わたしとコンシェルジュという仕事
今や、コンシェルジュという言葉は、様々な場所で使われていますが、改めて意味を調べてみました。
ホテルでコンシェルジュを8年
人によろこんでもらえることが好き。
人との触れ合い、人の言葉や表情を、直で感じられる現場ばかりを気が付けば選んできました。
そうしてホスピタリティ業に長らく携わってきたのですが、
CONCIERGEとして働いた経験は、ホテルの現場を離れたいまでも、
身になっていること、時間がたってわかることがある気がしています。
ホテルコンシェルジュ。
私が経験できたこと、私の経験を私の表現で、書いてみることにします。
ホテルのコンシェルジュの仕事
私が勤めていたのは外資系ホテルで、ゲストの客層も7割ぐらいが外国人ゲスト。そこも大きな理由かもしれませんが、働いていたときは圧倒的に外国人のゲストとの関わりが多かった。コンシェルジュデスクはいつも人だかり。外国人ゲストは、ほとんどの方がコンシェルジュを利用されます。
どんなことをしていたかというと、
レストラン予約、観光案内、旅行プラン、手配もの(ハイヤー、観光ガイド、チケットなど)の依頼は、ほぼ毎日。
加えて、プロポーズ大作戦、サプライズバースデー、物(人)探し、
おみやげ相談、忘れ物捜索(パスポート含む)、病院への付き添い、買い物代行、、などなど。本当に、なんでも!です笑
ホテル滞在中ももちろんですが、滞在する数ヶ月前からメールが来て、(早い人は半年前ぐらい?)その手配のほとんどがスタートします。予約が取りづらい人気のミシュランレストランなどは、十分な余裕をもってでないと取れません!
日本は本当に美味しいものに溢れていて、食事のためだけに来日されている方もたくさんいて。だから、スタッフは慎重にリマインダーを立てて、予約の開始日の朝10時とかにお店に電話するのです。限られた席数だから、争奪戦(笑)
「1週間東京に滞在するから、送ったリストのレストランで、ランチとディナー全部埋めてね!」という依頼もまあ多くて。それも全部ミシュランレストランで。
なかなか燃えました!パズルみたいに全部の枠を埋められると、本当にうれしかった!笑 そして、それをゲストに報告すると、とてもよろこんでくれるから、一緒にハッピー☺︎
こんな風に、頼ってくれるから、色々なドラマがうまれる。
書き出したらきりがないけれど、たくさんのゲストの顔が今も浮かんできます。
色々な思い出を一緒に作ったなあという感覚。みなさん今どうしているかなあ^^
日本人ゲストとも関わりはあったものの、やはり少なかったです。
日本のホテルに滞在していて、やっぱり自分で調べることもできるし、きっと自分たちで行きたいお店もあるし、特に頼る必要がないというのも、私自身に置き換えてみてわかります。
でもやっぱり、コンシェルジュだからこその情報は確かにもっていて、
あとは人脈やお店とのお付き合いもあるので、結果同じレストランに行くことになってもコンシェルジュを通して予約してもらう方が私は好きです。
それは、私がコンシェルジュをとても信頼しているからなのでしょうね^^
現地にいる人にしかわからないこともたくさんあるので、地方のホテルに行くと私は何でも聞きに行ってしまいます(笑)一緒に行く友人は最初びっくりしてた!
プロに頼むと、絶対に新たな発見があり、スムーズに事が進むと信じていて。
何より、ホテルのスタッフとの関わりの記憶を通して、滞在そのものがもっと豊かになるのではないかなあ。些細な会話から、有益な情報を聞けたり、ホテルにとってもゲストの大切な情報を得られると思うので。だからぜひ頼ってみることをおすすめします^^
それぞれホテルによっても異なるとは思いますが、私はゲストから聞いた情報は、よく記録していました。好み、食の好き嫌いやアレルギー、アニバーサリーなど。それが次の滞在につながるのです。ゲストにとっても、ホテルにとっても豊かな循環ですよね。
コンシェルジュの現場でいまも活躍している仲間はたくさんいて、その方たちを私はとても尊敬しています。みんな勉強熱心、好奇心を常に持って新しい情報を自分で探しに行く。これはあのゲストが喜びそう!とか、顔を思い浮かべながら。
私は本当にチームメイトに恵まれて、いつもおもしろがって、楽しんでいる人たちと、助け合い、一緒に仕事ができていたんだ、と改めて感謝の気持ちを感じています。
コンシェルジュ
それぞれのセンスや個性が光る、とても素敵な仕事だと思っています。