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カセットテープコレクション~随時更新~ 

無限に聴けるサブスクの1000円にはすごく躊躇するのに、10曲ぐらいしか入ってないカセットテープの3000円には勢いよくお金を出してしまう。食べ放題に行ってみたものの結果そんなに食べられないのと同じで1ヶ月に聴ける音楽はそんなに多くはない。

去年からカセットテープを買い続けて気づけば100本を超えた。毎日のようにAmazonやメルカリを徘徊し夜中にヒソヒソポチポチしている。なんでこんなに嵌っているのかカセットテープの魅力について考えてみた。

まずは手のひらに収まる長方形のジャケットが可愛さを倍増させカードダスのように収集癖をそそられる。昔からCDや雑誌を買い漁っていたが思いの外嵩張って部屋が大変なことになってしまったけれど、カセットテープなら最小スペースのアートコレクションが可能だ。

また、3Dプリンターや空間オーディオなどの立体的なものがどんどん幅を利かせている中で、どこまでいっても平面的な音が耳にとって一番居心地が良い。白黒の線だけで物語を語り切る漫画のようにヨレヨレでもカスカスでも骨格さえしっかりしていればそれだけで充分。なぜこのアルバムが名盤なのかローファイの音を通して確かめることが今一番の楽しみ。

そして、途中で聴くのをやめて続きはまた明日。読書のように少しずつ聴き進めA面とB面のそれぞれ違う顔に何度も酔いしれる。サブスクの台頭でCDが売れなくなってしまったが、逆に手間のかかるレコードやカセットのアナログメディアが音楽業界の救世主となっている。10年後カセットを巡る状況がどうなっているのか。カセットウォークマンが再発されることを心から祈っている。

最後に一人でも多くの人がカセットテープに興味を持ってもらえるようライフワークとしてコレクションを随時更新していきます。


32.33.MISIA/REMIX 1999
中古で手に入れた25年前のリミックステープ。テープがヨレてビートがJ Dillaみたいになっているのはご愛嬌。

29.Madvillainy
30.31.JAYLIB/CHAMPION SOUND
MadlibとJ Dillaのビートを知ってからドラムを叩きたかった。

26.NIRVANA/Nevermind
27.Sonic Youth/Daydream Nation
28.Dinosaur Jr./Green Mind
たまに聴きたくなるグランジ。
赤子とお金。蝋燭の絵画。少女と煙草。
モチーフ最高。

22.Lonely Girl vol.1
23.DÉ DÉ MOUSE & Refeeld/Riverside Girl
24.DÉ DÉ MOUSE , maeshima soshi/Summer End's Girl
25.Rui Fujishiro/re: Clockless Room
何の企画かよくわからなかったけどイラストの切なさに惹かれた。ジャパニーズローファイヒップホップも心地良い。

21.Dr.Dre/The Chronic
ラップよりもキーボードの音が何度も聴きたくなるヒップホップクラシック。

20.石橋英子/Drive My Car Original Sound Track
このカセットを購入した当時はプレーヤーを持っていなかったが、この映画を観れば絶対カセットが欲しくなる。濱口監督が世界で活躍すればするほど価値がどんどん上がるだろう。

19.松任谷由実/悲しいほどお天気
荒井時代は言うまでないが、松任谷時代で言えばこのアルバムが好き。タイトルと反してなぜか雨の日に聴きたくなる。

16.ADOY/LOVE
17.ADOY/VIVID
18.ADOY/CATNIP
無機質なタッチのイラストに一目惚れして恐る恐る海外のネットで購入。韓国発ドリーミー・シンセ・ポップ・バンド。カセットのジャケットはトリミングが命。

13.Sam Gendel and Sam Wilkes/Music for Saxofone & Bass Guitar
14.Sam Gendel & Sam Wilkes/Music For Saxofone & Bass Guitar More Songs
15.Sam Gendel and Sam Wilkes/The Doober
このシンプルなタイポグラフィに惹かれてジャケ買いをした。そこからサムゲンデルを知り、星野源とコラボして沼にはまる。このシリーズもソロもカセットで絶妙に欲しくなる可愛いさ。

