私を変えてくれたカフェ
自宅や実家からそう近くはない宝塚。
その地に、私にとって初めての「行きつけのお店」がある。
自家焙煎Cafe Kikitanoさんだ。
過去の記事には、ここでの写真や経験が活かされているものもある。
かれこれ1年以上前。
宝塚大劇場での観劇後、とあるお店へ髪飾りを買いに行った帰り、偶然見つけたのが始まりだった。
お店の素敵なところは数えきれないほどあるものの、できる限り厳選しシンプルに述べてみると…。
落ち着きと可愛らしさが共存し、ホッとさせてくれる外観と内観。
色や形、ブランドも様々で、毎度楽しませてくれるカップたち。
常時提供か、定期的に発売される限定メニューかを問わず、必ず五感を満たしてくれるコーヒーとフード。
そして。
営んでおられる一匹とお二人の醸し出す雰囲気、お虎柄(?)とお人柄の良さだ。
ちなみに、一匹とは店主の虎次郎(こじろう)、通称:こじ である。
初来店時、モンブランとキキタノブレンドをいただきながら、美味しいし居心地が良くていいところだなとすごしていた。
しばらくして、別のお客さんがお会計の際、
「なんで、『キキタノ』って名前なん?」
と、問われたのだが、それからのやり取りがなんとも言えないほどよかったのだ。
難しいが、あえて言葉で表すならば、お店の方々の気さくさ、物腰の柔らかさがにじみでていたというところだろうか。
加えて、
「そうなんですか!」
と、つい会話に加わってしまった私にも、にこやかに返してくださったのである。
オープンして2ヶ月も経っていないと知り、(勝手に)どことなく親近感をおぼえたのもある。
ただ、それ以上に居心地、味、人がすべて揃っていて、
「今度宝塚観るときにでも行ってみて!」
と、その日に母へ勧めたほどだ。
今では、父、母、弟も、このお店を気に入っている。
話は変わるが、この記事のタイトルにある「私を変えてくれた」とは、どういう意味か。
それは、初来店時に今度は私がお会計をするときだった。
たとえ相手が喜んでくれる内容のことであっても、伝えるのを躊躇ってしまう性質の私。
それが、
「とても美味しかったです。
お店の名前の由来…、そうだったんですね!」
と、自然に言えたのである。
この一匹とお二人なら受け入れてくれるという安心感が、そうさせたに違いない。
そして、この日を境に。
少しずつではあるが、状況や立場を考慮しつつ自分の意見や感想を伝える、他人や自分に素直になるということが、できるようになってきた。
長年抱えていた悩みの突破口が、カフェになるとは。
そうした点でも、非常に思い入れの深いお店である。
離れた地で暮らすゆえ、行ける機会は限られている。
あいにく、すべてのメニューは試せていないし、ワークショップも「参加してみたいなぁ…」にとどまっている。
コーヒーとフードのペアリングを聞いてみよう!と思っているのに、聞けずじまいなのも思い出した。
しかし、是非おすすめしたいお店、私の行きつけのお店第1号店はここだ。
プチ贅沢で美味しいコーヒーが飲みたい!というときは、オンラインストアで注文もする。
ペーパーフィルター用に挽いていただいた豆もドリップバックも、お湯を注ぐと滑らかに抽出されていくところはさすがである。
近くを訪れた際、いやそうでなくとも。
自家焙煎Cafe Kikitanoさんに足を運んでみては、いかがだろうか。