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山中瑶子 ナミビアの砂漠
人気急上昇中の女優河合優実。ドラマ不適切にもほどがあるでも抜群の存在感を放っていたが、この映画はさらにその先のレベルに到達していた。樹木希林や安藤サクラにも感じた演技を超えた生々しさで、これから歳を重ねてどういう役者になっていくのか楽しみでもあり恐ろしくもある。
そして彼女のぶっ飛んだ一挙手一投足をよりフォーカスするために4:3のスタンダードサイズで生活を切り取る。役所広司のパーフェクトデイズ以降16:9サイズの広がりある画面から敢えて離れ情報を削ぎ落とす作品が増えてきている。これからも作品によってアスペクト比の自由度が高まるだろう。
映画館ではほとんどの確率で眠りにつく私でもこの作品は最初から最後までずっと釘付けだった。甘いのとしょっぱいの嬉しいという無気力なセリフをはじめ全くよくわからないストーリー展開がクセになりまた観たくなる。
Z世代の感覚に必死でしがみつくおじさんに俺はなる。