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夏休みの楽しい思い出なんて、


いわゆる夏休みの思い出!ってみんなはどんなものなんだろうか。歳を重ねるごとにそれはもちろん、色や形を変えていく。

幼少期、夏に海に行ったり旅行に行ったりレジャー施設に行ったことなんてない。行ったことがあったとしても記憶はない。思い出せる楽しかったことは早朝や夜の街灯下でカブトムシを捕まえること。早朝から野球の試合について行くこと。この2つ。
あの当時は周りの子が羨ましかったし、わたしも家族との夏の思い出が欲しいって憧れていた。

うんざりするほど耳に入ってくる実家のお店の来客を知らすチャイムなんて、好きなドラマを爆音で観ていても遮ってくるし、読書なんてどこにいても集中できなかった。年中そんなかんじなのに夏は特に凄まじかった。

ただでさえ田舎で遊べるところなんて山と川だけの環境下。それに相まって家族みんなで出かけることのできない夏、夏休み。自分で楽しいことを見つけるってことにかなり力を入れていたと思う。だからわたしの遊び方はたぶんきっと、すごく地味で好きを追求するっていうことに長けたんだと思う。地味というか完全にオタク。兄も然り。
ただ、自然と隣り合わせですぐそこにあるものだったから外遊びがとんでもなく得意で好き。

いま大人になってわかることはどんな環境でも楽しめる人って素晴らしいなということ。それはどんな経験をしてきたらできることなのか、わからないけど、わたしはあの育ち方をしたからこそひねくれてはいるものの、小さな事で楽しいや幸せを感じられる。

あったかいものに触れるたび、思い出す。
あったかいから思い出す。
いつだって毎年そうなんだと思う。


EMI

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