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「対話の暴力性」について考える
*本コラムは2023年MIMIGURIアドベントカレンダー10日目の記事です。前回は後藤円香さんの記事『意志と余白を往復するデザイン』でした。
「対話」という言葉で検索すると、柔らかな笑顔を浮かべたやさしそうな人たちが、輪になって楽しそうに話をしているイメージ画像がたくさん出てくる。
やさしくて、あたたかくて、思いやりと共感にあふれた、楽しい空間。たぶんそれが、よくある「対話」のイメージだと思う
私のファシリテーション観
私のファシリテーション観は、ジル・クレマンというフランスの庭師の、「動いている庭」という本から大きな影響を受けてきました。
庭師が手がける庭というと、綺麗に刈り込まれ、人工的に制御された空間を思い浮かべる人が多いと思いますが、クレマンは、「できるだけあわせて、なるべく逆らわない」という考えのもと、土地を土地のダイナミズムに委ねるような形で庭づくりを行い、現代造園の世界に衝撃を与えてきました。
つま
未来を『思い出す』ための対話
「あの頃はまだ20代で若くて、当時マネージャーだったAさんには教えてもらってばかりいたんですけど、今は私も成長して、Aさんとは対等なパートナーとして、お互いに影響や刺激を与え合いながら楽しく働いています。いろいろ大変だったけど、あの頃たくさん育ててもらって、Aさんにはほんとに感謝しかないなと思って。」
彼女はまだ実際には20代なのだが、30代になった彼女は、当時は自分の上長であり、現在も仕事の良