目標に向かって突き進むことが苦手な私の夢の見つけ方 *勝手にリレーエッセイ2023冬
noteで活躍する人気おもしろエッセイスト・イトーダーキさんが主催する、「勝手にリレーエッセイ」という企画に参加してみました。
この企画は、特定のテーマに基づいたエッセイをリレーのように繋いでいくリレーエッセイプロジェクト。
第一走者(執筆者)の記事を読み、第二走者が感想文を書く。書いた記事に対してさらに第三走者が感想文を書く・・・といった形で、テーマについて深く考えていく企画です。
テーマは「夢の見つけ方、あきらめ方」。
私は第二走者で、下記のじゃむむさんのエッセイを受けて、このnoteを書いています。
じゃむむさんのエッセイは、「夢」の解釈を深める内容。
ドラマに登場する「投資家になって金を稼ぎたい」息子と、「飛行機の部品を作ってジェット機に乗せる」ことを目指す父親。その対比を例に挙げ、夢に社会貢献性は必要かを考察されていました。
なるほど。夢に社会貢献性があるか否か。
考えたことなかったなあ。自分はどうだろうか。
記事の中で、深掘りしたくなったのはこの部分。
うん、わかる。
私も、じゃむむさんと同様、この決まり文句には心惹かれない。
でもその理由は、じゃむむさんのように社会貢献意欲が高いからじゃない。
私が心を動かされないのは、この決まり文句に過程を感じられないからだと思う。
結果を出すことによって得られる喜びと、何かを達成する過程によって得られる喜びがある。
どちらの喜びの方が大きく感じられるかは、人によって違うし、対象や状況によってもグラデーション的に変わる。
たとえるなら山歩き。
登頂を目指すのを好むのか、回遊してハイキングを楽しむのか。
私は圧倒的に過程から得る喜びが大きいタイプ、いわゆるハイキング型だ。
はっきりした将来像に向かって進むのは苦手。
その時々の関心事に基づいて、興味を惹かれるか否かで登る山を決めている。
努力をしないわけじゃないけど、それは目標を達成するためではない。
私を突き動かしているのは、「目の前のものをより良いものにしたい」という衝動と、「その過程で一体どんな経験ができるか」という絶大な好奇心だ。
そういう意味では、私利私欲にまみれている。
少なくとも社会貢献意欲はない。
さて、テーマ「夢の見つけ方、あきらめ方」に立ち戻る。
前述の通り、目標に向かって突き進むのが苦手な私は「こうなりたい」という夢がほとんどない。
でも、「こうありたい」という姿ならある。
家族の時間を大切にしつつ仕事も楽しみたい。
いつまでも夫と仲良しでいたい。
子どもたちと距離感の心地よい母親でいたい。
おおらかで、いつもごきげんな人でありたい。
この先にあるのが、「夫と世界中いろんな国を旅する」ことや、「子どもたちとお酒を飲みながら語り合う」こと。
この将来の楽しみを、夢と呼んでもいいのかなと思っている。
そして、あきらめ方について。
前述でいう登山型の方には当てはまらないのかもしれないけど、夢の根源に立ち戻ることだと思う。
私は高校生のとき、美術大学に入学したいと思っていた。
だけど色々あって受験すらすることなく、一般の大学に入学した。
今から美大生になるのはなかなか難しい。
だから夢を諦めたことになるだろうけど、あまり残念には思っていない。
それは、私の美大に通いたいと思った理由が、美大の卒業資格を得ることではないからだ。
この夢は、「作品作りに没頭し、仲間と切磋琢磨してみたい」という思いから生まれている。
それは、何歳になってもできること。
子どもたちが手を離れたあとの楽しみとして自分の中で温めている。
・・・
以上、目標に向かって突き進むことが苦手な私なりの「夢の見つけ方、あきらめ方」でした。
第三走者として、このリレーを繋げてくださるのは、わにのこ@地方紙営業の人さん。
1週間後の1月23日(月)に公開です。
わにのこさんは、ご自身の深い価値観や考えを、親しみやすい文章で記されています。
私はわにのこさんの絶妙な距離感の記事がとても好き。頭の片隅にすとんと落ちてくるような感覚が心地いいなあと感じています。
(特にこの記事が好き!)
バトンを受け取ってもらえるのが光栄です。
わにのこさん、どうぞよろしくお願いします!
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勝手にリレーエッセイ2023冬の全貌はこちら!
16名の参加者が3グループに分かれてバトンを繋いでいます。
(このプロジェクトに対するイトーダーキさんの想いはこちら)
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ホドラー
「シャンベリーで見るダン・ブランシュ」
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