの場面もカオスではあったけど、社会からのしがらみや同調圧力から解放されて好きなように生きているのがいいなと思った。
ただ日本を否定したいのではない。日本人が美徳とする協調性とかって、街の綺麗さや治安にも直結していると思うし、それはすごくいいことなのだけど、その中で生きていくとなると自分もその一手を担うことになり、どうしても個人の自由よりも「和を成す」ことが優先されてしまう。
年齢に関する認知の差
ヨーロッパ滞在中は年齢とか結婚しているか?を聞かれることはほとんどなかった。(あったけどそれは仲良くなってから。初対面ではその質問はされなかった)
でも、日本に帰国してすぐに「留学行っていました」とかいうと「今いくつ?」「家族は?結婚は?」とテンプレ質問が飛び交ってきて、正直いうと不愉快極まりない。その情報を得てどうするんだろう?別にあなたに関係なくない?と思ってしまった。(笑)
渡航中「27歳」と答えても結婚とかパートナーについて聞かれることはなく「若いね!」とか「You can do anything!」などとチアアップされて否定的なことは全く言われなかった。実際に出会った人の中に30代で大学に通っている人もいたり、語学学校のクラスメイトも会社のバケーション制度を利用して来ている社会人が大勢いたし、「Age is just number.」の文化って日本も見習うべきだなと思った。
それにスペインで出会ったマダムが「シミもシワも人生を生きた証拠だから、抗わない!」と言っていてなんて素晴らしい考えなんだろうと思った。アジア(特に日本・韓国)ほど美容への感度が高くない理由として、肌の老化や見た目の変化もありのままの自分として受け入れるって事が関係しているのだろうか、これは衝撃だった。
余談:この1ヶ月半でかなり焼けたしそばかすも増えたと思う。現地のスーパーにはSPF100の日焼け止めがあったが、私は日本から持ってきたSPF25の日焼け止めを使っていたからそれが理由だろう…やはり南欧は紫外線が強い…
「異文化理解」って言うが易し
冒頭に書いたように、ルームメイトの爆音クラブミュージック&熱唱にはかなり悩まされた。一度だけ流石に深夜はやめてほしいと注意したことがあったが、でもコロンビア出身の彼女たちからしたらそれも文化の一つなんだろうなと思った。日本人はこういう局面であまり注意したり怒ったりしないから、結果的に我慢を強いられて立場的に弱くなる気がするが、この経験から学んだことは、「言わないと伝わらない」ということ。
地球の裏側でお互い生きてきて、価値観や生活スタイルが違うのは当たり前。だからこそ、自分の意見を発言することってすごく重要だと思う。相手の文化や考え方を尊重するのって難しいなと感じた。
一番大きな財産「人との出会い」
実はミラノでスリに遭って、PCやその他諸々を失ってしまった。。完全に自分の不注意だったのだけど、これにはひどく落ち込んだ(涙)
ミラノでの滞在は警察や領事館めぐりで終わってしまって、全く観光できなかった…(いつか必ずリベンジしたい)
苦い思い出になってしまったミラノだけど、その過程でたくさんの人が助けてくれた。
盗まれた!と思ってAirTagを頼りに泣きながらミラノの街を探し回っていた時に一緒に探してくれた男女三人組。
エマージェンシーコール・警察への電話を手伝ってくれたドイツ人の女性。
警察までついて来てくれたホテルマン。
警察前は長蛇の列で2℃の中5時間もの間、外で待つ必要があったのだが、順番を変わってくれた中国人の少年。
Wi-Fiが使えなくてテザリングさせてくれた見知らぬ人。
書類の受け取りに警察までついて来てくれて、イタリア語で警察と色々交渉してくれたスリランカ人。
泣いている時にチョコをくれたイタリア人。
結果的にポリスレポートが貰えて、日本の保険会社に保険金を請求し、現在は審査まちの状況である。
本当にいろんな人が助けてくれた。一人では絶対にここまで辿り着けず、泣き寝入りしていたと思う。
まず警察が21時で閉まること、警察官がイタリア語しか話せないこと、親身に動いてくれないこと(スリは多すぎて対応してもらえない)は想定外。
日本とは勝手が違いすぎて本当に骨が折れる作業だった。
助けてくれた人のうち何人かに、なんでそこまで優しくしてくれるのか?と聞いたところ皆が口を揃えて「カトリックにはこういう教えがあってね」と教えてくれた。カトリックの総本山がイタリア(バチカン)であることは知っていたけど、ここまで宗教観が生活に浸透していることに驚いたし、素敵だなと思った。
※絶対に、海外旅行保険には入ることをお勧めします。私はスリとコロナ罹患でかなりお世話になりました…
日本という国の素晴らしさ
帰国して思ったこと。日本って素晴らしい国だなと。
・街が綺麗(ゴミが散乱していない・落書きがない)
・衛生面カンペキ!トイレ綺麗なのに無料
ヨーロッパはお金を払うトイレもあったけどそれでも汚い
・ホスピタリティ最強
向こうではレジの人が商品を投げるように扱うことも。
「お箸つけますか?」と聞いてくれる。時には笑顔やお辞儀まで
・ルールを守る
列に並ぶ、ポイ捨てしない、電車で電話しない等
・空気が綺麗
分煙が進んでいて歩きタバコがない&マリファナがないから
・安全大国!治安完璧!
夜でも1人で出歩ける。ハンドバッグを持ってても、スマホをポケットに入れていても盗まれることはまずない。
これだけでも日本に住む理由になる気がするし、海外の人からウケがいいのも納得できる。
あとがき
総じて欧米の自由な風は好きだけど、日本で生きて来た時間が長いからその無秩序な状態を見ると、ずっとここで暮らすのはどうだろう…と思った。
でも社会保障や個人を尊重する文化、自由主義というのは将来子供を育てるときにはいいかもしれないとも思ったり。
この旅を通じて、まだまだいろんな世界を見て、たくさんの人と交流して自分の世界を広げていきたいと思った。英語ももっと上達させたい!
次はどこの国に行こうかな〜〜