10.Billie Eilish/When We All Fall Asleep, Where Do We Go?
11.Billie Eilish/Happier Than Ever
12.Billie Eilish/Hit Me Hard and Soft
アルバムごとに変化する現代の最重要ポップアイコン。3枚目が今のところ一番好き。次作はどこへ向かうのかとても楽しみ。

8.Taylor Swift/Midnights
9.Kelz/5am and I Can’t Sleep
真夜中と明け方。ドリームポップの音楽とジャケットのレイアウトに親和性を感じる2枚。みんなが知っている大名盤ではなくてもカセットとしてどうしても手に入れたかった。

7.alicia keys/the diary of alicia keys
カニエ・ウェストやティンバランドを起用し70年代のソウルも感じさせてくれる歌とビートが群を抜いている名盤。大名曲のIf I Ain't Got Youはこれからもずっと聴いていくだろう。

6.SMAP/008 TACOMAX
解散してから価値がぐんぐん上がっている今やアナログメディアしか聴けない我らがSMAP。国民的なスターになる前の森君がいた頃のこのアルバム。胸騒ぎを頼むよやどんないいことがカセットでどうしても聴きたくてメリカリで見つけた時は即買い。ブラックミュージックの原体験はもちろんSMAP。HEY!HEY!HEY!でのダウンタウンとの絡みは最高だったな。

5.山下達郎/サーカスタウン
山下達郎のファーストアルバム。A面をニューヨークB面をロサンゼルスで録音。歌と曲を自身で、演奏とアレンジを海外のミュージシャンに托し、結果ファーストアルバムとは思えないほどの完成度の高さに脱帽。予算の関係でA面とB面で録音場所を変えるというアイデアも当時ならでは。粘っこいリズムが何度も聴きたくなる。

4.Joni Michel/Ladies Of The Canyon
JDillaがジャネットジャクソンに提供した曲にジョニミッチェルのこのアルバムの曲をサンプリングしているのを後になって知った。昔から好きなこのアルバムがブラックミュージックと繋がっていてどちらも好きだったからうれしさ倍増。ジャケットからも想像つくように日常生活を感じさせてくれる距離感の近い作品。

3.Steely Dan/Gaucho
完璧な音楽とは?と聞かれたら間違いなくステイリーダンのajaと答えるだろう。スラムダンクで流川楓が山王工業の沢北と対戦した時にスキが無えと悟ったシーンと同じで歌も音も演奏も構成も全く隙がない。そんなajaの後リリースされたガウチョ。ダンスを踊るジャケがカセットにピッタリ。カセットなら断然ガウチョ派。

2.Steive Wonder/Talking Book
学生時代はロックを中心に聴いていたがビートルズをちゃんと聴いた大学生4年時、今まで聴いてきた音楽がビートルズのカケラだったことに気づく。ホワイトアルバムが20歳までの自分の全て。そこに一旦区切りをつけそれ以降はブラックミュージックを聴き始める。初めて聴いたブラックミュージックがスティービーワンダーでその中でも一番好きなこのアルバム。もちろん他のアルバムも素晴らしいが気づけばこの作品に落ち着く。座り心地の良い椅子のように自分にはピッタリの音楽。

1.J Dilla/Dontus
カセットプレーヤーを購入して初めて聴いたミュージックテープ。過去にサブスクで聴いてはいたがあまり印象に残っていなかった。カセットで改めて聴き直したらJ Dilla渾身のカットアップの洪水に溺れまくった。この体験をしなければこんなにカセットを集めていなかったかもしれない。最初の味がその後の人生を決める。顔ジャケのオリジナル版ではなく、ドーナツショップのイラストも手のひらのアートとして文句のつけようがない。